日本精工(NSK、 http://www.jp.nsk.com )は、電気自動車(EV)やハイブリッドカー(HEV)など、モータでの走行により車室内が静かな車に搭載される電装部品向けに従来比1/3の低騒音化を実現した「静音ニードル軸受」を開発した。同品で2015年に2億円の売上げを目指す。
自動車の電装部品などに使用されるニードル軸受には高荷重に耐えるため、ころ(転動体)端部を円弧形状にするクラウニング加工を施している。従来の工法では、ころ中央部に比べてころ端部の真円度の精度が劣り、ころの傾きの大きい環境下では軸受からの騒音が大きくなる場合があった。このため、車内が極めて静かなEVやHEVでは、従来は目立たなかったようなこれらの電装部品の作動音が乗員の快適性を損なっていたという。
同品は、高精度な加工方法を開発することで、クラウニング部の真円度を従来の1/4に向上した。その結果、軸受から発生する騒音のレベル(音圧比)が従来の1/3以下となった。