NTNは4月3日、大阪市北区のANAクラウンプラザホテルで入社式を実施、大久保博司が以下のとおり挨拶した。
私自身も約40年前にNTNに入社したが、社長となった今でも、当時の熱意を持ち続けながら「新しい目標」に向かっている。各自、今、胸に抱いている「熱意」を忘れずに、自分自身の夢や目標に向かって日々努力を重ねてほしい。
1918年に当時の工業発展に欠かせない技術だったボールベアリングの研究開発に着手し事業を開始して以来、創業者が大切にした「開拓者精神」と「共存共栄精神」という二つの精神を持って、事業を発展させてきた。この創業者の思いは、「新しい技術の創造と新商品の開発を通じて国際社会に貢献する」というNTNの企業理念に込められている。
100年に1度といわれる変革期を迎える中で、NTNでも、次の100年を生き残り、更に社会に貢献していくために、「トランスフォーメーション」(変革)を進めていかなくてはならない。トランスフォームとは、リソースは同じでも全く違ったものに形を変え活躍するというもの。NTNが持つ可能性を最大限に発揮し、これまでと違う新しい姿に積極的にトランスフォームしていきたいと強く思っている。
NTNは、自動車や鉄道、航空機、風力発電をはじめ、機械のあらゆる回転部位をなめらかにするベアリング技術で、省エネルギーと暮らしの安全に取組み、これまでの100年、世界中で人々の 生活を支えてきたが、これからも「なめらかな社会」を実現するため皆とともに101年目からのNTNの歴史を造っていきたいと考えている。
各自がグローバル企業の一員であるという自覚を持って、世界のどこでも活躍できる人材を目指してほしい。活躍の場は、世界中に広がっている。失敗を恐れず、挑戦し続けてほしい。皆の可能性は無限大だ。
大久保博司NTN社長
ジェイテクトは 4 月2 日、大阪府柏原市の軸受事業本部ビルにおいて、入社式を実施、安形哲夫社長が以下のとおり挨拶した。
ジェイテクトの企業理念は、「社会の信頼に応え、モノづくりを通じて、人々の幸福と、豊かな社会づくりに貢献する」こととしている。この企業理念実現のために、全世界4万9000人のグループ全社員が共有する指針として「JTEKT GROUP VISION」を掲げている。この指針には、これまで生み出してきた、ナンバーワン・オンリーワンの技術・商品に誇りを持ち、さらにその技術・商品に磨きをかけ、顧客が真に求めている商品・サービスを提供することで、世の中に貢献し、成長していきたいという決意を表している。
ジェイテクトは光洋精工と豊田工機が2006年に合併してできた「歴史ある若い会社」。先人から受け継がれた技術や経験とともに、挑戦する力や立ち向かう勇気も持っている。ステアリング、駆動、軸受、工作機械の4事業を基盤とし、新たにパワーアシストスーツ、リチウムイオンキャパシタを開発し、世の中に送り出そうとしている。また、車の自動運転・EV化に対しても、世の中のニーズを先取りした商品を生み出している。歴史だけでもなく、若さだけでもなく、両者を合わせ持つことで、ジェイテクトにしかつくれない、より良い未来を顧客に提供したいと考えている。
各自に期待することは三つだ。一つ目は当事者意識を持つということ。目の前で起きている問題を「これは自分の仕事」、「自分がやるんだ」という気概をもって取り組んでほしい。各自が当事者意識を持って仕事に取り組めば、会社が成長するだけでなく、自身にも大きな成長が待っている。
次に物事の本質をつかむということ。今後仕事をする中で、難しい問題に直面したり、上手くいかないことがたくさん出てくると思う。そうした問題の本質を突き詰めるまで、「なぜ、なぜ」を繰り返すことが大事。また、物事の本質をつかむためには、「現地現物」も忘れないでほしい。現地に行き、現物を見ることで、どんな問題が起きているのかが分かるはず。問題が分かったら、その問題を解決するために、みなさんのその若さと活力で、失敗を恐れず、果敢にアタックしてほしい。
三つ目はどんな環境でも積極的にチャレンジしてほしいということ。何事も無駄になる経験はない。自分の可能性を限定せず、目の前の仕事に熱意を持って挑戦してほしい。ジェイテクトのビジネス環境は、全てがグローバル、地球規模であり、またスピーディーで変化に富んでいる。どんな環境であってもチャレンジすることを止めないでほしい。