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SEMICON Japan 2024

 

mst配信ニュース 表面改質&表面試験・評価の情報サイト

メカニカル・サーフェス・テック2024年12月号 特集「DLCコーティングの最新技術動向」12月25日発行!

10時間 20 分 ago
メカニカル・サーフェス・テック2024年12月号 特集「DLCコーティングの最新技術動向」12月25日発行!

 表面改質&表面試験・評価技術の情報誌「メカニカル・サーフェス・テック」の2024年12月号 特集「DLCコーティングの最新技術動向」が当社より12月25日に発行される。

 今回の特集では、浴室鏡の水垢汚れを抑止するDLCコーティングと性能評価技術について、DLCコーティングの色合い・膜厚管理に有用な分光測色計について、微細印刷・成形ロール向けDLCコーティングの技術動向についてについて、フランス・HEFにおける電気自動車用デファレンシャルシャフトへのDLCコーティングの適用について、手広くDLCコーティングの受託加工を行う東研サーモテックの分析・評価技術について紹介する。

特集:DLCコーティングの最新技術動向

◇浴室鏡の水垢汚れを抑止するDLCコーティング技術と性能評価技術・・・TOTO 園川 沙織 氏に聞く

◇ガラス表面へのDLCなどに適用される表面改質技術と色合い・膜厚管理に有用な分光測色計・・・コニカミノルタジャパン 西本 昌弘 氏 × 編集部

◇微細印刷・成形ロール向けDLC膜の技術動向・・・シンク・ラボラトリー 佐藤 吉伸、吉岡 正之、生田 航

◇フランスにおける電気自動車用デファレンシャルシャフトへのDLCの適用・・・ナノコート・ティーエス 熊谷 泰、IREIS エチエン・マクロン

◇DLCなどドライコーティングの分析・評価技術に関する雑感・・・東研サーモテック 髙橋 顕 氏に聞く

連載

注目技術:第79回 トライボロジー試験機を用いたDLCなど硬質薄膜の試験評価・・・PCS Instruments、島貿易

酒飲み世界紀行:第6回 英国生活編:遙かなるCambridge その1・・・横浜国立大学 梅澤 修

トピックス

第17回岩木賞に、東京理科大学/ジオマテック、愛媛大学/山口大学、英PCS Instruments /島貿易、芝浦工業大学が受賞

JIMTOF2024 が開催、最新の表面改質技術が多数披露

表面設計コンソーシアム、SURTECH 2025「トライボコーティング/試験評価機器ゾーン」で表面の困りごと相談室を設置

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admin 2024年12月23日 (月曜日)
admin

東京理科大学トライボロジーセンター、コンパクトサイズのオシレーション摩擦摩耗試験機1号機を設置

15時間 35 分 ago
東京理科大学トライボロジーセンター、コンパクトサイズのオシレーション摩擦摩耗試験機1号機を設置

 東京理科大学トライボロジーセンター(センター長:佐々木信也 教授)は先ごろ、ドイツOptimol(Optimol Instruments Prüftechnik)社の日本総代理店であるパーカー熱処理工業(https://srv-pnk.jp/)の協力のもと、コンパクトサイズのオシレーション摩擦摩耗試験機「ETS(Easy Tribology Screener)」1号機を設置した。表面改質や潤滑油剤、材料などさまざまなトライボロジー試験で活用していく予定だ。

 ETS は、摩擦摩耗試験機大手のOptimol社が開発・製造した、簡単・スピーディーにトライボロジー評価試験が行える入門機。荷重は最大300Nであるが、コーティング薄膜や潤滑油・グリースなどのスクリーニング評価には十分な仕様となっており、試験中の摩耗進行や薄膜隔離などをオンライン計測できる点に優位性がある.また、ETSはトレーニングがほとんど必要なく、簡単かつ直感的に操作できるため、納入初日から高品質な試験結果が得られる。主な仕様は、荷重1~300N、摩擦係数0.001~0.5、ストローク0.01~3.00mm、速度10~70Hz、RT~200℃、オンライン摩耗量測定の分解能は0.1μm(最大2mm)である。

 トライボロジーセンター長の佐々木教授は「センターでは、さまざまなトライボマテリアルや潤滑剤について、ナノレベルでの現象解明からマクロな実用部品評価まで、幅広いトライボロジー研究を行っている。ETSは搭載された静電容量ギャップセンサーによってオンライン摩耗量測定が可能なことに特徴があり、DLCなどの薄膜や改質表面などの密着性や耐摩耗性の評価において、国際的な標準試験機としての普及が期待される」と語る。

 パーカー熱処理工業では、佐々木研究室でETSを活用した研究内容や確認されたETSのメリットなどを検証しながら、ETSの販売促進につなげていく。 
 

トライボロジーセンターに導入されたETS kat 2024年12月23日 (月曜日)
kat

bmt主催 講演会・交流会「カーボンニュートラル実現に向けた歯車システムとトライボロジー」

4日 8時間 ago
bmt主催 講演会・交流会「カーボンニュートラル実現に向けた歯車システムとトライボロジー」

 メカニカル・テック社 bmtベアリング&モーション・テック編集部は2025年3月28日、東京都・八重洲で講演会・交流会「カーボンニュートラル実現に向けた歯車システムとトライボロジー」を開催します。

 本講演会では、電動車や風力発電装置など、カーボンニュートラル(CN)実現に向けて需要が高まる機械システムにおいても、引き続き重要な役割を果たすと見られる歯車システムへの技術課題と、軸受や潤滑油剤といったトライボロジー技術を中心とするソリューションについて、第一線でご活躍の講師の方々にご講演をいただきます。新分野でのビジネスのヒントとなるよう、また、トライボロジー分野のネットワークを広げていただけますよう、皆様のご参加をお待ちしております。

主催:株式会社メカニカル・テック社 『bmtベアリング&モーション・テック』編集部

コーディネーター:東京理科大学 教授 佐々木 信也 氏

開催日時:2025年3月28日(金)

講演会:13時30分~17時(開場:13時)

交流会:17時~19時

会場:TKP東京カンファレンスセンター8階 ホール8E(東京都中央区八重洲1丁目8-16)

参加費用:37, 730円(税込み、資料代、交流会参加費含む)

プログラム(予定) ※各講演後に5分間の質疑応答を予定しております

・13:30~14:05 「総説:カーボンニュートラル実現に向けた歯車システムとトライボロジー」東京理科大学 教授 佐々木 信也 氏

・14:10~14:45 「自動車用動力伝達技術研究組合(TRAMI)の考えるカーボンニュートラルシナリオとギヤなど機械要素・潤滑技術への期待」日産自動車㈱ パワートレイン・EV技術開発本部 太田 義和 氏

・14:50~15:05 機械要素・潤滑関連の計測評価メーカーによるショートプレゼン①

・15:20~15:55 「洋上風力発電における機械要素・潤滑技術への期待」 (一社)日本風力発電協会 技術部会長 戸田建設㈱ 洋上風力技術部 松信 隆 氏

・16:00~16:15 機械要素・潤滑関連の計測評価メーカーによるショートプレゼン②

・16:20~16:55 「電動車用トランスアクスルの技術課題と電動車用超低粘度トランスアクスルオイルの開発」 トヨタ自動車㈱ パワートレーン先行製品開発部 先行基盤開発室 グループマネージャー 床桜 大輔 氏

・17:00~19:00 交流会

【お申し込み方法】
以下の受付フォームよりお申し込みください。

お申込みはこちらよりお願いいたします(googleフォーム)。 

問い合わせ先
株式会社メカニカル・テック社 TEL:03-5829-6597 E-Mail:info@mechanical-tech.jp

admin 2024年12月19日 (木曜日)
admin

JIMTOF2024が開催、最新の表面改質技術が多数披露

3週 3日 ago
JIMTOF2024が開催、最新の表面改質技術が多数披露

 世界最大級の工作機械見本市「JIMTOF2024(第32回日本国際工作機械見本市)」(主催:日本工作機械工業会(日工会)/東京ビッグサイト)が11月5日~10日の6日間にわたって、東京都江東区の東京ビッグサイトで開催された。

