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SEMICON Japan 2024

 

ジェイテクト、クボタ製北米多目的車向けに新開発EPSの量産を開始

 ジェイテクトは、北米におけるUtility Task Vehicle(UTV:農場などの私有地で荷物の搬送や移動に使用される多目的車両)用に インタミアシストタイプの電動パワーステアリング(EPS)製品「I-EPS」を開発し、同社奈良工場で量産を開始した。同社製EPSのUTVでの採用は初めてとなり、クボタ製の北米販売車両であるUTV「RTV-XG850」に搭載される。生産台数は8000台/年を予定している。
クボタ製の北米UTV「RTV-XG850」クボタ製の北米UTV「RTV-XG850」

 UTVは、かつては油圧のパワーステアリングを採用して30km/h程度で走行していたが、近年は60km/hでの走行ニーズに応えるため車速に応じたアシスト制御を可能とするEPSが求められていた。

 開発したEPSは、UTVへの搭載性を目的に、アシスト機構をインタミシャフト部に配置した。また、減速機の機構はP-EPS(ピニオンアシストタイプEPS)の構造を活用し設置位置への最適化を図ったほか、モーターはUTVに適した仕様のものを採用している。低速走行時の取り回しのよさと高速走行時の走行安定性という二つのメリットを同時に実現できることから、今回の採用に至った。
採用された新開発EPS採用された新開発EPS

 乗用車の使用環境とは異なる車両での搭載となりクボタ製UTVでのEPSは初めての採用となることから、ジェイテクトでは同社のテストコース・伊賀試験場をはじめ様々な施設で製品の評価・解析を合同で実施し、量産化を実現したもの。

 ジェイテクトは今後も高精度なアシスト制御や将来的には自動運転化のニーズが求められる、農業機械、産業機械へのEPSの提案を行っていく考えだ。