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NTN、手首関節モジュール搭載の外観検査用高速ユニットがリョービで採用

 NTNは、手首関節モジュール「i-WRIST」を搭載した新ユニットとして、ダイカスト品など多様なワークの外観検査を自動化する外観検査用高速ユニットを開発した。本ユニットはワークサイズに応じて大型タイプと小型タイプをラインアップしているが、大型で複雑形状かつ検査箇所が多いダイカスト品の外観検査を高速に自動化できる点が評価され、大手ダイカストメーカーであるリョービに大型タイプが採用された。また、国内自動車メーカーにおいても、検査速度や装置のコンパクト性が評価され、小型タイプが外観検査用途で採用されている。

NTN 手首関節モジュール搭載の外観検査用高速ユニットがリョービで採用 bmt ベアリング&モーション・テック

 

 NTNでは、xEV(電動車両)の普及に伴い今後の需要拡大が見込まれるダイカスト品の外観検査用途を中心に本商品の提案を加速し、外観検査工程の自動化や高速化、品質向上に貢献していく。2030年度に20億円/年の販売を目指す。

 ダイカストは溶かした金属を金型に高速・高圧で流し込んで成形する生産手法で、複雑形状の部品を効率的に生産可能です。近年、xEVの普及に伴い、インバーターケースやモーターハウジング、バッテリーケースなど多くのダイカスト品が使用されており、今後もさらなる生産拡大が見込まれている。

 一方、製造現場では人手不足が深刻化しており、各工程で自動化・省人化が求められている。ダイカスト品は形状が複雑なため、外観検査工程では複数方向からの検査が必要になるため、依然として目視検査が主流であり、検査箇所が多岐にわたることから、作業員の負担が大きいという課題がある。大型のダイカスト品は質量も大きく、作業員の手作業による検査では身体的負荷の増大や安全面のリスクもあり、特にxEV 向けのダイカスト品は大型化が進んでおり、工数削減や安全面からも外観検査の自動化ニーズが高まっている。

 NTNの手首関節モジュールi-WRISTは、細かい角度制御を高速に行えることから、多点検査を高速に自動化できる。今回、ダイカスト品のような複雑形状ワークの外観検査向けにi-WRISTを搭載した外観検査用高速ユニットを開発した。

 本商品は、駆動部や専用コンソール、専用コントローラーなどの「i-WRIST」の基本構成に、ワークやカメラの位置を制御する直動・回転アクチュエーターを組み合わせてユニット化したもので、複数箇所の高速検査に必要となる部品をユニット化したことで、ユーザーの装置設計や部品調達、製作工数などを大幅に削減し、検証用途の採用から量産工程向けの導入まで対応する。

 大型タイプと小型タイプの2種類をラインアップし、ワークのサイズや質量に応じて選択できる。いずれも量産ラインへの導入に対応し、省スペースかつスリムな設計を採用している。特に、小型タイプは「i-WRIST」とY 軸、Z 軸、R 軸を統合制御する同社独自のアルゴリズムにより、X 軸を省略し、さらなる小型化を実現している。

 NTNは、画像処理システムメーカーやロボットシステムインテグレーターと連携し、i-WRISTのモーション制御技術と、各社のAI画像処理技術やシステムインテグレーション技術を融合した外観検査ソリューションを提案している。

 同社では本商品をカメラや照明、AI画像処理アプリと組み合わせることで、複雑形状かつ検査箇所が多いダイカスト品のようなワークでも、目視検査と同等の最速0.2秒/ポイントの高速外観検査が可能なほか、搬送用ロボットと組み合わせることで、ワークの全面検査にも対応する、としている。
 

NTN 手首関節モジュール搭載の外観検査用高速ユニットがリョービで採用 大型タイプと小型タイプ bmt ベアリング&モーション・テック