スマートエネルギーWeek2018(主催:リード エグジビション ジャパン)が2月28日~3月2日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開催された。「第6回[国際]風力発電展~WIND EXPO 2018~」や「第14回[国際]水素・燃料電池展~FC EXPO 2018~」、「第11回[国際]太陽電池展~PV EXPO 2018~」、「第9回 太陽光発電システム施工展」、「第9回[国際]二次電池展~バッテリー ジャパン~」、「第8回[国際]スマートグリッド EXPO」、「第3回[国際]バイオマス発電展」、「第2回[次世代]火力発電EXPO」から構成される同展において、ベアリング&モーション機器関連では、以下のような展示があった。
イグスは、耐食性・耐候性を備えているため水や汚れに強く屋外でメンテナンスフリーに使用できる無潤滑樹脂製すべり軸受「イグリデュール」や、樹脂製ゆえに軽量・低コストで-30℃~80℃の幅広い環境で使用でき埃や汚れに耐性のある「イグボール ロッドエンドベアリング」、コンパクトで限られたスペースでケーブルを回転動作から保護し最大7000°までの大旋回が可能で、同時にエネルギーやデータ、媒体を確実に送達できる「ツイスターバンド」などを披露した。イグリデュールやツイスターバンドなどを組み込んだ風力発電装置のスケルトンモデルを置いて、それら要素技術の機能を紹介した。
NTNは、風力×太陽光で災害時に威力を発揮、独立電源で電設工事・電気代不要なほか、市街地設置も安心な静音設計で、高効率発電で安定した蓄電量を確保でき強風にも耐えられる安全設計の「NTNハイブリッド街路灯」を展示した。また、水路に置くだけで落差工事不要なほか、接地コスト・手間を最小限にする小水力発電システム「NTNマイクロ水車」が、水のエネルギーを逃さない高効率発電を可能にし、並べて出力をアップできることや直列・並列配置も自由自在であることをアピールした。
ジェイテクトは、独自技術によって世界初の-40℃~85℃までの動作温度範囲を実現、冷却フリーによる搭載自由度によって多様な産業分野のニーズに対応する「高耐熱リチウムイオンキャパシタ」を展示した。また、同キャパシタと充放電コントローラーを従前のEPSに付加することで、車両電源の12Vに対しキャパシタ2直列からの6Vの電圧を付加し18Vの高出力化を実現、電動パワーステアリング(EPS)の適用範囲の拡大に貢献する「EPS補助電源システム」を披露した。
THKは、水流のみで発電でき、落差式水車のような大規模な落差工事やバイパス工事が不要なほか、水流をせき止めない構造のため水流方向に複数台設置することが可能な「垂直軸水流発電機」を展示した。また、垂直軸風車のエネルギーロスを抑え発電効率を向上させる「低トルクシャフトユニット WLS」を展示した。風にも空気の流れにも敏感に働く最適な軸受設計で低トルク特性がJIS規格品との比較で50%以下、シャフトの回転部分でのエネルギーロスを抑えスムーズに駆動できることで発電効率がJIS規格品との比較で3ポイント向上、予圧と同軸度が管理され組立て/調整工数の手間がない低トルク軸受組込み式の完成体ユニットを実現、などの特徴をアピールした。
日本精工は、軸受のころ数を増やすことや保持器形状の最適化などによって、従来品に比べ負荷容量を高め、寿命を約3割向上し、過酷な使用環境でも風車ギヤボックスの信頼性向上に寄与する大型ギヤボックス用「高負荷容量円筒ころ軸受」や、参考出展として、Cr層やSiやCの複合層といった中間層を設けることで密着性を高めた、高潤滑性・耐摩耗性を持つDLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜をころに被膜し、厳しい潤滑条件下でも軸受の損傷を防ぎ主軸の信頼性を高める技術を提示した。
EMGルブリカンツは、優れた低温性能、泡立ち防止性能を持つ、長寿命の風力タービン用ギヤ油「Mobil SHC Gear 320 WT」を紹介。厳しくなりつつある稼働環境に対応しメンテナンス性、生産性向上に寄与できることをアピールした。また、低温性能に優れ、高い給脂性を持つとともに、離油に起因するグリースの性能低下が招くトラブルを改善する「Mobil SHC Grease 102 WT」を披露。極低温下でも低い起動・回転トルク、優れた圧送性を実現し各種軸受の潤滑に最適であることを強調した。さらにIEC 61400に準拠した風車用潤滑油の分析プログラム「Mobil Serv」を紹介、潤滑診断による予知保全に寄与できることをアピールした。
RMFジャパンは、分解点検時に潤滑系統へ混入したゴミを除去する目的で行われ、NAS6級相当の清浄度レベルが要求されるタービンオイルフラッシングにおいて、
大流量でも驚異のコンタミ除去効率を実現する「GOLU・ハイフローフィルタ」を展示した。要求レベルの高いオイル清浄度に対し、短時間で到達可能できることや(80L/min)、グラスファイバーエレメント【βx(c)≧1000】を用いることで、大流量・高効率・大容量を実現できることを謳った。
新川電機は、回析性に優れ障害物の影響を受けにくい920MHz帯域を採用し、機器や配線費用など、監視設備用のコスト削減が可能なワイヤレスセンシングシステム「e-SWiNS」や、オーバースペックな設備を使って場所やコストを無駄にすることがない、機能厳選・省スペース化・コスト削減・小さなサイズで実装できる小型状態監視モニタ「VM-25」などを展示した。