ジェイテクトは、電源を含むハードウェア完全二重構造(システム異常が発生した場合でも残されたシステムで操舵が可能)となる電動パワーステアリング(EPS)を開発し、本年4月にトヨタ自動車から発売されたLEXUS 新型「LS」、TOYOTA 新型FCV「MIRAI」の一部車両(高度運転支援搭載車両)に搭載された。本EPSでは、ステアリング機能における独自の安全コンセプトで最上位となる「JFOPS4」を採用している。
ステアリングは自動車の「走る」「曲がる」「止まる」の「曲がる」を担う重要な機能部品で、自動運転時にはより高いレベルの安全性が必要となることから、同社では自動運転の普及を見据えステアリング機能における独自の安全コンセプト「JFOPS(JTEKT Fail-OPerational System)」を定義し、自動運転レベルに応じた安全性を備えるEPSの提供を可能としているが、今回搭載されたEPSには安全コンセプトで最上位となる「JFOPS4」を採用している。
開発品の主な特徴は以下のとおり。
・電源も含むハードウェア完全二重構造
・完全自動運転にも対応可能な機能を搭載(JFOPS4)
・自動運転中にドライバーが手放し状態でも安全性を確保するためにステアリングMCU(Motor Control Unit)の故障が発生してもアシスト継続が可能
同社では自動運転の急速な普及を見据え、全ての自動運転レベルに対応するEPSシステムを揃えているが、今後は安全性・信頼性をさらに高め、様々なレベルの自動運転に対応する製品を世界各国の自動車メーカーに提案していく考えだ。