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第9回ものづくりワールド名古屋

 

ジェイテクト、JR東日本管内のBRTにおけるバス自動運転の技術実証に参画

 JR東日本、先進モビリティ、愛知製鋼、SBドライブ、京セラ、京セラコミュニケーションシステム、ジェイテクト、ソフトバンク、日本信号、日本電気は、JR 東日本が主催するモビリティ変革コンソーシアムにおいて、「JR東日本管内のBRT(Bus Rapid Transit:バス高速輸送システム)におけるバス自動運転の技術実証」を実施する。ジェイテクトは、「車体管理者」として車両の提供とステアリング操舵システム機器の設置を担う。

自動運転実験用車両

 

 実験場所はJR東日本管内の気仙沼線BRT柳津駅~陸前横山駅間(宮城県登米市)4.8kmで、実証実験予定期間は本年11月25日~2020年2月14日。気仙沼線BRTにおいて、BRT専用道を用いて、車線維持制御実験、速度制御実験、トンネル内走行実験、障害物検知実験、交互通行実験、車内モニタリング実験など、2018年度の技術実証と比較して、より実運用に近い形での技術実証を行うもの。

 2019年度の技術実証は、JR東日本管内のBRT専用道で大型自動運転バス(日野ブルーリボンシティ)を使用し、実用化を目指す上での自動運転に関する各種技術の検証を行うことを目的とし、以下の実験を行う。

(1)車線維持制御実験および速度制御実験
・BRT専用道上に設置した機器(磁気マーカ)の情報を高感度磁気センサ(MIセンサ)で読み取り、自車位置を高精度に特定することで、GNSS(全地球測位システム)電波の届かないトンネルを含む専用道上を円滑に走行する実験
・車両のアクセルとブレーキを自動制御し、柳津駅~陸前横山駅のBRT専用道上を最高 60km/hでの走行を目指すとともに、決められた位置でスムーズに停止する実験

(2)遠隔監視システムによる車内監視および乗客の動向検知の実験
・車内にカメラを設置して、走行中の乗客の席移動などを人工知能(AI)で検知し、遠隔で走行を監視するオペレーターに自動で通知する実証実験
・乗客の転倒などの事故を防止し、自動運転バスに安全に乗車するための車内モニタリン
グ機能の有用性の検証

(3)無線を用いた信号制御による各種制御実証
・車両の位置情報を無線通信で取得し、自動運転バスと対向車両の一方に優先権を信号情報として通知し、車両1台分の幅のBRT専用道を交互に通行することを実証
・自動運転バスの無線通信は、「700MHz帯ITS無線」「LTE」「Wi-Fi」を併用した信頼性の向上
・「Wi-Fi」ではマルチホップ伝送(無線が届かない箇所にリレー方式でデータを中継し広い通信エリアをカバーする伝送方法)を活用した、トンネル内を含む電波の届きにくい道路沿いでの自動運転制御の実証

 そのほか、日本の衛星測位システムQZSS(みちびき)などを活用した自動運転バスの測位実験や、専用道に設置した機器による障害物検知実験なども行う。

 先進モビリティとジェイテクトは自動運転車両の速度制御・正着制御の技術を検証すべく、自動運転バス(ベース車両:日野ブルーリボンシティ)を用いて実証実験を行う。また、ハンドル、アクセル、ブレーキを自動制御し、60km/hでの走行実現を目指す。さらに、BRT専用道に設置された実際の駅(柳津駅・陸前横山駅)を使用した正着制御(ホームに向かって密着して停止するようハンドルを自動制御)を実施する。