黒田精工の金型内接着積層工法「Glue FASTEC」で製造したモーターコアが、エネルギー効率向上などが評価され、環境対応車に相次いで採用された。
同工法で製造するモーターコアは、優れた電磁気特性によりエネルギー効率の向上を図ることができる。また、薄く硬い材料の積層が可能になることや、機械的精度の高さや低振動性、さらにその高剛性から高密度巻き線時の負荷に耐えられる等モーター製造時の生産性向上にメリットがあることも評価されている。今回、国内の燃料電池自動車の駆動用モーター向けに採用され製造販売が開始、次いで米国の電気自動車のメインモーターにも採用されるこが決定したという。
自動車用のモーターコアは従来、ダボと呼ばれる突起に電磁鋼板を締結することでコアを積層する工法が用いられていたが、同社が開発した接着積層工法は接着剤を用いて電磁鋼板を積層する。同社では、電機部品向けで量産実績を積んでおり、今回初めて自動車の駆動用モーターとして量産採用が決定した。今回の採用を機に、世界各国で開発中のエコカー用モーターやその他高性能モーターでの量産採用を図り、グローバルで採用を促進する考え。