日本精工(NSK、 http://www.jp.nsk.com )は、モータ用の大径軸受として、自動車用途としては世界最高レベルの回転速度となるdmn200万以上の超高速回転を可能にした玉軸受「超高速大径玉軸受」を開発した。同品は、モータの超高速回転に対応し、ハイブリッドカーの燃費の向上や走行性能の向上を実現、同社では2015年に35億円の売上を目指す。
同品では、大径軸受の高速回転により発生する大きな遠心力に対応するため、自動車用軸受としては初めて保持器用材料として炭素繊維強化PEEKを採用。保持器の耐久性を大幅に高めた。
玉案内の冠形保持器を内輪の外径部を案内面として用いることにより、保持器の振れ周りに伴う振動やスキッディング損傷を抑制し、超高速回転に伴う軸受の耐久性を飛躍的に高めている。
軸受内部の溝寸法や玉径、玉数、すきまなどを最適化することで、超高速回転下においても、摩擦と発熱による焼付きを防止する。また、内外輪には寸法安定性に優れる材料や熱処理技術を用いることで、使用時における寸法やラジアルすきまの経時変化も抑制し、耐久性の向上を図っている。