東京理科大学・佐々木研究室(主宰:佐々木信也 教授)が主催する「トライボサロン」(https://tribo-science.com/salon)の第21回目が6月15日、東京都葛飾区の葛飾キャンパスでのオンサイト参加とオンライン参加からなる、ハイブリッド形式によって開催された。
トライボサロンは、トライボロジーに関係する情報・意見交換の場として、毎月1回のペースで開催されている。もともとは佐々木研究室の博士課程学生の勉強会として発足し研究成果の発表や最新の研究動向などに関する意見や情報交換を重ねてきたが、2022年9月からは佐々木研究室に限らず広く参加の戸を開き、関係者のネットワーク作りも目的の一つとして活動している。トライボロジーに関する情報交換、人材交流等を通し、関連技術の向上と発展に資することを目的に、次の活動を円滑に行えるよう運営に努めている。
第21回目となる今回のトライボサロンでは、「重工業におけるトライボロジー研究と製品開発について」のタイトルで、三菱重工業・林 慎之氏を講師に話題提供が行われた。
講演では、ガスタービン/蒸気タービンのジャーナル軸受解析や低騒音化と強度向上を両立させる歯面形状の最適化など、三菱重工におけるトライボロジー活動について紹介したほか、日本機械学会技術奨励賞を受賞した風車用トラクションドライブ増速機の開発や、博士論文のテーマだった石炭火力発電プラントという高温環境での粉体(石炭燃焼灰)エロージョン評価、可変容量ターボチャージャの開発、燃料電池車向け電動エアコンプレッサ用空気軸受の開発、水素ステーション向け液体水素昇圧ポンプの開発など、自身の研究開発事例を中心に紹介した。
なお、トライボサロンに関心のある方は、以下のURLを参照されたい。
https://tribo-science.com/salon