JIMTOF2024のもよう

 JIMTOF2024は、東京ビッグサイト全館を利用して総展示場面積11万8540m2で開催。中国、台湾、ドイツ、スイス、韓国、米国など19カ国・地域の企業・団体が出展し、合計出展者数が1262社/5743小間と2022年に開催した前回JIMTOF2022に比べ175社/125小間増え、60年以上の歴史で最大規模の開催となった。

 工作機械は各種機械を動かすための部品を製造することから「マザーマシン」と言われるが、中でも自動車のトレンドが工作機械の要求特性に大きく影響することもあり、JIMTOF2024でも「工作機械 × 未来のMobility」という企画展示が設けられている。

 ここでは、JIMTOF2024において披露された、表面改質技術の一端を紹介する。

 厚地鉄工( http://www.atsuchi-ascon.co.jp/ )は、ロボット1台でブラスト処理から搬送までを可能にした「ABS-BS3-AT」の実機を展示。昨今、需要が急増しているロボットとブラスト装置を組み合わせるシステムを提案。ティーチングも含めた多品種対応が可能な点や、ロボットによりブラスト処理の高効率化、品質安定化、省力化を図れる点を訴求した。また、直接見ることのできないパイプ製品の内面をブラストする専用機「AR型」も紹介。標準機でパイプの寸法200~800(φm/m)まで対応しており、それ以外のパイプ寸法は特殊機で対応が可能だという。

厚地鉄工のブース

 エリコンジャパン( https://www.oerlikon.com/ )は、切削工具において従来コーティングであるBALINIT ALCRONA PROよりも30%以上の工具寿命を向上するコーティング「BALINIT ALCRONA EVO」を紹介した。被膜構造の最適化と硬度向上による耐摩耗性向上、被膜の靭性向上による性能向上、圧縮応力低減によるはく離リスクの低減、熱伝導率が低いことによりハイス工具のクレーター摩耗を低減することなどが特徴として挙げられるという。また、優れた耐摩耗性により、再研磨時の再研磨ストックの量は削減され、工具あたりの再研磨サイクルの回数は増加する。これにより貴重な資源を節約し、顧客は新しい工具コストを大幅に削減することが可能になるという。

エリコンジャパン「BALINIT ALCRONA EVOを成膜した工具」

 神戸製鋼所(https://kobelco-coating.com/jp/)は、従来品と比べて、生成する被膜の長寿命化を達成したアークイオンプレーティング(AIP)装置「AIP-iXシリーズ」を紹介した。搭載した新型蒸発源「μ-ARC」により、被膜の金属元素のうちAl含有率が70at%以上でも立方晶を維持、硬質で表面粗度も良好なAlCrN被膜の成膜が可能。また、新型エッチングシステム「Me-FAPE」が奥まった部分の密着性を向上し、処理空間内でのエッチング性能の均一性も改善。これら搭載機能により、従来のハイエンド工具と比較して約1.5倍の寿命向上が確認されている。さらに、広範囲な操業データをサンプリング・表示可能な状態モニターシステムを採用、トラブル発生時のスムーズな原因特定に貢献する。

神戸製鋼所のブース

 新明和工業(https://www.shinmaywa.co.jp/products/vacuum/)は、ダイヤモンドコーティング装置による多結晶ダイヤモンド成膜および研磨技術の提案により、切削工具だけでなく、面精度や寸法精度が要求される精密金型へもダイヤコートを可能にし、金型の超長寿命化に貢献できることを訴求した。同社のダイヤモンドコーティングはプレス金型への被覆において、水素フリーDLCに比べ15倍以上の耐久性が確認されている。そのダイヤモンドコーティングとの組み合わせで短時間研磨を、電解アシストによって短時間での平滑化を実現している。精密工具において、先端から側面までの鏡面研磨を可能にしている(特許第7212579 ダイヤモンド被膜付き部材およびその製造方法ならびにダイヤモンド被膜の平滑化方法)。

新明和工業「ダイヤモンドコーティングの研磨技術(ダイヤモンドコーティング工具の先鋭化技術)」

 日本コーティングセンター(https://www.jcc-coating.co.jp/)は、製品の寿命や性能を向上させることにより、環境負荷を低減する「環境貢献型製品」であるコーティング技術を紹介した。中でも新製品として、デンソーと共同開発した、切削工具のリユースの回数を増やしても工具径の減少が極めて少ない、工具寿命を大幅に延長する工具再生技術「DeCoat α」を初披露した。高硬度鋼の高速・高能率切削で高い切削寿命を実現できる「プライムコート-T」などのチタン系コーティングと基材の間に、新開発の保護膜を加えたDeCoat αを施した切削工具(評価では超硬エンドミルを使用)の切削性能の検証では、5回の除膜・再コートを繰り返しても新品同様に定数加工が可能で、刃先の摩耗幅に変化がないことが確認されている。工具径の測定結果からは、DeCoat αを施した工具では3回の除膜・再コートを繰り返しても元の寸法に対する変化が±1μm以内に抑制されていることが確認されている。
 

日本コーティングセンター「DeCoat α」

 日本スピードショア(https://speedshore.co.jp/)/ヤマシタワークス(https://www.yamashitaworks.co.jp/)は、異形状ワークを誰でも簡単に短時間で鏡面仕上げ加工できる装置「エアロラップ」を展示した。エアロラップは、ゼラチンを主成分とした食品性研磨材を核に、水分「マルチリキッド」を含有することで弾力性・粘着性を持たせダイヤモンド砥粒を複合させた研磨材「マルチコーン」を、被加工材(ワーク)表面を高速で滑走させて発生する摩擦力によって磨くもの。乾式と湿式の中間的な湿潤状態で、相手材にダメージを与えることなく、精密研磨、最終仕上げや鏡面仕上げを可能にする。各種金型部品の磨き時間短縮、切削工具の寿命延長、DLCなどドライコーティング成膜の前後処理など、さまざまな用途で使用が可能。ブースでは今回、エアロラップ汎用仕様はもちろん、自動化ロボット仕様や、本展示会が初出展となる協働ロボット仕様の稼働展示も行った。

日本スピードショア/ヤマシタワークス「ワークの出し入れを行うロボットを組み込んだエアロラップ」

 日本電子工業(http://www.ndkinc.co.jp/)は、金属部品の表面改質に使う高周波誘導加熱装置向けの誘導加熱コイルなどを3Dプリンターで造形したサンプルを展示した。同社では、金属粉末を敷き詰めて電子ビームで溶かして固めるパウダーベッド方式の日本電子製金属3Dプリンターを導入しており、純銅粉末を用いた造形において、エネルギー効率の高い電子ビームを採用することで、高い熱伝導率と導電率を有する純銅の造形を可能にしている。無酸素銅で作られた誘導加熱コイルと同等の高品質なコイルを造形できるほか、ヒートシンクや電気部品も造形できる。造形はホットプロセスで行われるため、熱応力による反りや曲がりの発生が少なく、後加工を低減できる。金属3D造形サービスとして、①銅の試作受託造形、②顧客との共同による製品開発支援、③金属3D造形品に関する試験サービスを手掛けていることを紹介。地球環境に配慮した製品作りによって持続可能な社会に貢献していることをアピールした。

