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SEMICON Japan 2024

 

日本精工、直動案内用潤滑ユニットの潤滑油供給能力を向上

 日本精工は1996年に業界初の直動案内(リニアガイド)用潤滑ユニット「NSK K1TM」を販売開始し、機械・設備の長期メンテナンスフリー化に貢献してきたが、このほど、近年のスマートファクトリー化に伴うメンテナンスフリー化の要求に応えるため、潤滑油供給能力を大幅に向上させた新潤滑ユニット「NSK K1-L」を開発した。機械のメンテナンスサイクル延長に貢献する。本年12月から販売を開始する。

日本精工 リニアガイド用潤滑ユニット
NSKリニアガイド用潤滑ユニットNSK K1-L

 

 直動案内は機械の直線運動を案内する要素部品として使用されるが、その性能を長く保つためには潤滑が重要になるが、生産現場ではこの潤滑のメンテナンスにかかる負担を減らすとともに、メンテナンスによる機械停止頻度を減らして生産性を上げることが求められている。

 同社では直動案内に潤滑油を供給する潤滑ユニット「NSK K1」を世界に先駆けて開発し、1996年の発売以来20年以上にわたって、機械の長期メンテナンスフリー化に貢献、またそのクリーンな潤滑方式は環境改善にも大きく寄与してきた。

 今回同社では、近年のスマートファクトリー化の進展によるメンテナンス間隔の延長や、環境への配慮からの省資源・省エネルギー化といったニーズに対応して、潤滑油供給能力を向上させた新しい潤滑ユニット「NSK K1-L」を開発したもの。

 開発品の特徴は以下のとおり。

1.潤滑油を多量に含有した樹脂で構成されており、内部の潤滑油が徐々に染み出すことによって長期にわたって直動案内に潤滑油を供給するが、さらに新開発の材料によって潤滑油供給期間が現行比約2倍に向上した。

2.レールとの接触構造を改良することによってスライダ駆動時の動摩擦力を約20%低減した。

3.潤滑ユニットをケースに収容。潤滑ユニットを保護して破損を防ぐとともに、外部からの異物の侵入を防ぐ。