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SEMICON Japan 2024

 

ジェイテクト、高速回転対応の深溝玉軸受を開発

 ジェイテクトは、主にハイブリットカー(HV)や電気自動車(EV)のモーターに使用される軸受について、樹脂保持器の形状を工夫することで、より高速性能を向上させた深溝玉軸受を開発した。同社亀山工場と徳島工場、グループ会社のダイベアなどで製造。自動車メーカー、変速機メーカーなどを中心に提案を進め、2億円/年の販売を目指す。

 HVやEVに使用されるモーターには深溝玉軸受が使用されているが、モーターの小型化に伴う高速化ニーズに対応した軸受が求められている。この用途の深溝玉軸受に使用される従来の保持器は、片持ちタイプだったため、遠心力による変形が大きく、玉との強い接触に起因する昇温によって焼付きに至るといった問題があった。

 これに対し開発品では、同一形状の樹脂製保持器を組み合わせた構造の両持ちタイプに変更し、さらに勘合部の形状を工夫することで、遠心力による変形を抑え、従来比で1.3倍の高速回転対応を実現した(オイル潤滑タイプで許容回転数:40,000min-1、dmn値:200万)。

・min-1 :1分間の回転速度
・dmn:ピッチ円直径(mm)×回転速度(min-1

ジェイテクト製品外観
ジェイテクト保持器