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SEMICON Japan 2024

 

ジェイテクトのセラミック玉軸受、ケン・マツウラリールに採用

 ジェイテクト)のセラミック玉軸受がケン・マツウラリール ジャパンの新型チタン製トローリングリール(ハイエンドモデル)に採用された。内部温度が200℃を超えることのある同リールのローリングドラッグシステム(RDS、釣り糸を自動放出するシステムの一つ)において、高精度セラミックボールによるスムースな回転などによって安定した巻上げ感が得られることなどが高評価されたもの。本年7月25日~28日に静岡県下田市で開催される「第41回 国際カジキ釣り大会(Japan Billfish tournament)」で採用される予定。

 本年からジェイテクトの徳島工場とグループ企業のダイベアで量産を開始、200万円/年の売上を目指す。

 ケン・マツウラリール ジャパンは、F1をはじめとするモータースポーツ界で日本におけるレーシングエンジンチューナーの第一人者として多くの実績を持つケン・マツウラ氏が手掛ける、釣り用リールなどの製造会社で、最先端のレーシングエンジン加工技術を駆使して完成させた、次世代型のトローリングリールで有名。

チタン製 ケン・マツウラリールチタン製 ケン・マツウラリール

 同リールでのターゲットとなるカジキをはじめとする大型魚は、針掛かりの後に猛スピードで逃走を試みるが、その時に釣り糸を自動放出するシステムにケン・マツウラリール ジャパン開発の「ローリングドラッグシステム(RDS)」がある。

 RDSとは、従来のディスク板に摩擦パッドを押し当てる機構ではなくテーパー面にニードルローラーを回転方向に傾斜させる形で配置した新機構で、釣り具業界で非常に高く評価されている。

 このシステムに採用されたジェイテクトのセラミック玉軸受は、高精度セラミックボールによるスムースな回転と特殊シールの使用によるトルクの低減によって巻上げ感(フィーリング)の向上に貢献している。また、高温用グリースの使用によって内部温度が200℃を超える同システムの高温仕様における耐熱性を向上。さらに、軌道輪にステンレス鋼を、転動体にはセラミックスを用いることで錆を防止している。

今回採用されたセラミック玉軸受と高精度セラミックボール今回採用されたセラミック玉軸受と高精度セラミックボール

 ケン・マツウラ氏は、「カジキマグロのゲームフィッシュにおいて、世界のプロフェッショナルに愛用されているケン・マツウラのトローリングリールの心臓部ともいえるローリングドラッグシステムこそが、ケン・マツウラリールのこだわりの頂点。カジキとのファイトにおいて強大な力を受け止めるドラッグユニットは、複雑に組み合わされた軸・軸受・歯車で構成され、なめらかに回転しつつ、とっさの応力に俊敏に反応してブレーキの役割も果たす。その内部温度は時に200℃を超える過酷な条件下にあるが、安定したフィーリングで数時間にも及ぶファイトに勝利するためにジェイテクト製セラミック軸受を選んだ。その性能に期待している」とコメントしている。

ケン・マツウラ氏ケン・マツウラ氏