日本電子工業「3D造形した高周波焼入れコイルなどの純銅造形品」

 パーカー熱処理工業( https://pnk.co.jp/ )は、同社独自の次世代型自動制御ガス窒化システム「NITRONAVI®」を搭載した窒化装置「RAV-N」を広築と展示した。NITRONAVI®を適用する最大のメリットは表面相制御による機械的特性の改善にあるという。同システムは、窒化ポテンシャル(KN)制御により、鋼表面を化合物層レス、γ’相、またε相へ選択的に制御することができる。この結果、耐疲労性・耐摩耗性・耐食性等の機械的特性改善が可能になる。昨今の環境対応においても、従来のガス窒化/軟窒化で無駄に使用していたNH3ガスを処理ごとに最適化したレシピで運用することでNH3ガス使用量の圧縮が期待できるという。また、NITRONAVI®は自動で設定したKN値になるように雰囲気を制御する。この自動制御によって作業者のスキルに依存しない窒化/軟窒化処理を実現する。

パーカー熱処理工業のブース

 不二越(https://www.nachi-fujikoshi.co.jp/)は、切削バリの極小化を実現する切削工具「バリレスシリーズ」として、アルミ合金など非鉄金属用の水素フリーDLCコート工具などの新ラインアップを紹介した。アルミ合金を含む非鉄金属は、切削加工の際に被削材が工具の刃先に凝着しやすく、バリの増大といった品質の低下や工具損傷を引き起こす場合がある。また、これらの被削材は圧縮の力を与えると変形しやすい特性があり、ドリルの先端角によって発生する圧縮の力で、鋼と比べて抜けバリが大きくなる。これに対し新開発の「DLC-REVOコーティング」は、ダイヤモンドに次ぐ膜硬さで耐熱性の高い水素フリーDLCの表面に摺動特性を付加し、低摩擦(耐凝着性向上)を実現。さらに膜厚を薄くすることで、バリレスに求められる切れ味(シャープ性)を担保している。ブースでは、DLC-REVOコーティングを施した新開発の「DLC-REVOドリルバリレス」と「DLC-REVOミルバリレス」を披露、一層のバリ極小化ソリューションを提示した。

不二越「DLC-REVOドリルバリレス」

 山本科学工具研究社( https://www.ystl.jp/ )は、ブリネルやロックウェル、ビッカースといった各種硬さ試験法に使用される試験機の測定結果が正常であるかどうかを確認するための基準的試験片「高精度硬さ基準片」の紹介を行った。熱処理において硬さ管理は重要な品質管理の一種である。硬さ試験におけるISO9000シリーズ等の各種認証には、JIS・ISOに準拠した硬さ試験機の管理が必須となり、その一つに硬さ基準片を用いた管理がある。同社の硬さ基準片は、優れた質(硬さ均一性、JIS・ISOに基づいた普遍的な値、硬さ値の高い安定性)が国際的に認められており、硬さ試験機の始業前点検や間接検証に数多く使用されている。同社では、新しい反発硬さ試験eNM用の硬さ基準片およびナノインデンテーション用基準片など多数の試験片を取り揃えている点をアピールした。

山本科学工具研究社のブース

 

admin 2024年11月29日 (金曜日)
admin

KISTEC、トライボロジー技術フォーラムの参加募集中

1ヶ月 ago
KISTEC、トライボロジー技術フォーラムの参加募集中

 神奈川県産業技術総合研究所(KISTEC、 https://www.kistec.jp/ )機械・材料技術部は12月12日、神奈川県海老名市のKISTEC海老名本部で「令和6年度トライボロジー技術フォーラム ~低炭素社会の実現に向けた摩擦低減システムの開発~」を開催する。当日は会場での開催と同時にオンライン上でライブ配信を行うハイブリッド形式にて開催する。参加費は無料。時間は13時30分~16時30分まで。問い合わせ・申し込みはこちらから。

 フォーラムの内容は以下のとおり。

・13:30 – 13:35「オープニング」青木 信義(KISTEC 機械・材料技術部 部長)

・13:35 – 14:10「スポーツに特化したすべり性を付与した超平面メタルマウスパッドの開発(仮)」永廣 知史(竹内型材研究所 営業本部 リーダー)

・14:15 – 14:50「糖アルコールの摩擦物性とレオロジー特性(仮)」木村 雄輝(物産フードサイエンス 研究開発センター)

・15:00 – 15:35「環境調和型潤滑剤とDLCの組合せによる超低摩擦特性の実用化展望」加納 眞(KANO Consulting Office 代表)

・15:40 – 16:00「糖アルコール潤滑下DLC膜の低摩擦特性」吉田 健太郎(KISTEC 機械・材料技術部 材料物性グループリーダー)

・16:05 – 16:30「KISTEC内トライボロジー関連設備見学」

 

admin 2024年11月21日 (木曜日)
admin

カネカ、北海道に医療用カテーテルの新プラントを新設

1ヶ月 1週 ago
カネカ、北海道に医療用カテーテルの新プラントを新設

 カネカは、本年8月に竣工した血液浄化器プラントに次いで、北海道の苫東工場内にカテーテルの新プラントを建設することを決定した。グループ会社であるカネカメディックスが約を出資、2027年3月の稼働を予定している。

 カネカは、心臓・末梢血管疾患および脳血管疾患の治療デバイスである血管内治療用カテーテルや、がんをはじめとする消化管疾患の治療に用いる消化器用医療機器、不整脈治療に用いる検査・治療用の医療機器など、幅広い診療分野でカテーテル事業をグローバルに展開している。

 今回のカテーテルプラントの新設により、生産能力は現状の約2倍になる。

 先進国を中心に高齢化が世界的に進行し、三大疾病(心疾患、脳疾患、がん)の患者数が増加している。医療用カテーテルを用いた手術は、患者への負担が少ない低侵襲な治療法であることから、グローバルに市場規模が拡大している。これらの旺盛な需要に対し、陸・海・空のアクセスが良好な北海道の苫東地域から競争力のある製品をグローバルに提供することで事業を拡大し、2030年にHealth Care Solutions Unitで3000億円の売上を目指す。

 新プラントはIoTやAI、ロボットなどの先端技術やビッグデータを活用した「スマートファクトリー」で、ラインを自動化したフィールドオペレーションゼロの無人工場を実現する。

 また、鐘かの太陽電池を用いて、工場建物の一次エネルギー消費量をゼロにする「ゼロエネルギーファクトリー」を実現する計画で、サステナブルなものづくりを推進していく考えだ。

バルーンカテーテル製品例

 

kat 2024年11月14日 (木曜日)
kat

パーカー熱処理工業、トライボロジー試験機の専用ウェブサイトを公開

1ヶ月 1週 ago
パーカー熱処理工業、トライボロジー試験機の専用ウェブサイトを公開

 パーカー熱処理工業はこのほど、トライボロジー試験機「SRV®(オシレーション(Schwingung)摩擦(Reibung)摩耗(Verschleiß)」の専用ウェブサイト(https://srv-pnk.jp/)を公開した。

 

 SRV®は、全世界で標準化のためのワーキンググループ(日本・欧州・中国)を持ち、ISO(国際標準化機構)・ASTM(米国試験材料協会)・DIN(ドイツ規格協会)などで規格化された往復動オシレーション試験方法を持つ世界共通の業界標準システムで、世界中で使用されているトライボロジーのデファクトスタンダード試験機と言える。

 同サイトでは最新機種SRV®5の性能や評価できること、試験例のほか、高分解能信号分析(HRA)・電気接触抵抗・アコースティックエミッション(AE)測定・特殊環境対応といった測定機能、さらにはオシレーションモード(往復摺動試験)・ローテーションモード(回転試験)・コンビドライブモード(複合動作試験)の各試験イメージ動画、SRV®受託試験に関する情報、SRV®に関する豆知識、などを掲載している。

SRV豆知識オシレーション試験イメージ動画

 

