イグスは、すべり軸受などを構成する高性能ポリマー材質「イグリデュール樹脂」の丸棒のラインアップに、高温環境に対応する「イグリデュールAC500」と弾性のある「イグリデュールA250」、耐薬品性に優れる「イグリデュールH3」、アルミシャフトとの組み合わせで長寿命を実現する「イグリデュールE」の4種類の材質を新たに追加した。ラインアップ拡大により、無潤滑・メンテナンスフリーの試作品や特殊部品を機械加工する際の材質オプションが広がることになる。
食品・包装業界向けにはイグリデュールAC500とイグリデュールA250を投入する。イグリデュールAC500は、FDAとEU 10/2011に準拠、食品に接触する特殊ブッシュ、ローラーやその他しゅう動部品の製造が可能。250℃までの高温環境に対応するため、特に焼成ラインの摺動部品に適している。耐薬品性も高く、食品業界の洗浄剤使用環境下でも適用できる。また、イグリデュールA250は特に、ベルトコンベアで使用されるナイフエッジローラーの製造に最適。ナイフエッジローラーとして使用すると低摩擦の無潤滑運転が可能で、必要駆動力とベルトの電力消費量を削減できる。FDAとEU 10/2011に準拠しており、食品との直接接触に関する認可を受けている。
また、イグリデュールH3は耐薬品性の部品製造に使用できる。主に刺激性の強い媒体との接触や、燃料ポンプなどの用途に向けて開発された材質で、耐久性と低吸湿性に優れ、過酷な用途で長寿命かつ確実に機能する。
さらに、イグリデュールEは、アルミシャフトとの組み合わせで、振動を減衰させるすべり軸受を製造でき、機械や装置の精密でスムースな動きをサポートする。繊維産業、包装産業、印刷産業、自動販売機などの直動・回転運動において、優れた摩耗特性を発揮する。