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SEMICON Japan 2024

 

NTN、羽咋丸善を買収、産業機械用軸受の競争力を強化

 NTNは、ベアリング、石油継手、建設機械部品などの鍛造を行う羽咋丸善(石川県羽咋市平美都江社長)の自己株式を除く発行済み全株式を取得した。今回の買収によりNTNでは、能登地区における軸受の一貫生産体制強化と産業機械用軸受の競争力強化を図る。

羽咋丸善が手掛ける鍛造製品の一例羽咋丸善が手掛ける鍛造製品の一例

 羽咋丸善は、石川県の能登地区を拠点に、自社開発のローリングミル設備と金型を活用して、寸法精度に優れた鍛造リングを製造し、「平鍛造®」の商標を用いて国内外の顧客に供給している。特に、特殊形状の異型鍛造リングの製造では、仕上げ製品に近い形状に加工するニアネットシェイプと呼ばれる優れた鍛造技術を有し、環境負荷の低減とコスト削減の両面で高い競争力を発揮している。NTNグループでもこれまで、直径2mを超える風力発電装置向け超大形軸受をはじめ、産業機械向け各種軸受の鍛造品を羽咋丸善から調達してきた。

 NTNは石川県の能登地区には、2007年以降、NTN羽咋製作所、NTN宝達志水製作所、NTN志賀製作所、NTN能登製作所を設立し、三重県桑名地区と並ぶ、産業機械用軸受の一大製造拠点として、風力発電装置向け軸受をはじめ産業機械向け各種軸受を生産している。また、2017年にはNTN能登製作所に熱処理工場を新設するなど、能登地区における軸受の一貫生産体制の確立を進めることで競争力の強化を図っている。今回の羽咋丸善の株式取得によって、能登地区における軸受の一貫生産体制のさらなる強化と産業機械用軸受の競争力強化を図っていく考えだ。