 また、コンパクトサイズのオシレーション摩擦摩耗試験機「ETS(Easy Tribology Screener)」や、高荷重滑り・転がり・転がり滑り接触向け二円筒試験機「2DISKリグテスター」の製品情報も掲載している。

kat 2024年11月13日 (水曜日)
kat

アクティオ、レーザーで錆びや塗膜などを除去するレーザーブラスト搭載車をレンタル

1ヶ月 2週 ago
アクティオ、レーザーで錆びや塗膜などを除去するレーザーブラスト搭載車をレンタル

 アクティオは、高出力レーザーでサビや塗膜などを除去するレーザーブラスト搭載車「CoolLaser®(クーレーザー)、以下 CoolLaser」のレンタルを開始した。

CoolLaser

 近年、インフラの老朽化は先進諸国を中心に世界を悩ませ、特に少子高齢化が進む日本では、メンテナンス工事の担い手が年々減少する社会課題を抱えている。そのような背景から、同社は2023年4月より、老朽化した橋梁等のインフラのメンテナンスを行うトヨコー(静岡県富士市)と「CoolLaser」のデモに関する共同運営を進めてきた。

 「CoolLaser」は、レーザー処理のため、発生する産廃物は除去対象物に限られ、レーザーヘッド先端部に取り付けた集塵ホースから粉塵を瞬時に吸引するため、従来工法にはない、非常にクリーンな作業環境を実現する。さらに、錆びの原因となる塩分も乾式で除去でき、防食便覧で推奨される80μmRzJIS以下の適度な表面粗度が得られる。これまでの塗替工事は塗膜除去(湿式等)、塩分除去(水洗い等)、素地調整(ブラスト等)と各工程に別の装置を設置する必要があったが、「CoolLaser」は1台で完結することが可能。また、速やかに次の塗装作業に移ることができるため、再劣化の原因となる塩分の再付着・戻り錆びの発生を抑制し、塗替工事の回数低減により、人手不足の解消につながる。

CoolLaserによる作業のようす

 

admin 2024年11月6日 (水曜日)
admin

ボド・メラー・ケミー、日本法人設立の記者会見を開催

1ヶ月 3週 ago
ボド・メラー・ケミー、日本法人設立の記者会見を開催

 ドイツに本社を置く接着剤や潤滑剤、コーティング剤(プリント基板用コンフォーマルコーティングなど)といったスペシャリティ・ケミカルズの大手専門商社であるボド・メラー・ケミー(Bodo Möller Chemie)社は10月28日、東京都港区のJETROイノベーションガーデン(アーク森ビル内)で、本年8月に登記した日本法人ボド・メラー・ケミー・ジャパンの設立記者会見を開催した。

記者会見のようす:左が日本法人社長のジュリアン・ベイショア氏、
右がテクノロジー担当バイスプレジデントのクリストフ・シュネル氏

 

 ボド・メラー・ケミーは1975年に設立、ヘンケルやハンツマン、ダウ、デュポン、BASF、エボニック、メルクをはじめとする約200社の化学品メーカーから最終製品と原材料を仕入れて、商社ながら340人の社員の約半数を占めるという技術スタッフの専門知識と五つの研究所の充実した設備による信頼性・耐久性試験や技術コンサルティング、アプリケーション技術サービスを提供し、サステナビリティやEモビリティー、5Gといったメガトレンドに着目しながら60カ国の市場をカバー(その内37カ国は現地法人化済み)しつつ事業を拡大、2023年には2億200万ユーロ(約324億円)の売上を達成している。

 創業から30年程度は欧米を中心に拠点を拡充してきたが、2015年の中国拠点設立以降、インド、ベトナム、タイ、韓国とアジアでのビジネスを強化、今回、メガトレンドの一角をなす自動車関連や二次電池、エレクトロニクス、水素活用などで先行し産業分野で重要な地位を占める日本の市場を開拓すべく、ボド・メラー・ケミー・ジャパンを設立、日本法人社長として、スペシャリティ・ケミカルズ大手企業で自動車を中心に日本市場開拓の豊富な経験と実績を有するジュリアン・ベイショア氏を任命した。

 記者会見当日は、テクノロジー担当バイスプレジデントのクリストフ・シュネル博士が登壇し、上述のボド・メラー・ケミー社の概況を説明するとともに、「商社ながら技術が売り」といった特色・独自性について強調した。

 また、ベイショア日本法人社長が日本法人の役割について説明した。日本法人は、研究所内での小分けなどのリパック作業や解析、調合の最適化、技術コンサルティング、技術トレーニングといった万全のサポート体制によって、①パートナー企業(メーカー)に代わって日本国内のユーザーへの販売=市場開拓を行う。特に国内に日本法人や代理店がないパートナー企業についてはボド・メラー・ケミー・ジャパンが国内総代理店となり、二次代理店も使って拡販していく、②日系企業の海外工場に販路を開拓すべく国内でのスペックイン活動を行う、③日系化学品メーカーのオンリーワンの製品技術を発掘して海外に輸出する、④後継者のいない商社(従業員10〜30人程度の規模)を数社M&Aによってグループ化し、国内での販売力を強化する、と発表した。

 製造時のカーボンフットプリントを削減するバイオベースのエポキシ樹脂システムや、水素貯蔵向け高圧容器に適用できるエポキシ系炭素繊維トウプレグ、希少資源を再利用できるように接合部分の接着剤のデボンディング(はく離)ができるサステナブルな易解体性接着剤など、ボド・メラー・ケミー社が得意とする環境対応製品を、日本が強みを持つ自動車や水素関連、エレクトロニクス、二次電池などの分野に提案していく。

 日本の厳しいユーザーの要求に対し、アフターサービスや信頼性試験に基づくデータ提出などが迅速に行えるよう、数年後をめどに国内に研究所を設ける予定だ。研究対象としては接着剤に限らず潤滑剤やコーティング剤など、新規開拓案件に応じて、適宜日本製の試験評価装置を導入しつつ、フレキシブルに拡充していく。また、従業員も10人程度まで増員していき、5年後の2029年までに30億円/年の売上を目指す。

 当日はまた、商売繁盛、社運隆盛を願っての、高崎産だるまへの「開眼式」が執り行われた。

だるま開眼式のようす kat 2024年10月29日 (火曜日)
kat

不二越、バリ極小化の切削工具シリーズに非鉄金属用の水素フリーDLC膜種などを拡充

1ヶ月 3週 ago
不二越、バリ極小化の切削工具シリーズに非鉄金属用の水素フリーDLC膜種などを拡充

 不二越(https://www.nachi-fujikoshi.co.jp/index.htm)は、切削バリの極小化を実現する切削工具「バリレスシリーズ」に、アルミ合金など非鉄金属用の水素フリーDLCコート工具を含むラインナップ拡充する。「JIMTOF2024」開催初日の11月5日に世界同時発売する。

 バリレスシリーズは、「切削加工でバリが出るのは当たり前」、「加工後のバリ取り作業は必要不可欠」といったこれまでの固定観念を覆し、特に、油・水・空気が流れる自動車部品や産業機械部品の交差穴や、異物(コンタミネーション)を極端に嫌う半導体製造装置や食品・医療機器をはじめとした幅広い分野で適用が進み、バリ取り作業の廃止やバリ検査工程の削減といったコストダウンに貢献している。

 昨今の自動車産業におけるBEV(バッテリー電気自動車)化や航空旅客需要の回復など、アルミ合金を含む非鉄金属の需要が高まってきていることから、同社ではこのほど、非鉄金属用のバリレスシリーズである「DLC-REVOドリルバリレス」と「DLC-REVOミルバリレス」を新たに開発。さらに、「アクアREVOミルトリミングバリレス」、「SGスパイラルタップロングシャンクバリレス」といった、用途に応じたバリレスシリーズをラインナップに加え、新たな価値を提供していく。

