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第9回ものづくりワールド名古屋

 

日本精工、高負荷駆動用ボールねじを開発

 日本精工は、電動射出成形機やサーボプレス機等の生産性向上に貢献する高負荷駆動用ボールねじ「S-HTFシリーズ」を開発した。同社では本製品の販売を2017年1月より開始し、2020年に10億円の売上を目指す。

 近年、プラスチック製品は自動車向け大型部品から日用品や電子小型部品までサイズや形状などが多様化し、今後も需要が拡大傾向にあることから、電動射出成形機には、生産性向上や成形部品の多様化への対応が求められている。

 成形機の生産性向上には、送り速度の高速化による「ハイサイクル化」があり、ハイサイクル化に伴ってボールねじの長寿命化が要求されている。

 一方、成形部品の多様化による大型成形品や複雑形状などに対応するため、成形機の推力アップ・スピードアップが進められ、ボールねじの耐荷重性の向上が求められている。

 日本精工では今回、電動射出成形機やサーボプレス機などのこれらのニーズに対応可能な「NSK高負荷駆動用ボールねじ S-HTFシリーズ」を開発した。

 開発品では、独自のTF処理技術(応力集中を最も小さくする残留オーステナイトの量を最適値に制御、異物混入潤滑条件下での長寿命化を達成する熱処理技術)をボールねじに世界で初めて適用。これにより、従来比で2.2倍の長寿命化と最大1.8倍以上の耐荷重性向上が可能となっている。
NSKボールねじ