NTNは、手首関節モジュール「i-WRIST」のさらなる用途拡大を目指し、画像処理システムメーカーやロボットシステムインテグレーターと連携した協業体制を構築する。
同社のハードウェアによる制御技術に加え、ソフトウェアやAIを活用し、製造業の外観検査におけるユーザーの多様なニーズに対し最適なソリューションを提案することで、生産現場の自動化や工数削減、品質の向上に貢献していく。
同社が開発したi-WRISTは、独自のリンク機構による、人の手首のような滑らかな動きと、高速・高精度な角度制御を実現したロボット・モジュール商品。先端にカメラやディスペンサーなどのエンドエフェクターを搭載し、外観検査やグリース塗布などさまざまな工程の自動化を実現する。
製造現場においては労働人口の減少や省人化を背景に各工程の自動化が進んでいるが、自動車のEV化・電動化に伴い、複雑な形状を持つ大型ダイカスト品の生産が増加する中、特に外観検査の工程においては、検査ポイントが多いワークに柔軟に対応できる外観検査の自動化ニーズが高まっている。
今回構築する協業体制では、人の目に代わりワーク欠陥を抽出する画像処理技術に、i-WRISTの高速かつ高精度なモーション制御による柔軟な撮像姿勢を生かし、画像処理に適した撮像条件に対応する設備を組み合わせることで、優れた外観検査ソリューションの提供が可能となる。
NTNは、協業企業それぞれの専門性を生かしたシステム提供の枠組みを整備することで、ユーザーの設備に関する要望やワーク情報、検査条件、導入時期や予算などの情報をもとに、システム提案から設備構成の検討、画像処理の検証、シミュレーション、サンプルテスト、AI判定など設計から検証までを一貫して連携対応し、i-WRISTを活用した最適なソリューションを提案していく。