 アルミ合金を含む非鉄金属は、切削加工の際に被削材が工具の刃先に凝着しやすく、バリの増大といった品質の低下や工具損傷を引き起こす場合がある。また、これらの被削材は圧縮の力を与えると変形しやすい特性があり、ドリルの先端角によって発生する圧縮の力で、鋼と比べて抜けバリが大きくなる。

 これに対し新開発の「DLC-REVOコーティング」は、ダイヤモンドに次ぐ膜硬さで耐熱性の高い ta-C(テトラヘドラルアモルファスカーボン)の表面に摺動特性を付加し、低摩擦(耐凝着性向上)を実現。さらに膜厚を薄くすることで、バリレスに求められる切れ味(シャープ性)を担保している。

 このDLC-REVOコーティングを施した新開発のDLC-REVOドリルバリレスの特長は、①求心力を高めドリルの振れを抑制する「Cポイント」と、切り込み量や切削抵抗を低減し抜け際のバリを切除する「Rエッジ」に加え、溝ねじれ角と溝すくい角を強くすることで、非鉄金属用として求められる切れ味を追求、②DLC-REVOコーティングと組み合わせることで、従来と同等の加工条件でバリ極小化を実現。寸法範囲はφ2.0~φ16.0の全141寸法。

DLC-REVOドリルバリレス

 

 また、DLC-REVOミルバリレスの特長は、①底刃側の溝は右ねじれ、シャンク側は左ねじれのダブルヘリカル形状により、側面切削における上面バリを極小化、②DLC-REVOコーティングを採用したことで、非鉄金属における良好な加工面性状と長寿命を両立。4枚刃2.5DGの寸法範囲はφ6~φ20の全6寸法。

DLC-REVOミルバリレス

 

 そのほか、既存のアクアREVOミルバリレスで底刃を使用しない加工に対応し、トリミング専用とすることで工具費を削減するアクアREVOミルトリミングバリレスと、既存のSGスパイラルタップバリレスでは加工できない、立ち壁などのワーク形状に対応するため、ロングシャンクをラインナップに追加したSGスパイラルタップロングシャンクバリレスをリリースする。

kat 2024年10月29日 (火曜日)
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TOKYO PACK 2024が開催

1ヶ月 3週 ago
TOKYO PACK 2024が開催

 「TOKYO PACK 2024 (2024東京国際包装展)」(主催:日本包装技術協会)が10月23日~25日、東京都江東区の東京ビッグサイトで開催された。

会場のようす

 

 同展は、包装資材、包装機械から包材加工機械、食品機械、関連機器類、環境対応機材、物流機器類に至る生産・包装・流通の技術振興をはかるとともに、相談や交流および包装の最新情報発信の場として、国際的な視野に立った社会の発展に資することを目的に開催されている。

 表面改質および計測評価関連では、以下のような出展がなされた。

 新東工業(https://www.sinto.co.jp/)は、アルミ包装後の製品にも対応可能な金属検出機「Tecnoeye®(テクノアイ)」を展示した。X線では検出困難な、アルミ蒸着・箔包装物内の金属異物を検出可能で、機長が800mm、高さが1000mm程度のコンパクトさで持ち運びが容易なほか、設置スペースにも困らない。難しい設定なしの簡単操作で、誰でもすぐに使える。今回は機長を600mmまで短縮し、生産ラインへの組み込みに特化した、よりコンパクトな機種を披露した。

新東工業 アルミ包装対応の金属検出機「Tecnoeye(テクノアイ)」

 

 サーフテクノロジー(https://www.microdimple.co.jp/)は、独自の微粒子投射処理「マイクロディンプル処理®(MD処理®)」による、食品粉体の付着防止機能などをアピールした。金属の表面に微粒子を超高速で衝突させ、基材表面に微細凹凸(マイクロディンプル)を形成することにより、フッ素樹脂コーティングの代替として、粉体などの滑り性を向上させ付着を抑制し洗浄性を高められるMD 処理®は、PFAS(有機フッ素化合物)問題への自主対応を強力に進める食品業界において、篩やホッパー、フライヤーなど幅広い用途で採用が拡大している。

サーフテクノロジー 粉体の付着抑制に有効な微粒子投射処理「MD処理」

 

 イグス(https://www.igus.co.jp/)は、改正食品衛生法やFDA(米国食品医薬品局)規格、今後の厳格化が予想されるPFAS(有機フッ素化合物)規制などに対応した食品包装機械向け製品として、自己潤滑性に優れる可動部品向けエンジニアリングプラスチック(モーション・プラスチック)「イグリデュール」製のコーティングパウダーを紹介した。摩擦・摩耗特性を最適化した粉末状ポリマーで、導電性部品に粉体塗装できる。今回は特に、FDAおよびEU 10/2011に準拠し、新たにPTFEフリー(PFASフリー)に対応する「イグリデュールIC-05PF コーティングパウダー」を紹介した。

イグス トライボ特性に優れたFDA準拠・PTFEフリーのイグリデュール製コーティング材など

 

kat 2024年10月28日 (月曜日)
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第17回岩木賞に、東京理科大学/ジオマテック、愛媛大学/山口大学、英PCS Instruments/島貿易、芝浦工業大学が受賞

1ヶ月 4週 ago
第17回岩木賞に、東京理科大学/ジオマテック、愛媛大学/山口大学、英PCS Instruments/島貿易、芝浦工業大学が受賞

 トライボコーティング技術研究会、未来生産システム学協会(FPS)などからなる岩木賞審査委員会は、「第17回岩木トライボコーティングネットワークアワード(岩木賞)」を発表した。岩木賞は、表面改質、トライボコーティング分野で著しい業績を上げた個人、法人、団体を顕彰するもので、当該分野で多くの功績を残した故 岩木正哉博士(理化学研究所 元主任研究員、トライボコーティング技術研究会 前会長)の偉業をたたえ、2008年度より創設されたもの。

 17回目となる今回は、東京理科大学/ジオマテックが業績名「グラッシーカーボンを用いたロール状モスアイ金型の開発」により大賞に輝いた。また、愛媛大学の豊田 洋通氏と山口大学の白石僚也氏が業績名「液中プラズマCVD法を基盤技術とした鋼表面へのダイヤモンド直接蒸着法の開発」により優秀賞を、PCS Instruments/島貿易が業績名「DLC膜などに有用なトライボロジー試験機の普及によるトライボコーティング研究支援」により事業賞を受賞した。さらに、芝浦工業大学の澤 武一氏と西山 和樹氏が業績名「TiAlNコーティングエンドミルを用いた純ニッケルの工具摩耗機構に及ぼす切削点近傍環境の影響」により奨励賞を受賞した。

大賞「グラッシーカーボンを用いたロール状モスアイ金型の開発」

 ディスプレイやレンズなどの表面反射を防止する手法として真空蒸着での多層膜コーティング法が使用されているが、蛾の目を模倣した反射防止効果のあるモスアイ構造フィルムがディスプレイ表面に搭載されて以来、モスアイ構造フィルムによる反射防止の手法も広まりつつある。多層膜コーティングに比べ広い波長帯と広い入射角に対して反射防止機能を持つほか、金型による樹脂の転写のみで作製できるため、生産のスループットが向上できる。大賞の業績は、グラッシーカーボン(GC)と酸素イオンビーム照射によってロール状モスアイ金型を作製、材料を準備して酸素イオンビームを照射するだけの単純な工程で、従来のポーラスアルミナロールに比べて、大面積化(長さ1560mmまで)と高い歩留まりを実現している。GCモスアイ金型によるモスアイ構造フィルムは、車載用モニタ反射防止やサイネージ反射防止(カバー)、船舶用反射防止・水滴付着防止、車載ドアミラー水滴付着防止などの用途においてすでに多数の量産実績がある上、今後も需要が伸び用途が広がると見られており、その技術の新規性と市場性などが評価されての受賞となった。

