メインコンテンツに移動
SEMICON Japan 2024

 

スマートエネルギーWeek 2017が開催

 リード エグジビション ジャパン主催の「スマートエネルギーWeek 2017」が3月1日~ 3日、東京・有明の東京ビッグサイトで開催された。世界18ヵ国から180社が、軸受や増速機などの風車構成部品、状態監視装置などの関連システム機器/サービスから風車まで、風力発電システムに関する製品・技術を幅広く展示した。同展は、「第5回[国際]風力発電展~WIND EXPO 2017~」、「第1回次世代火力発電EXPO」などからなる複合展。
全景

 ベアリング・モーション機器関連では以下のような展示が見られた。

 NTNでは、風力×太陽光の独立電源により電設工事・電気代が不要で災害時にも安定して点灯できる「ハイブリッド街路灯」を展示した。ウィングレット翼と高精度軸受などの静音設計で市街地にも設置できるほか、風速1m/sの弱風でも回転するなど安定・高効率の発電・蓄電量が可能とした。また、水路に置くだけの容易な設置で、落差工事が要らず低コスト・高効率に発電ができ、並べてパワーアップできる直列配置発電が可能な「マイクロ水車」などを参考出展した。
NTN「ハイブリッド街路灯」NTN「ハイブリッド街路灯」

 新川電機では、転がり軸受で支持された小形回転機械から、すべり軸受で支持された大型回転機械まで、あらゆる回転機械に対応し、安全操業と運転効率向上をサポートする振動解析診断システム「infiSYS RV-200」など、振動を解析、診断し、トラブルを未然に防ぐ回転機械の状態監視システム「CMS」を提案した。そのほか、障害物の影響を受けにくいワイヤレスセンシングシステムや防爆環境対応の振動を傾向監視するワイヤレスシステムなどを紹介した。
新川電機「振動解析診断システム infiSYS RV-200のデータ解析例」新川電機「振動解析診断システム infiSYS RV-200のデータ解析例」

 THKは、垂直軸風車のエネルギーロスを抑え発電効率を向上させる「低トルクシャフトユニット WLS」を展示した。風にも空気の流れにも敏感に働く最適な軸受設計で低トルク特性がJIS規格品との比較で50%以下、シャフトの回転部分でのエネルギーロスを抑えスムーズに駆動できることで発電効率がJIS規格品との比較で3ポイント向上、予圧と同軸度が管理され組立て/調整工数の手間がない低トルク軸受組込み式の完成体ユニットを実現、などの特徴をアピールした。
THK「垂直軸風車用 低トルクシャフトユニット WLS」THK「垂直軸風車用 低トルクシャフトユニット WLS」

 東燃ゼネラル石油は、耐マイクロピッチング性や放気性、低温流動性に優れ、生産性向上に寄与する次世代風力タービン用高性能合成系ギヤ油「Mobil SHC Gear 320 WT」や、極低温下でも低い起動・回転トルク、優れた圧送性を実現し各種軸受の潤滑に最適な風力タービン寒冷地対応グリース「Mobil SHC Grease 102 WT」などを紹介した。また、潤滑油の劣化・コンタミをチェック・診断することで予知保全につなげる次世代使用油分析プログラム「Mobil Serv」などを紹介した。
東燃ゼネラル石油「Mobil SHC Grease 102と高性能合成系ギヤ油サンプル」東燃ゼネラル石油「Mobil SHC Grease 102と高性能合成系ギヤ油サンプル」

 日本精工は、独自に開発した材料と特殊熱処理技術により、軸受に求められる要求機能を大幅に向上、特に早期損傷をもたらす原因として注目される白色はく離について従来比7倍以上の耐久性を実現した「長寿命大形ころ軸受 AWS-TF™」を紹介した。また、白色はく離に有効とされる黒染め被膜(Black Oxide Coating)を施した「黒染め被膜大形ころ軸受」を展示、白色はく離対策のオプションとして用意していることをアピールした。
日本精工「黒染め被膜大形ころ軸受」日本精工「黒染め被膜大形ころ軸受」

 福田交易は、軸受の回転中のスリップや摩擦によるダメージから転動面や軌道面を保護する黒色酸化被膜を施した「ブラックオキサイドコーティング軸受」 (メーカー名:INA/FAG)を展示した。また、特殊マイクロファイバーを使用してベアリングや発電機の電食を防止するためのリングで、カーボンブラシと異なり、メンテナンスが不要で長寿命、交換の必要がない「AEGIS SGR 電食防止リング」 (メーカー名:EST)を紹介した。
福田交易「ブラックオキサイドコーティング軸受」福田交易「ブラックオキサイドコーティング軸受」