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SEMICON Japan 2024

 

NTN、産業用IoTプラットフォーム向け軸受診断アプリを開発、生産性向上に貢献

 NTNは、産業用IoTプラットフォーム「Edgecross®」(Edgecrossコンソーシアム提供)に対応した軸受診断アプリケーションを開発し、7月から無料体験版の提供を開始している。近年、省人化や生産性の向上を背景に、生産設備の予知保全へのニーズが高まっているが、IoTを活用し、設備や稼働状況を監視するとともに、生産現場でデータをリアルタイムに収集・分析することで、設備の不具合や故障をいち早く知り、計画的にメンテナンスや部品交換の実施につなげることが可能となる。本アプリの体験版は、Edgecrossマーケットプレイス(https://www.marketplace.edgecross.org/product-detail/71660005)から申し込みが可能。

 同社が開発した軸受診断アプリケーションは、軸受近傍に設置された振動センサのデータを収集し、軸受の異常を診断するソフトウェア。簡単・迅速に診断ができるほか、軸受情報や運転情報などの設定が不要で、同社以外の軸受の診断も行える。

 開発にあたっては、軸受の損傷を検知する技術や損傷の進展をモニタリングする手法など、軸受メーカーとして蓄積してきた技術やノウハウに加え、大型風力発電装置向けの状態監視システム「Wind Doctor®」において開発した軸受診断のアルゴリズムを活用している。

 同社は、本年4月からスタートした中期経営計画「DRIVE NTN100」Phase2において、新たな事業領域の一つとしてサービス・ソリューション事業の強化に取り組んでいる。従来から展開してきた大型風力発電装置向けの状態監視サービスに加え、本開発品をはじめとするAIやIoTなどデジタル技術を活用した商品・サービスの開発、提供を通じて、各産業の生産性の向上に貢献するとともに、事業の拡大を図っていく。

 軸受診断アプリケーションの主な特徴は、以下のとおり。

・軸受のリアルタイム診断:軸受の診断結果を3秒~10秒ごとに更新。わずかな時間に現れる変化も捉えることができる

・軸受情報の設定不要:診断対象の軸受情報や運転状況の設定が不要。NTN以外の軸受の診断も可能

・シンプルな出力:診断開始時点を基準に状態レベルを4段階で出力。センサからの診断結果を最大16ヵ所まで同時に確認することが可能

・インターネット接続不要:導入、運用にあたり、インターネット接続は不要。データを外部に出したくない場合やネットワーク環境が整っていない場合でも利用できる

 

NTN 軸受診断アプリケーションの構成例 bmt ベアリング
軸受診断アプリケーションの構成例