優秀賞「液中プラズマCVD法を基盤技術とした鋼表面へのダイヤモンド直接蒸着法の開発」

 鋼をダイヤモンドコートする方法では、ろう材を用いる方法が実用化され、また、炭素拡散バリア機能と応力緩和効果の両方を有する中間層の研究が行われているが、いずれもダイヤモンド本来の長所を発揮できないなどの課題がある。一方、直接蒸着に関する研究は少なく、どの例も低品質かつ1μmレベルの小さな結晶粒を持つ多結晶ダイヤモンドしか合成されていない。これに対し優秀賞の業績では、液中プラズマCVD法をベースに、ステンレス鋼表面にドリルで溝を付けるというシンプルな手法で、高品質かつ粒径10μmの多結晶ダイヤモンド膜を蒸着することに成功した。直接蒸着のメカニズムとして、ステンレス鋼に含まれるCr・Ni成分による炭素の拡散抑制、溝によるダイヤモンドのはく離抑制について検証。これまでの液中CVD法の実績と、鋼表面へのダイヤモンド直接蒸着の実用化局面での、高性能・低価格のダイヤモンド工具の流通による加工産業の発展や、鋼からダイヤモンドへの直接熱伝達によるヒートシンクの放熱特性向上によるパソコンやスマートフォン等のパワー半導体デバイスの小型化など、産業応用への期待が評価されての受賞となった。

事業賞「DLC膜などに有用なトライボロジー試験機の普及によるトライボコーティング研究支援」

 英国PCS Instruments社(PCS 社)は、Imperial College London のHugh Spikes教授が率いるトライボロジー研究グループが開発した潤滑油などの各種特性を分析するための試験評価技術を基盤技術として設立、以降トライボロジー試験機のグローバルリーダーの一つとして、自動車や潤滑油をはじめとする産業分野や大学・公共機関などの研究分野に試験機を提供している。島貿易は、日本国内ではまだPCS社の知名度がない2004年に同社と日本国内でのトライボロジー試験機の総代理店契約を締結、試験機の輸入・販売・設置・技術サポートを一貫して行い、同試験機の利点を生かした試験アプリケーションを拡大、表面改質から潤滑まで、幅広いトライボロジー研究支援に寄与している。事業賞の業績は、トライボロジー研究の500以上の文献で採用されているPCS社製トライボロジー試験機の優秀性と、同試験機の利点を最大限に引き出して国内での販売実績とアプリケーション拡大に努めてきた島貿易の取り組み、特に販売台数が多く、潤滑油介在下でのDLCコーティングなど硬質薄膜の摩擦摩耗特性評価で適用実績が多いトラクション試験機「MTM」の普及によるトライボコーティング研究支援が評価され受賞したもの。

奨励賞「TiAlNコーティングエンドミルを用いた純ニッケルの工具摩耗機構に及ぼす切削点近傍環境の影響」

 燃料電池や半導体の需要の高まりから近年、苛性ソーダ製造装置に使われる純ニッケルの構造材としての加工需要も増加している。一方で、純ニッケルの切削特性に関しては材料物性に基づいた知見やデータベースがないため、生産現場では勘や経験則による試行錯誤を繰り返して切削加工が行われている。こうした背景のもと、奨励賞の業績では、純ニッケルの切削特性と工具摩耗特性を明らかにし、生産現場で活用できる知見とデータベースを作成することを目的として、切削点近傍環境が工具摩耗機構に及ぼす影響について考究した。①純ニッケルは乾式切削に比べ水道水を供給するとTiAlN膜の酸化で摩耗が増大すること、②不水溶性切削油を供給するとTiAlN膜の酸化が抑制され摩耗が進行しないこと、③強アルカリ水を供給するとTiAlN膜の腐食で摩耗が増大すること、④工具刃先へのニッケルの付着(凝着)で切削抵抗が増加することを検証し、TiAlNコーティングエンドミルを用いた純ニッケルのミーリングでは、工具摩耗を抑制するため、酸化と腐食を抑制する切削点近傍環境の維持が肝要であることを究明。今後の研究の進展が期待されての受賞となった。

kat 2024年10月25日 (金曜日)
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ブルカージャパン、11/12に大阪で「BioAFMミーティング」を開催、参加登録を受付中

2ヶ月 ago
ブルカージャパン、11/12に大阪で「BioAFMミーティング」を開催、参加登録を受付中

 ブルカージャパンナノ表面計測事業部は11月12日13:30~17:30、アットビジネスセンターPREMIUM新大阪(大阪市淀川区西中島5-14-10新大阪トヨタビル9F  911号室で、同社のBioAFMユーザー、BioAFMの導入を検討中の顧客、測定技術に興味のある人、これから携わりたいなどAFMに興味のある人を対象として「BioAFMミーティング2024」を開催する。

 

 今回初開催となる本セミナーでは、ユーザーによる最新の研究成果や、測定のための技術など、研究者に役立つプログラムを企画しているほか、トークセッションでは、測定のヒントやコツなど、普段の測定に関する悩みに答える機会となっている。トークセッションの準備として、事前に参加予定者から、周りに相談できないさまざまな疑問や質問などのトピックスを、登録フォームへの記載にて受け付けている。

 参加費用は無料で、定員は50名。登録はこちらから。

 当日のプログラムは以下のとおり。

13:00 受付開始

13:30~13:35 「開催挨拶」ブルカージャパン ナノ表面計測事業部 統括部長 鈴木大輔氏

13:35~14:05 「ナノ内視鏡AFMによる細胞内ナノ動態および力学計測」金沢大学 ナノ生命科学研究所 所長・教授 福間剛士氏…原子間力顕微鏡(AFM)は、液中で生体分子や細胞表面のナノ動態を直接観察できる唯一無二の手法である。しかし、従来のAFMでは細胞内の構造を直接観察することは難しかった。近年我々は、細長いニードル状の探針を生きた細胞内部に挿入し、細胞内の動態や力学物性をナノレベルで計測できるナノ内視鏡AFM技術を開発した。本講演では、この技術の開発経緯や、原理を紹介した後で、その応用事例を紹介する。

14:05~14:35 「植物細胞の力学物性を測る:道管細胞の分化と細胞弾性変化」奈良先端科学技術大学院大学 バイオサイエンス領域 助教 國枝 正氏…植物は乾燥する陸上に適応するため、水を確保するための構造を発達させた。維管束植物がもつ“道管”はその一つであり、その形成では、細胞を覆う固い細胞壁の形成と水を通す中空の管状構造となるための細胞死という、力学的に相反する細胞イベントを伴う。本講演では、細胞分化とともに変化する植物細胞の力学的物性変化を捉えるためのAFMを利用した研究例についてエンドユーザーの立場から紹介する。

14:35~15:05    「マルチスケール力学計測とバイオロジーの接点」京都大学 医生物学研究所 助教 牧 功一郎氏…講演者は、AFMを用いて、生体分子から、細胞・組織にわたるマルチスケールの力学計測(引張試験・押し込み試験)を進めてきた。これまでの具体的な実践例を紹介するとともに、力学計測と生物学をより深くリンクさせるための考えや工夫についても共有し、参加者と議論を行う。

15:05~15:35 休憩:情報交換(お茶とお菓子を用意)

15:35~15:50 「広視野・高精細を実現する顕微鏡イメージング」エビデント ライフサイエンスリサーチ プロダクトマーケティング 出張雅敏氏

15:50~16:05 「ブルカーバイオAFM製品紹介とデモンストレーション」ブルカージャパン ナノ表面計測事業部 アプリケーション部 塚本和己氏

16:05~16:20 休憩 (トークセッション準備)

