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SEMICON Japan 2024

 

NTN、複列磁気リングシリーズに小型サイズを追加

 NTNは、薄型・軽量・高精度な角度検出センサシステムを構成できる「複列磁気リング」に、より小型なモータなどに対応する小型サイズの「32/31極対シリーズ」を新たに追加した。同社では、各種ロボット関節部、モータ、減速機、電動工具などの角度検出などへの提案を進めていく。

ラジアルタイプ(左:32/31極対シリーズ、右:64/63極対シリーズ)
ラジアルタイプ(左:32/31極対シリーズ、右:64/63極対シリーズ)

 

アキシアルタイプ(左:32/31極対シリーズ、右:64/63極対シリーズ)
アキシアルタイプ(左:32/31極対シリーズ、右:64/63極対シリーズ)

 

 2018年に販売を開始したラジアルタイプ・アキシアルタイプの「複列磁気リング」(64/63極対シリーズ)は、薄型・軽量・高精度かつ中空(大口径)形状の特長を活かし、ロボット関節部やモータなどの回転装置の角度検出などの用途で採用されている。

 生産現場の自動化が進み、需要が拡大している産業ロボットや協働ロボットをはじめ、各種モータの様々な用途に向けて複列磁気リングの提案を進める中で、小型化に対応する商品への要望が多かったことから、今回、小型サイズ「32/31極対シリーズ」を新たに開発した。

 32/31極対シリーズは、64/63極対シリーズの着磁技術を応用し、主トラックに32極対、副トラックに31極対を複列に着磁させ、高い角度検出精度を維持したまま、大幅な小型・軽量化を実現。64/63極対シリーズと比べ、外径は約1/2にサイズダウンするとともに、質量も既存の市販品(32/31極対)と比べ、約1/2に軽量化している。

 また、専用の磁気センサICと組み合わせることで、最大19bit(分解能:約0.00068°)の高度な角度検出が可能で、従来シリーズと同様、磁気式のため振動・高温・塵埃・油ミストなどに対する環境耐性にも優れている。

 さらに、小型サイズに加え、磁極ピッチ(磁石のN極とS極の間隔)31.5㎜、2.0㎜仕様(現行品は1.28㎜仕様)も新たに追加し、より幅広いサイズや仕様から選定できるラインナップとした。

 あらゆる産業におけるロボット化、自動化が加速する中、NTNでは新たな事業領域の一つとしてロボット関連およびセンシング事業の強化を進めており、今後も本シリーズの商品ラインアップの拡充を図ることで、顧客のニーズにきめ細かく対応し、さらなる事業拡大を進めていく考えだ。

適用例:ロボット関節部の角度検出
適用例:ロボット関節部の角度検出