THKは、強磁場環境でも高精度で安定した直線運動を実現する低透磁率LMガイド「HSR M3形」の受注を開始する。
同社はこれまで、特殊な環境下での使用に適した「特殊環境用LMガイド」を、豊富な実績のあるHSR形で展開した。最高使用温度を150℃まで向上させた高温用LM ガイド「HSR M1形」、高耐食ステンレス鋼を採用し優れた耐食性を発揮する高耐食LM ガイド「HSR M2形」をすでに上市しているが、今回新たに「HSR M3形」をラインアップした。
HSR M3形は、磁場の影響を受けにくい低透磁率のLMガイド。LMレールとLMブロックに低透磁率材料を使用することで磁場環境下でも製品性能を発揮することができるため、磁場を気にすることなく設計することが可能。MRI装置や各種試験装置などの強磁場が発生する装置でも、HSR M3形を用いることで磁場の影響を受けず、スムースな動きを実現する。
HSR M3形の特長は以下のとおり。
・比透磁率1.02以下の低透磁率:構成部品に低透磁率材料を使用することで比透磁率1.02を達成し、磁場環境下でも製品性能を発揮。また、40HRC以上の硬度を有しているため、低透磁率材料として知られているSUS 316と比べ大きな荷重を受けることが可能。
・4方向等荷重:LMブロックに作用する4方向(ラジアル方向・逆ラジアル方向・横方向)に対して、同一定格荷重になるよう各ボール列を接触角45°で配置することであらゆる姿勢での使用が可能となり、より幅広い用途に使用できる
・世界標準を確立したHSRシリーズで低透磁率を実現:高品質、高性能により世界中の多くの機械・装置に使用されてきたHSRシリーズで低透磁率を実現。ロバスト性、負荷能力、高精度、さらに扱いやすさで、長期間にわたり高精度で安定した直線運動を提供