ジェイテクトは、電気自動車に搭載されるeAxle向け超高速回転深溝ボールベアリングを開発し、本年6月より量産を開始する。樹脂保持器の形状と材料を最適化することで、自動車駆動モーター用の深溝ボールベアリングでは世界最高となる40000r/minに対応する超高速回転を実現。これにより、eAxleの小型・軽量化に貢献し、航続距離延長や車載空間拡大といった電気自動車への付加価値創出に寄与する。

電気自動車の普及拡大に向けて航続距離の延長や車内空間の拡大といったニーズが高まっている。これらの要求を満たすためには、車両に搭載される各部品の小型化・軽量化が不可欠で、特にモーターを小型化すると出力低下が懸念されるため、モーターの回転数を高めることで出力を補う高速回転化が重要となる。しかし、従来のベアリングを高速回転で使用すると、遠心力の影響で樹脂保持器と外輪の干渉による摩耗や、焼付きが生じるという課題があった。
ジェイテクトはこうした課題に対し、樹脂保持器の設計と材料を最適化することで、最高40000r/minに対応するeAxle向け超高速回転深溝ボールベアリングを開発。これにより、eAxleの小型化・軽量化が可能となり、電費の改善、航続距離の延長に寄与する。また、車載空間の拡大やバッテリー搭載性の向上といった車両設計上の利点も期待できる。
特長は以下のとおり。
・遠心力の影響を低減する軽量化設計:保持器形状の最適化により回転時に発生する遠心力を抑制。遠心力による保持器の変形量を従来品比約70%低減
・高温時の剛性を維持する樹脂材料を採用:高温環境下でも必要な剛性を確保する樹脂を採用したことで摩耗や変形を防止。40000r/minの高速回転条件下でも保持器と外輪の干渉や焼き付きなし
開発期間の飛躍的な短縮と製品品質を向上させる独自のモデルベース開発手法の活用:2024年11月25日発表(https://www.jtekt.co.jp/news/2024/004206.html)のモデルベース開発を基盤とする設計基幹システムと、ジェイテクトグループの磁気軸受を用いた高性能評価試験手法を適用。デジタル設計とeAxleの要求仕様に相当する超高速回転評価の融合により、シミュレーションと実機試験の整合性を高め、信頼性の高い製品化を実現
ジェイテクトでは、本開発品は深溝ボールベアリングが用いられている幅広い用途に適用可能で、今後の電気自動車普及への貢献だけでなく、幅広い産業に貢献していく、としている。