16:20~17:20 座談会「みんなで話そうバイオAFM」パネリスト:講演者各位…AFMを用いた液中測定の課題や期待をパネリストの方々と意見交換できるプログラム(質問・相談を登録フォームより事前受付中)

17:30~19:00 懇親会

kat 2024年10月22日 (火曜日)
kat

ナノ科学シンポジウム2024が開催

2ヶ月 ago
ナノ科学シンポジウム2024が開催

 ナノテクノロジーと走査型プローブ顕微鏡(SPM)に特化した「ナノ科学シンポジウム(NanoScientific Symposium Japan 2024 : NSSJ2024)」が10月18日1、東京都文京区の東京大学 浅野キャンパス 武田ホールで開催され、約80人が参加した。主催は東京科学大学 物質理工学院 中嶋・梁研究室と関東学院大学 材料・表面工学研究所、パーク・システムズ・ジャパンで、協賛はNanoScientificとヤマトマテリアル、Ark Station、後援は日刊工業新聞社とメカニカル・テック社。

NSSJ2024参加者の全体写真

 

 科学技術の革新によりナノ科学では材料、表面を計測・解析する方法も各種発展している。特に、SPMの登場により、 ナノレベルでの表面計測・解析の基礎技術としての重要性が日々増している。ナノ科学シンポジウム(NSSJ)は、走査型プローブ顕微鏡を用いた 材料科学、半導体およびライフサイエンス分野の最先端の研究情報を共有・交換するSPMユーザーシンポジウムで、2020年から開催され5回目となるNSSJ2024では、以下の登壇者による講演のほか、ポスター発表が行われた。

・町田友樹氏(東京大学 生産技術研究所)「二次元結晶のファンデルワールス接合によるモアレ超格子の作製と観測」…ファンデルワールス接合では、①界面において格子整合の制約がなく、②原子レベルで平坦な理想的界面が実現し、③構成要素となる二次元結晶の選択肢が極めて広い。さらに、④原子層間のツイスト角度という既存の材料系ではあり得ない制御自由度があり、ツイスト積層によりモアレが形成され、バンド構造が制御できる。既存の材料系では得られない物性が発現する可能性があり、基礎・応用の両面で幅広い可能性を秘めている。講演では、ファンデルワールス積層によるモアレ超格子の作製と原子間力顕微鏡(AFM)による観測、物性創発について紹介した。

・吉田昭二氏(筑波大学)「光波駆動STMを用いた時空間ダイナミクス計測」…近年テラヘルツ~中赤外領域の光パルス生成技術が進展し1サイクル未満の振動サイクルを持つパルスを発生しパルス中の電場位相を自在に制御することも可能になってきた。光波駆動の走査型トンネル顕微鏡(STM)は、そのようなサブサイクル光で直接STM探針-試料間のトンネル電流を瞬間駆動することで試料の瞬時状態を捉える手法で、これまでに原子分解能と30フェムト秒未満の時間分解能が実証されている。講演では、同氏がこれまで物質表面の光励起状態とそのダイナミクスの計測を目的として実験を進め、C60薄膜や遷移金属ダイカルコゲナイド原子層上の電子ダイナミクスの計測行ってきた成果に加えて、今後の展望についても紹介した。

・梁 暁斌氏(東京科学大学)「原子間力顕微鏡によるナノ応力分布とナノ導電性の可視化」…AFMをベースにしたナノ触診AFM技術に伸長装置や圧縮装置を導入することで、試料表面のナノ応力分布を実空間で可視化できた。これにより、材料の微細なメカニカル特性と変形挙動を詳細に解析することが可能となり、特にゴムやエラストマーなどの高分子材料の特性理解において重要な進展があった。さらに、ナノ触診AFMに導電性AFMを組み合わせ、変形に伴うフィラーネットワークのナノ空間構造の評価手法を確立したことで、フィラー充填ゴムの強化メカニズムや応力伝達の挙動を明らかにできた。引き続き、ナノ材料のメカニカル特性と電気特性の相関を解明し、次世代の材料開発への貢献を目指す、とした。

・前田 泰氏(産業技術総合研究所)「走査型広がり抵抗顕微鏡による全固体電池の解析:電極内部の電子伝導」…EV用次世代バッテリーとして全固体電池が期待されている。全固体電池では様々な固/固界面を通したイオンや電子の移動が重要である。産総研では、走査型広がり抵抗顕微鏡(SSRM)を用いてこうした界面現象の解析を進めている。講演では、SSRMと3Dシミュレーションとを組み合わせて、硫化物系全固体電池の電子伝導を解析した事例を紹介したほか、硫化物系全固体電池の測定をする上でのポイントについても紹介した。

・久保田賢治氏(三菱マテリアル)「AFM、QCM-Dおよびエリプソメトリーを用いた銅めっき添加剤吸着状態の解析」…めっきの添加剤として用いられる水溶性高分子と界面活性剤を対象として、AFM、QCM-D、エリプソメトリーを用いて添加剤の電極表面への吸着状態とめっき反応抑制効果の関係を解析した。その結果、迅速に吸着しリジッドな膜を形成するCTABが最も高い電析抑制作用を示し、含水量が多くソフトな膜を形成するPVAは抑制効果が弱く、吸着速度が遅いLASでは抑制効果が非常に弱かった。液中AFMを用いてモルフォロジーの観察を行いこれらの結果を補強した。複数の解析手法を併用することで固液界面に存在するめっき添加剤の存在形態に関する情報を得ることができた。

・小林 圭氏(京都大学)「液中AFMによる固液界面物性計測と探針増強ラマン分光装置の開発」…液中で動作する周波数変調原子間力顕微鏡(FM-AFM)について、その動作原理および構成を概説し、分子分解能での生体分子の構造観察事例を紹介する。さらに、フォースマッピング法によって固液界面での相互作用力分布を取得することで、水和・溶媒和計測や電荷分布計測が可能となる。いくつかの固液界面物性計測事例について紹介したい。一方、AFMで得られる表面物性は通常物理的な性質に限られるが、AFMとラマン分光を組み合わせた探針増強ラマン分光(TERS)によれば、化学的な性質も評価することが可能となる。講演では、薄膜導波路構造を有するプローブを用いた高感度TERS装置の開発状況および展望について述べた。

・尾木佑輝氏(東京都立科学技術高等学校)「AFMを用いたウルトラファインバブルによる鉛蓄電池の電極界面現象の解析」…本研究では鉛蓄電池の電解液にウルトラファインバブル(UFB)を添加し、電極界面現象などについて解析した結果、通常の電解液と比較してUFBを添加した電解液では、劣化の主要因であるサルフェーションが顕著に抑制されることが明らかになった。さらに、AFMなどを用いたナノスケールでの解析により、UFBによるサルフェーション抑制機構について明らかにすることでUFBの特性解明においても重要な進展がある。講演ではそれらの結果に加え、今後の展望についても紹介した。

・内橋貴之氏(名古屋大学)「高速原子間力顕微鏡で探る一分子ダイナミクス」…原子間力顕微鏡(AFM)は、無機から有機材料、生体分子までの多岐に渡る試料表面をナノメータースケール分解能で可視化できる表面構造解析ツールとして発展してきた。高速AFMの開発は1993年頃から進められ、2001年に1フレーム80msで撮影できる装置が報告された後、2008年頃に現行性能の高速AFMが確立し、特に生体分子の機能動態観察に応用されてきた。近年、ユーザーと関連論文数が増加し、分子の構造イメージングだけでなく、プローブによる構造操作や局所力学特性の定量計測、力学特性のマッピングも可能になってきている。講演では、高速AFMによる生体/合成分子の一分子ダイナミクス計測への最近の応用研究や機能拡張に向けた技術開発について紹介した。

