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SEMICON Japan 2024

 

イグス、ケーブル保護管の拡張モジュールでコスト削減と長寿命化を実現

 イグスは、あらゆる用途のスライド走行で採用されているケーブル保護管「エナジーチェーンE4.1」のアップグレード向けに、新たにスライドシューとローラーチェーンリンクを開発した。

 

イグス スライドシュー(右)、ローラーチェーンリンク(中央)を取り付けたエナジーチェーンE4.1 bmt ベアリング&モーション・テック
スライドシュー(右)、ローラーチェーンリンク(中央)を取り付けたエナジーチェーンE4.1

 

 エナジーチェーンE4.1に後付けが可能なため買い替えの必要がなく、素早い組付けで簡単にアップグレードできる。これにより、摩耗が進みやすい環境や、高速動作や長い走行距離のアプリケーションでも、エネルギー供給システムの寿命を効率的に伸ばすことができる。

 エネルギーを供給するケーブルやホースを安全にガイドするのに適しているイグスのケーブル保護管「エナジーチェーン」は、STSクレーン、自動倉庫、リニアロボットなどに搭載され、長距離を走行している。これらすべての分野で世界中のユーザーから信頼を得ているエナジーチェーンE4.1は、スライド走行の9割の用途で使用できる汎用的なソリューションで、アンダーカット設計を採用しているため高いねじれ剛性を備えているほか、静音性に優れ、高さや幅を自由に選択できる。

 今回、特に摩耗が進展しやすい環境でエナジーチェーンE4.1の寿命を延ばすために開発されたのがスライドシューで、耐摩耗性に優れたイグミッドポリマー製のスライドシューを内周側のチェーンリンクに取り付けることで、エナジーチェーンE4.1を素早く簡単にアップグレードできる。推奨走行速度は1~3m/sで、従来比約2倍の寿命を実現する。

 今回はまた、エナジーチェーンE4.1用に最適化されたローラーチェーンリンクも新たに開発された。ローラーチェーンリンクを使用することで、スライド走行をローラー仕様の「ロールeチェーン」に変更でき、耐久性を高めエナジーチェーンの長寿命化を実現できる。10m/sまでの高速走行や、500mまでの非常に長いスライド走行に適しており、駆動力を最大37%低減しエネルギーの節約に貢献する。

 将来的には、オンライン設計ツールのエナジーチェーン エキスパートにこれらの製品が加わる予定で、イグスではユーザーの使用環境や条件に応じて最適なエナジーチェーンE4.1をガイドチャンネル付きで、または特殊なケースではスライドシューやローラーチェーンリンク付きで提案していく。