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SEMICON Japan 2024

 

SKF、高湿環境で使える絶縁被膜軸受を開発

 スウェーデンSKFは、側面や内輪内径面にプラズマ溶射による酸化アルミニウム(アルミナ)の電気絶縁被膜を施した「INSOCOAT軸受」に、さらに樹脂コーティングで覆うことで水・水分の電導効果を防止できる製品を加えた。高湿環境下でも安定した絶縁性能を発揮する。

 INSOCOAT軸受はプラズマ溶射によってセラミック(アルミナ)被膜を施すことで、軸受の転がり接触面の進行性電食を防止できることから、特に産業用モータ、トラクションモータ、発電機のような回転電気機械において採用されている。

 一方で従来は、溶射被膜がポーラスであるために、高湿環境下では浸入した水および水分の電導効果によって、絶縁性能が損なわれることがあった。

 これに対しSKFでは今回、樹脂製の耐湿被膜によって、高湿度環境に対する保護力を向上。使用開始前から軸受の絶縁特性が損なわれることがある高湿環境において、輸送・取扱でも高い堅牢性を実現している。

 同絶縁軸受はまた、軸やハウジングに絶縁措置を施すといった手法と比較して、極めて低い所要コストで電食を防止できる。
SKF絶縁軸受