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SEMICON Japan 2024

 

ジェイテクト、ディーゼル機関車用ゴムカップリング付補機駆動軸を開発

 ジェイテクトは、ディーゼル機関車と気動車に使用されるゴムカップリング付補機駆動軸を開発した。開発品は、ユニバーサルジョイントの追加と独自のゴムカップリング支持構造の採用により、補機駆動軸の信頼性向上を実現し、安全な鉄道輸送に貢献する。本年に東京工場(東京都羽村市)で量産を開始、鉄道車両メーカー、鉄道事業者などに販売を展開し、2019年に300万円の売上を目指す。

開発品イメージ開発品イメージ

 ディーゼル機関車や気動車には、エンジン・変速機からの動力を減速機・車輪に伝達する推進軸とは別に、発電機や送風機を駆動するため補機駆動軸を必要とする。補機駆動軸はエンジンに直結されるため、ゴムカップリングでトルク変動を吸収して、エンジンのトルク変動による異音・振動や補機類の故障を防止している。

 しかし、従来品の構造では補機駆動軸取付け誤差やエンジン・補機の動的動きに伴いゴムカップリングに角度がつくため、カップリングの耐久性が低下する恐れがあった。

 これに対し開発品は、エンジン気筒内での燃料着火によるトルク変動をゴムカップリングが吸収する。

トルク変動吸収のイメージ :エンジン気筒内での燃料着火によるトルク変動をゴムカップリングが吸収トルク変動吸収のイメージ :エンジン気筒内での燃料着火によるトルク変動をゴムカップリングが吸収

 また、ゴムカップリング側にもユニバーサルジョイントを追加することにより、取付け誤差や動的動きがあってもゴムカップリングに角度がつかず、カップリングの耐久性が向する。

従来品におけるゴムカップリングへの負荷イメージ:軸ずれが発生した場合、ゴムカップリングも揺動するため、カップリングへの負荷が高くなる従来品におけるゴムカップリングへの負荷イメージ:軸ずれが発生した場合、ゴムカップリングも揺動するため、カップリングへの負荷が高くなる

開発品におけるゴムカップリングへの負荷イメージ:軸ずれ発生時においても、ユニバーサルジョイントが搖動を吸収するため、ゴムカップリングは搖動しない(ゴムカップリングへの負荷が少ない)開発品におけるゴムカップリングへの負荷イメージ:軸ずれ発生時においても、ユニバーサルジョイントが搖動を吸収するため、ゴムカップリングは搖動しない(ゴムカップリングへの負荷が少ない)

 さらに、スライドピンによりゴムカップリングをセンタリング支持しており、万一カップリングが破損しても直ちに補機駆動軸が脱落することを防止できる。