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第9回ものづくりワールド名古屋

 

ジェイテクト、ECUのグローバル開発体制を強化

 ジェイテクトの連結子会社KOYO CANADA(KCI)は5月8日、KSR International(KSR)が保有する電子制御ユニット(ECU)開発拠点Halifax R&D(Halifax)を譲受した。ジェイテクトはこれにより、自動車部品事業(ステアリング、駆動)のグローバルなECU開発体制を強化、電子関連部品の一層の高性能化に取り組んでいく。

ECUの製品イメージ
ECUの製品イメージ

 

 自動運転化対応、ステアバイワイヤ、高出力システムなどの新規システムや要求拡大に対応するため、冗長設計、機能安全設計、高電圧対応など電動パワーステアリング(EPS)に関連する技術ニーズはより高度化し、ユーザーである自動車メーカーごとにそのニーズは多様化している。

 Halifaxは従来から欧米市場向けにH-EPS用のMCU(モーターとその作動を制御するECUが一体となったモーターユニット)を開発するなど、ステアリング業界で15年以上の市場実績を重ねてきた。また、近年の高電圧システムの要求に対応する高電圧対応のECUの開発も進めている。

 ジェイテクトでは、ハードウェア/ソフトウェア/機能安全など電子部品の総合技術を持つHalifaxをグローバル拠点に加えることで、ステアリングだけでなく駆動部品も含む自動車用電子部品用ECUのグローバルな開発体制の強化を実現した。

 具体的には今回の開発拠点譲受により、北米での自動車部品用ECU開発のリソース増強が可能となり、欧米を含む既存顧客へのサポート体制を充実するとともに、乗用車だけでなくオフロード車両用を含めた新規商談に向けた、開発体制を整備できた。

 同社では今後、ステアバイワイヤや高出力システムなど新規システムの開発を強化し、欧米OEMへのステアリング製品の供給体制のさらなる強化を図っていく。

 ジェイテクトでは、「Halifaxに限らず、ジェイテクトIT開発センター秋田や、光洋電子工業などの国内グループ会社、北米、欧州、中国、インドなどの海外開発拠点、他社との合弁会社であるJ-QuAD DYNAMICSとも力を合わせ、自動運転対応技術の先行開発、MCU内製化などの商品力強化をさらにスピードアップして推進し、顧客のニーズに応える製品開発を行っていく」としている。