イグスは、樹脂すべり軸受のラインアップに中荷重用「イグリデュールM210・M260」を加えた。肉厚の金属製軸受からの置き換えでは設計変更が不要で、自己潤滑性の樹脂材料のため軸受部の無潤滑・メンテナンスフリーを実現でき、建設・農業機械など過酷な使用条件下で作業時間とコストの削減に寄与する。
イグリデュールM210・M260は肉厚が最大5mm、内径は20mm・30mm・40mm・60mm。特に中荷重(10MPa)の揺動用途に最適。すべり軸受の材質は繊維と充填材で強化、軽量でも十分な堅牢性を実現。40MPaの高面圧、連続的な局部荷重、-100℃~+140℃の温度(M260)にも耐えられる。材質には固体潤滑剤が含まれ給油が不要なため、汚れやほこりが付着せず環境に優しい。金属製軸受より軽量なため、機械やシステムの電力消費量を削減できる。
ドイツ本社の試験施設で、イグリデュールM210・M260について中荷重の揺動運動のテストを実施したところ、数千サイクル後でも、目に見える摩耗が少ないことが実証されている。試験結果はすべて、すべり軸受構成ツール「イグリデュール エキスパート」に送られ、オンライン上でM210とM260の耐用年数を特定の条件下で計算できる。