THKは、2020年9月に受注を開始した搬送ロボット「SIGNAS」の牽引重量を2倍の1tに高めた新型機の受注を11月から開始している。
SIGNASは内蔵カメラで目印となるサインポストを認識しながら自律移動する搬送ロボット。多くの製造・物流現場で用いられている、ルートテープを必要とするAGV(無人搬送車)とは一線を画し、独自の自律移動制御システムを搭載することによって、かつてない新しい誘導方式を実現する。プログラムの専門知識がなくても、サインポストの位置を変更することで簡単に走行場所を変えることができ、レイアウト変更工事の手間もかからない。
積載用途のほか、複数台の台車を後方に連結させたり、台車の下に入り込んで牽引することなどにより、次工程へ製品を搬送できる。既存機は牽引可能な重量が500kgだったが、新型機は既存機の2倍の1tに向上した。SIGNASの使いやすさはそのままに、より幅広いワーク・用途に対応しユーザーの搬送自動化、作業者負担の軽減を実現する。
特長は以下のとおり。
・独自の自律移動制御システムで簡単設定:ロボットに内蔵されたステレオカメラで、設置されたサインポスト(目印)との距離・方位を計測し、経路に沿って 走行動作(発進/カーブ/スピンターン/停止)を制御。経路の設定はサインポストを設置するだけで、ルートテープレスのため、レイアウト変更工事の手間もかからない
・牽引重量は既存機の2倍の1t:新型機は牽引可能な重量が500kgから1tへ大幅に向上。金属加工品等の重量物搬送や長尺品、パレットの搬送など、より幅広い用途で使用できる
・車体寸法は既存機とほぼ同一:新型機は車体高さが22mm高くなるのみで、幅寸法、長さ寸法はともに既存機と同一寸法のため、これまでと同じ道幅で走行することが可能