東陽テクニカは1月29日、モーターの性能評価や耐久試験、ギヤの負荷試験をより高精度かつ広範囲で実現するスイスMagtrol社製パウダーブレーキ「PB-IS」シリーズの販売を開始した。
パウダーブレーキ「PB-IS」シリーズ
PB-ISシリーズは、従来のデジタルダイナモメーターからトルクセンサー機能を省き、ブレーキ機能に特化。最大1200N・mの定格トルクで、水冷式の採用により吸収出力を48kWまで大幅に向上。これにより、産業用サーボモーターや誘導モーターのより高負荷な試験やEV(電気自動車)の主要部と言われるe-Axleの負荷試験にも対応可能となっている。東陽テクニカは本製品シリーズを通じ、モビリティや産業機械の電動化推進に貢献していく。
昨今、あらゆる産業で電動化が進み、モビリティや産業機械などの性能向上に向け研究開発が加速している。性能向上の過程において、搭載されるモーターは年々増加し、さまざまな駆動機械が電動モーターに置き換わっています。エネルギーや環境、資源問題を背景に、近年のモーターは、高効率・低消費電力が必要とされている。
今回販売したパウダーブレーキPB-ISシリーズは、モーターの性能評価や耐久試験、ギヤの負荷試験などにおいて、より高負荷な評価・試験を可能にする。既存のパウダーブレーキ式デジタルダイナモメーターからトルクセンサーの機能を省きブレーキ機能のみに絞ったシリーズで、定格トルクは最大で1200 N・m、吸収出力は最大で48kWまで対応。新シリーズでは、水冷式を採用しており、空冷式が使われている東陽テクニカ取り扱いの既製ブレーキに比べ、吸収出力を20倍まで上げることができる。これにより、500N・mでも900rpm以上の連続運転が可能になる。例えば、定格回転数1000rpm以上のサーボモーターの評価や、定格トルク100N・m、吸収出力10kW以上の誘導モーターの耐久試験など、より幅広い範囲のモーターやギヤの評価・試験が可能。
主な特長は以下のとおり。
・ 水冷式を採用、吸収出力が空冷式に比べ20倍の48kWに向上
・ 500N・mでも900rpm以上の連続運転が可能
・ 高トルク・高速運転の評価を実現
・ 同出力のダイナモメーターと比べ短納期で、最短4カ月から納品が可能
パウダーブレーキ「PB-IS」シリーズのモデル別リスト