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日本工作機器工業会、第34回通常総会を開催

 日本工作機器工業会は5月19日、東京都千代田区の東京會舘で「第34回 通常総会」を開催した。総会後の懇親会パーティーでは、18年間にわたり同工業会会長を務めた寺町彰博氏(THK会長)が理事 顧問となり、新会長には20年間にわたり副会長を務めた北川祐治氏(北川鉄⼯所会⻑)が就任したことが報告された。また再任された黒田浩史副会長(黒田精工社長)、宮地茂樹副会長(日本トムソン会長)に加えて、新任の副会長として日研工作所社長の長濱明治氏が選任された。

 冒頭、就任の挨拶に立った北川会長は、「新会長として工業会の発展のために微力ながら力を尽くしていきたい。20年間副会長として会の運営に携わってきた身として、会の活動を少しでも良い方向に変えていきたい。当工業会は、工作機器に関する①生産、流通等の調査、②技術および安全性の研究、③標準化の推進という三つの目的を掲げているが、会員の立場から考えると何よりも、会員企業全員の役に立つ工業会であるべき。そうあるためには、工業会の抱えている課題を再認識し、それに対する取り組みを決定していくことが大事。例えば当工業会は自動車産業への依存度が非常に高い。しかし自動車だけが製造業ではなく、航空宇宙、半導体、ディフェンスなどいろいろな世界がある。しかしながら自動車への依存度が高いということもあって、工作機械業界に比べると工作機器業界の成長率は今一つ低い。そうした観点から、新しい分野に積極的にチャレンジしていくことが必要で、すでに始めている勉強会などの開催も、より多く設けていきたいと考えている。AIロボティクスなどの新しい分野のほか、我々の技術をどういう分野に生かせるのかについて、各社各様に努力しているとは思うが、工業会としてもしっかりとサポートしていきたい。一方、工業会会員企業の約1/4が東京に本社を置いているものの、生産拠点は地方においていることがほとんど。地方の課題は人口減少に伴う人材獲得の難しさで、工業会の活動範囲を超えるかもしれないが、やはり地方に生産拠点を置く当工業会の企業の一番大きな経営課題だと思うので、いかに人材を獲得するかといったこともテーマに据えながら、取り組みを進めていきたい。地方が発展することと我々の企業が発展することは別のようでいて大きな関連を持っている。そうしたテーマでディスカッションし、成功事例を共有しながら、皆と一丸となって工業会を盛り上げていきたい。工業会会員各位の発展が工作機器業界の目的であるという認識の上で、事業を展開していく」と力強く語った。

日本工作機器工業会 総会 挨拶する北川新会長 bmt ベアリング&モーション・テック
挨拶する北川新会長

 

 続いて挨拶に立った寺町顧問は、「私が会長を務めた18年の間、会長になってすぐに2007年のリーマンショックがあり急激に景気が落ち込むことになり、2011年の東日本大震災があって、その後、自動車産業が大きく変わるCASEという荒波がやってきた。2020年にはコロナウイルスが蔓延する事態となった。そして今回、会長を退き顧問を任された。何らかのアドバイスをしろということだと思う。2025年は日本の自動車産業がいよいよ岐路に立たされた年になった。中国が圧倒的に電気自動車を筆頭にナンバー1になった。日本は自動車産業に支えられて機械産業が成長してきたが、その柱となる自動車産業が失われようとしてきている。今後、北川新会長が音頭を取って、切磋琢磨しながら、あらためて新分野参入に向けて勉強する機会を多く設けてくれるものと思う。18年間会長を務めることができたのは、会員各位、先生方、経済産業省の方々、マスコミ関係の方々に支えられたお陰と感謝したい」と述べた。

日本工作機器工業会 総会 挨拶する寺町顧問 bmt ベアリング&モーション・テック
挨拶する寺町顧問

 

 さらに、長濱副会長が挨拶に立ち、「当社は切削工具をしっかりと正確に握るツーリングと加工物をマシニングセンターの上で回転軸に沿って割り出すインデックステーブルというニッチな領域で頑張っているが、完成された日本の工作機械、特にMCの精度を加工物に転写するためには、我々の先端での動きが非常に大事だと自負している。加工システムの全体最適を支えているのは、まさに、当工業会の会員企業の技術であると考えている。副会長を拝命し個別各論の課題解決に取り組むことはもちろん、会長や他の役員の方々を支えて、全体最適、当工業会全体の発展のために貢献していきたい」と語った。

日本工作機器工業会 総会 挨拶する長濱副会長 bmt ベアリング&モーション・テック
挨拶する長濱副会長