スウェーデンのSKFは、高度に最適化されたデュアルリップ構造によって、条件の厳しい環境においても高い保護力を提供する「RSHシール」を、現行よりも大型の「SKF Explorer深溝玉軸受」に展開する準備を進めている。同シールはこれまで、内径が25mm以下の軸受にだけ利用可能だったが、今回、内径が最大60mmの軸受で実用試験が行われたもの。
同シール付き軸受とすることで、特に湿度が高かったり汚染された運転条件、あるいは粉塵の多い運転条件において、軸受の寿命を延長。これにより、機械のメンテナンス間隔延長や、汚染に対する高い耐性を実現できると見られる。
同シールでは、補助リップが高圧洗浄に耐えて粉塵やその他汚染物質の侵入を防止する一方で、シールの内部形状が最適化されたことによって、スムーズな運転とグリース保持性の向上を実現した。
シールの材質はアクリロニトリル-ブタジエンゴム(NBR)で、鉱油ベースの潤滑剤、石油製品、動物性・植物性油脂など多様な潤滑剤に対して耐性を持つ。使用温度範囲は-40℃~100 ℃だが、短時間であれば120℃まで耐えるという。
RSHシール付きSKF Explorer深溝玉軸受は、本年7月までにはグローバルで全サイズの利用が可能となる予定だ。
RSHシール付きSKF Explorer深溝玉軸受