日本精工(NSK、 http://www.jp.nsk.com/ )は、新開発のシールによりボールねじから飛散するグリース量を大幅に低減した「グリース低飛散 L1シール付きボールねじ」を開発した。2014年1月に販売を開始し、2016年に5億円の売上を目指す。
新開発の「L1シール」は、非接触シールでありながら、ねじ軸表面にグリースを堆積させない構造としたことで、グリースの飛散量を従来品比で1/10以下に低減した。摩擦損失の増加もないという。同社の標準在庫ボールねじ「コンパクトFAシリーズ」(φ15~25)、および「ハイスピードSSシリーズ」(φ32)への後付け装着も可能となっている。また、シール外周を覆うカバーを標準装備とすることで、シール外周部に溜まったグリースの落下を防止する。
電子部品実装機、半導体・液晶搬送設備、医療機器、食品関連設備などでは、クリーンな環境下で稼動するため、使用されるボールねじにはグリース飛散対策が求められる。近年、タクトタイム短縮に伴うボールねじの高速回転により、グリースの飛散量は増加する傾向にあり、これらニーズに対応する商品として同品を開発した。