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ジェイテクト、MVVを軸にソリューション型企業への転換を加速

 ジェイテクト( https://www.jtekt.co.jp/ )は1月8日、本社事務本館で新年合同取材会を開催し、近藤禎人社長が2026年を最終年度とする第二期中期経営計画の進捗と、2030年に向けた成長戦略を述べた。会見では、MVV(Mission、Vision、Value)を経営の軸に据え、既存事業の収益力強化とソリューション型ビジネスへの転換を進める姿勢が強調された。

近藤社長
近藤社長

 同社は2025年5月にMVVを策定。「技術をつなぎ、地球と働くすべての人を笑顔にする」をミッションに掲げ、「モノづくりとモノづくり設備でモビリティ社会の未来を創るソリューションプロバイダー」というビジョンの下、全社員が同じ方向を向くための羅針盤として位置付ける。

 近藤社長は、MVVを起点にオペレーション、組織、人材の順で戦略を展開する考え方を示し、技術をつなぐことで付加価値を高め、その原資を新領域への挑戦に振り向ける時間軸の経営について説明した。具体策として紹介されたのが、2025年1月に設立した「ソリューション共創センター」。社内から500件超の相談が寄せられ250件以上を解決。事業部の壁を越えた技術連携で解決可能な課題が半数以上を占めたという。社外からも40社超、50件以上の相談があり、自動車分野にとどまらない引き合いが広がっている点を成果として挙げた。

 デジタル化も成長戦略の重要な柱だという。全社デジタル基盤改革「J-REBORN」を通じ、PLM(製品ライフサイクル管理)を含むエンジニアリングチェーンの一体化を進め、設備開発のリードタイムを約30%削減。今後は50%削減を目標に、工作機械関連グループ会社との連携を強化する。

 さらに、脱炭素に向けた取り組みとして、再生可能エネルギーと水素を活用するCN(カーボンニュートラル)ソリューションを紹介。本社敷地内の実証設備や花園工場でのCNプラントをテストベッドとし、実証から実装、外販につなげる構想を示した。

 質疑応答では、米国関税や地政学リスクへの対応について「各地域に生産拠点を持つ強みを生かし、品種変更や物流最適化で柔軟に対応する」と説明。成長市場としてインドを重視し、中国では体質改善を進めながら次の成長機会を見据える考えを示した

 近藤社長は「2026年は第二期中計の総仕上げであり、第三期中計への土台づくりの年」と位置付け、既存事業の収益力向上とソリューション創出を両輪とした成長を加速させる方針を改めて強調した。