日本能率協会は7月24日)~26日、東京都江東区の東京ビッグサイトで、モーション・エンジニアリング展、モータ技術展など22の展示会で構成される「TECHNO-FRONTIER 2024」を開催した。ベアリング&モーション技術(bmt)関連では、以下のような展示がなされた。
DICは、歯車試験によりポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂よりも高トルク領域で使用可能なことが確認されているポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂「DIC.PPS」製の遊星歯車を紹介した。
また、金属製ニードルベアリングを代替できる、TPRと共同開発の「DIC.PPS製スラストワッシャ」を展示。金属製ニードルベアリングよりも70%の軽量化、5dBのノイズ低減、30%の摩擦係数低減が可能とした。
さらに、ロボットフィンガー自体にMID(射出成形によって立体的にめっき配線を形成する手法)で回路を形成し、位置センサや歪みゲージなど各種センサ機能を付与できる、軽量で多機能なPPS製ロボットフィンガー「MoR」をデンソーウェーブ製の協働ロボット「COBOTTA」に装着し、大きさの違う柔らかいワークを把持するデモなどを実施した。
DIC PPS製ロボットフィンガー「MoR」を協働ロボットに装着し、大きさの違う柔らかいワークを把持するデモ
THK は、超低ウェービングのボールリテーナ入りLMガイド「SPHシリーズ」を初披露した。転動溝条列数を8 条列と倍にすることでボールの負荷を半減し、ナノメートルレベルの超低ウェービングを実現しつつ、ISO 規格に準拠した標準寸法のため従来の超低ウェービングLMガイドSPR形にない互換性を有する。
また、ボンディングマシンなど半導体製造装置の高性能化要求に対応する高加減速対応・低摺動ミニチュアLMガイド「AHRシリーズ」を初出展。最大加速度300 m/s²の、最高速度5m/sの高速稼働に耐える。
さらに、本体をハウジングに圧入して組み付けるタイプのリニアブッシュ「LMHB」を紹介した。組付工数の削減を可能にし、組立の自動化や生産性の向上に貢献する。
THK 高加減速対応・低摺動ミニチュアLMガイド「AHRシリーズ」
ハイウィンは、は超薄型で低重心、そして大中空径が特長のダイレクトドライブ(DD)モーターのラインアップに新たに加わった「DMHシリーズ」展示機を初披露した。テストハンドラー(半導体デバイスの後工程試験を自動化する装置)や外観検査装置、振動発生装置、テーピングマシンなど、高応答、高トルク、高速位置決め動作角度が小さく、周波数が高いアプリケーションに最適。Eシリーズドライバー搭載で、より早く、より安定し、より正確な産業需要を実現、生産効率が大幅に向上し60000UPH(Unit Per Hour)の生産能力を実現する。
ハイウィン DDモーター「DMHシリーズ」