日本精工(NSK)は、神奈川県藤沢市の藤沢工場から熱処理工程の一部をグループ会社であるNSK富山に移管する。これに伴い、富山県高岡市にあるNSK富山 高岡工場に新工場「NSK富山 熱処理棟」を増設した。投資金額は約30億円で、建築面積は3641㎡。
同社藤沢工場は1937年以来、産業機械軸受の旋削、熱処理、研削、組立まで一貫生産を行う一方、NSK富山は1966年の創業以来、風力発電や鉄鋼向けなどの大形軸受の鍛造や旋削を行っている。
今回、地震や洪水などの災害時のリスク回避と大形軸受の生産強化を目的に、藤沢工場で行っている一部の熱処理をグループ会社のNSK富山に移管することを決定。これに伴い、NSK富山では新工場を新設し、好調な風力向けを中心に軸受の鍛造、旋削から熱処理までを担う。本工場では、既存の鍛造や旋削工程の設備を整流化し活用・拡充しつつ最新の熱処理加工技術を導入し、環境に優しく、品質の向上を実現しするほか、既存の鍛造や旋削工程を整流化し、搬送自動化することによって高効率で安全な工場を目指す。
日本精工では今後、グループ全体で品質や生産効率の向上を進め、産業機械事業のさらなる体質強化を目指していく。