日本自動車工業会、日本自動車部品工業会、日本自動車車体工業会、日本自動車機械器具工業会の自動車工業4団体は1月5日、東京・高輪のグランドプリンスホテル新高輪国際館パミールで、「2017年自動車工業団体新春賀詞交歓会」を開催した。
冒頭挨拶に立った日本自動車工業会・西川廣人会長(日産自動車・代表取締役共同最高経営責任者)は、高度な自動運転の導入・普及の取り組みの加速やそのための法的整備や交通環境整備など「安全・快適で持続可能なモビリティ社会の創造」、TPPなど自由貿易の拡大や日本の先端技術の優位性を発展させるための法規・認証に関する国際基準認証調和活動、新しい技術分野の国際標準化活動といった「事業環境の改善」、自動車ユーザーの過重な税負担を解消する自動車関係諸税の簡素化や軽減に向けた取組みを推進する「国内市場活性化」の3本の柱を、ぶれることなく具体的にさらに進めていくことを強調したうえで、特に重要な国内市場活性化を目指し「タフでチャレンジングな年となる今年を乗り切れるタフで強固な事業体質を構築していきたい」と語った。
自工会・西川会長
また、本年10月27日から開催される第45回東京モーターショーでは、ショーテーマを「世界を、動かそう。BEYOND THE MOTOR」とし、世界へ向けては技術の進化、将来のモビリティ社会を示す場としての存在感を大きく高めること、国内においてはクルマ離れと言われる若者を含め、従来よりも幅広い層から注目されるショーとすることを念頭に企画を進めていくことを表明した。
続いて来賓の挨拶に立った世耕弘成・経済産業大臣は、「政府としてはエコカー減税の継続など税制改革などを通じ国内市場の活性化につなげるとともに、高度な自動走行システムといった次世代自動車技術の推進を支援することなどで、日本の基幹産業である自動車産業に光輝き続けてほしい」と語った。
世耕経産大臣
また、石井啓一・国土交通大臣は「主要7ヵ国(G7)が自動運転の普及に向け安全などに関する国際統一基準の策定で協調する方向であることを踏まえ、自動運転の物流や公共交通への活用戦略、インフラ整備、実用化に必要な関連制度策定や実証実験の実施、技術基準の策定を検討していく。2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会における自動運転による移動サービス実現に向けた関連施策策定なども進めていく」と述べた。
石井国交大臣