潤滑油協会、全国石油工業協同組合、日本グリース協会、全国オイルリサイクル協同組合、全国工作油剤工業組合の潤滑剤関連5団体は1月16日、東京都千代田区のアルカディア市ヶ谷で「令和2年新年賀詞交歓会」を開催した。
冒頭、挨拶に立った潤滑油協会の武藤英輔会長(三和化成工業 社長)は、「自動車をはじめ国内の工業が押しなべて縮小傾向にある中、潤滑油の供給体制は過剰となっており、石油元売りでは早くから企業統合で対応している。一方で潤滑油の専業メーカーは単独で大きな動きをとることは難しく、各社の置かれた状況を判断しながら前進すべきで、①情報技術の進展する中でIoT化推進につながるような潤滑油の高付加価値化を図る、②国内市場の縮小する一方で、工業化の途上にあり潤滑油の需要拡大が見込まれる地域などをターゲットに、企業同士が連携・協力して世界市場を相手にしていく、③災害時に安定的に潤滑油剤を供給するためのBCP(事業継続計画)に関して企業単独では限界があるため、企業同士、あるいは企業と国、地方自治体などが連携・協力して取り組むべき」と述べた。
また、乾杯の挨拶に立った日本グリース協会の山崎雅彦会長(協同油脂 副会長)は、「このところ“100年企業”の経営者の経営哲学に深い関心を寄せているのだが、稲盛和夫氏の言う、自分を犠牲にしても他の人を助けようとする“利他の心”の実践が、長年企業を存続・発展させているのだと感じる。潤滑剤に関わる企業ならびに業界がますます発展していくよう、利他の心を実践していこう」と5団体会員企業に向けて呼びかけた。