ジェイテクトは、自動車減速機の潤滑油として今後使用拡大が予想される低粘度油下で発生が懸念される軸受の早期破損に対し、優れた耐久性を有する長寿命軸受を開発した。これにより、エンジン車や電動車の駆動ユニットの信頼性の向上に貢献する。
2025年に同社亀山工場および四国工場、グループ企業のダイベアで量産を開始。国内外自動車メーカー・CVTメーカー・電動ユニットメーカーなどに提案を進め、5万個/月の売上を目指す。
自動車の燃費・電費向上策の一つとして近年、減速機に使用する潤滑油の低粘度化が進んでいる。潤滑油の低粘度化には、軸受の撹拌抵抗が抑制されることによりトルクが低減するメリットがある反面、軸受に対しては潤滑状態が厳しくなり、高荷重、高振動が発生する過酷な環境下で使用されると、早期に破損が発生する場合があることから、低粘度油に対して高い耐久性のある軸受の開発が急務となっていた。
これに対しジェイテクトでは、軸受の材料と熱処理に着目し、低粘度の潤滑油中でも優れた耐久性を有する軸受を開発したもの。