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第9回ものづくりワールド名古屋

 

イグス、第8回ベクター賞 受賞事例を公開

 イグスは、ケーブル保護管「エナジーチェーン」や可動ケーブル「チェーンフレックス」を使用した独創的なエネルギー供給システムの事例を表彰する「ベクター賞」を2年に一度開催しているが、今年の「第8回ベクター賞」の受賞事例4件を公開した。今回36ヵ国から集まった233の使用事例のうち、最も革新的なアプリケーションである「ベクター金賞」にハンガリーGepber Szinpad社のHUNGEXPO多目的ホールが輝いた。また、銀賞はドイツRhenac GreenTec社のサッカースタジアムの芝育成用照明システムに、銅賞はインドTalwandi Sabo Power社の世界最長規模のエナジーチェーンに贈られた。さらに、サステナブルな事例に贈られるグリーンベクター賞には、ドイツDercks Gartenbau社の経済的な灌漑システムが輝いた。

イグス 第8回ベクター賞 表彰式のようす bmt ベアリング&モーション・テック
第8回ベクター賞 表彰式のようす

 

ベクター金賞:Gepber Szinpad社のHUNGEXPO多目的ホール

 ハンガリー・ブダペストHUNGEXPO国際見本市センター(Hungexpo Congress and Exhibition Centre)にあるGepber Szinpad社の多目的ホールは、広さ1800m2、座席数2000以上のホールが、わずか数分でさまざまな形状に変形する。変形を実現する床下の電気機械式昇降装置に、エナジーチェーン3400型とチェーンフレックス動力およびデータケーブルが使用されている。ボタンを押すだけで、映画館のような階段式の構造や、オーケストラピットのある舞台を作ることができる。この自動化アプリケーションにより、1日のうちに複数の大きなイベントを最小限の労力で開催できるようになっている。

 

ベクター銀賞: Rhenac GreenTec社のサッカースタジアムの芝育成用照明システム

 ゲルゼンキルヒェンのサッカースタジアム「フェルティンス・アレーナ」に構築されたRhenac GreenTec社の巨大な芝育成用照明システムは、サッカー場の両端のトラックを前後に移動する大型ガントリーで構成され、ガントリーの下部には、芝育成のためのLED グローライトを照射するランプが設置されている。屋外システムの動力ケーブルとデータケーブルを紫外線や雨、温度変化から保護するため、ガントリーの移動にエナジーチェーン5050RHD型が使用されている。ランプホルダーの垂直調整には、スリップリング不要のe-spoolシステムが採用された。

 

ベクター銅賞:Talwandi Sabo Power 社の世界最長規模のエナジーチェーン

 インド・パンジャブ州バナワラ村の石炭火力発電所において、Talwandi Sabo Power 社の巨大なバケットホイールエクスカベーターは、石炭を払い出し、ベルトコンベヤでボイラーまで運ぶために設計された。バケットホイールエクスカベーターに従って700mにわたり移動する動力線は、世界最長規模のエナジーチェーンシステムである頑丈な「ロールeチェーン5050RHD型」に組み込まれ、飛散する石炭から保護されている。

 

グリーンベクター賞:Dercks Gartenbauの社経済的な灌漑システム

 何千もの植木鉢に効率的に水やりをするDercks Gartenbau 社の自動灌漑装置は、レール上を毎分18mの速度で移動し、全長45mの2本のブームで植物に水と養分を供給する。ケーブルガイドにはエナジーチェーン3500型が使用されている。このシステムによって、従来の灌漑に比べて水の使用量を約60%削減することができた。
 

イグス 第8回ベクター賞 受賞事例 bmt ベアリング&モーション・テック
第8回ベクター賞の各受賞事例