・Jake Kim氏(Park Systems)「New Cutting-Edge AFM Techniques」…最先端のAFM技術として、従来はAFMの競合と位置付けられていたような計測機器、たとえば走査電子顕微鏡(SEM)とAFMを組み合わせることで、広い測定領域をカバーしつつ、SEMによる組織、組成、元素分布観察などと、AFMによる3D形状計測と硬さや摩擦、吸着などの力学物性情報や電流、電気抵抗、表面電位、磁性などの電磁気物性情報の同一箇所での解析評価が行える。また、AFMはカンチレバーのセットやレーザービームのアライメントの難しさなどから、従来は操作にあたってのトレーニングが必要とされたが、プローブの自動交換やレーザービームの自動アライメントの機能などによって、初心者でも直感的な測定を可能とする同社の最新機種FX200なども登場していることを紹介した。

 

講演のようす

 

 当日はまた、18件のポスター発表が実施され、選考委員により最優秀賞1件、優秀賞3件が以下のとおり選考された。

◆最優秀賞
・「Verification of the contact mechanics with the fractional viscoelastic model」長谷川花音氏(東京科学大学)

◆優秀賞
・「Complex Strain Behavior of Polymeric Microparticle Latex Film Observed with Tip-Scan AFM」Chan Feng-Yueh氏(名古屋大学)

・「Investigation of Solvation Structures of Lithium-ion Battery Materials on Clinochlore Using Frequency Modulation Atomic Force Microscopy」Wang Yilin氏(京都大学)

・「高速AFMによるSecトランスロコンの一分子計測」金岡優衣氏(名古屋大学)

 

ポスター発表 表彰式のようす

 

kat 2024年10月22日 (火曜日)
kat

理化学研究所、2024年度 RANSシンポジウムを11/19に開催、参加登録受付中

2ヶ月 ago
理化学研究所、2024年度 RANSシンポジウムを11/19に開催、参加登録受付中

 理化学研究所 光量子工学研究センターは11月19日、埼玉県和光市の理化学研究所 和光本所 鈴木梅太郎ホールで、2024年度 RANS(理研小型中性子源)シンポジウム(理研シンポジウム)「小型中性子源は現場へ!〜非破壊計測の夜明け〜―スマートインフラ、ものづくり、宇宙へ向けて―」を開催する。当日はシンポジウム後に、和光本所 生物科学研究棟3 階ロビー意見交換会も開催される。事前登録制で参加費は無料。意見交換会料金は当日払い(5000円を予定)。

 申し込みは、こちらから。11月1日まで参加登録が可能。

 当日のスケジュールは以下のとおり。

・9:00~9:05 「開催挨拶」緑川克美氏(理化学研究所 光量子工学研究センター センター長)

・9:05~9:15 「来賓挨拶」(文科省・調整中)

・9:15~9:45 「理研小型中性子源システムRANSプロジェクト'いつでもどこでも中性子'」大竹淑恵氏(理化学研究所 中性子ビーム技術開発チーム チームリーダー)

・9:45~10:15 「スマートインフラマネジメントで未来を拓く~SIP第3期インフラプロジェクトの概要と展望~」久⽥ 真氏(東北⼤学⼤学院・⼯学研究科 教授)

・10:15~10:25 休憩

・10:25~10:45 「車載が完了したRANS-IIIと今後の展望」小林知洋氏(理化学研究所 中性子ビーム技術開発チーム 専任研究員)

・10:45~11:05 「塩害に対する非破壊検査装置-中性子塩分計RANS-μ-~大規模計測に向けた体制作りと高度化開発~」若林泰生氏(理化学研究所 中性子ビーム技術開発チーム 研究員)

・11:05~11:35 「セメント水和物のナノ構造を考える~類縁結晶性鉱物の中性子散乱から~」高木奈津子氏(旭化成ホームズ 技術本部 住宅総合技術研究所 建材技術グループ)

・11:35~14:00 お昼休憩ならびにRANS見学会(RANS、RANS-II、RANS-III、RANS-μ)

・14:00~14:20 「太陽電池素子を応用した中性子束計測と社会実装に向けた取り組み」奥野泰希氏(理化学研究所 中性子ビーム技術開発チーム 研究員)

・14:20~14:50 「材料開発における放射光活用と中性子への期待」小島優子氏(三菱ケミカル Science & Innovation Center 分析物性研究所)

・14:50~16:00 ポスター発表-

・16:00~16:30 「宇宙での食と健康の未来を考えるー 中性子線が拓く新たな可能性 ー」初田真知子氏(順天堂大学 保健医療学部 診療放射線学科 教授)

・16:30~17:00 「宇宙中性子の観測で切り拓くシスルナ科学」榎戸輝揚氏(京都大学 理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻宇宙放射学講座 准教授)

・17:00~17:10 「閉会挨拶」大竹淑恵氏(中性子ビーム技術開発チーム)

・17:30~19:30 「意見交換会(会費制)」生物科学研究棟3階ロビー(鈴木梅太郎記念ホールから3階へ移動)

 不明点などに関する連絡先は、以下のとおり。

〒351-0198 埼玉県和光市広沢2-1 中性子工学施設 N204
理化学研究所 中性子ビーム技術開発チーム
チームリーダー 大竹淑恵
yotake@riken.jp

kat 2024年10月22日 (火曜日)
kat

メカニカル・サーフェス・テック2024年10月号 特集「自動車の表面改質」「ピーニング」10月25日発行!

2ヶ月 ago
メカニカル・サーフェス・テック2024年10月号 特集「自動車の表面改質」「ピーニング」10月25日発行!

 表面改質&表面試験・評価技術の情報誌「メカニカル・サーフェス・テック」の2024年10月号 特集「自動車の表面改質」キーテク特集「ピーニング」が当社より10月25日に発行される。

 今回の特集「自動車の表面改質」では、歯車部品に使用される冷間歯形鍛造用鋼材を対象に真空浸炭焼入れした場合の結晶粒度と衝撃強さに及ぼす影響について、フランス・HEFグループの自動車分野におけるPVDコーティング・窒化処理の最近の話題について、自動車部品向けなどの工具・金型用PVDコーティングの最新技術について、今年のJIMTOFに出展される表面改質技術から自動車分野への適用が期待される出展内容について紹介する。

 また、キーテク特集「ピーニング」においては、リチウム金属負極全固体電池の概要とショットピーニングによるリチウム金属負極全固体電池の充電速度向上について、レーザピーニングとショットピーニング技術との比較、レーザーピーニング技術の効果などについて紹介する。

特集:自動車の表面改質

◇自動車用歯車部材での真空浸炭焼入れによる結晶粒度と衝撃強さへの影響・・・日産自動車 郭 新新、山下 大介、渡邊 敦夫、旭川工業高等専門学校  杉本 剛

◇自動車分野におけるPVDコーティング・窒化処理の最近の話題・・・HEF DURFERRIT JAPAN ジュリアン グリモ 氏に聞く

◇JIMTOF2024で披露される自動車部品向けなどの工具・金型用PVDコーティングの最新技術・・・日本コーティングセンター 堂前 達雄 氏、角谷 行崇 氏に聞く

◇11月5日~10日開催 JIMTOF2024に見る、モビリティと工作機械を支える表面改質技術・・・編集部

キーテク特集:ピーニング

◇ピーニングによるリチウム金属負極全固体電池の充電速度向上・・・東京科学大学 兒玉 学

◇レーザピーニングの最新技術動向・・・新東工業 辻 俊哉

連載

注目技術:第78回 講演会「DLCコーティングの特長と産業応用」に見るDLCの適用と計測評価・・・DLCユーザー、DLC評価機器メーカー各社

酒飲み世界紀行:第5回 東南アジアのビール編: Beerlao is No.1・・・横浜国立大学 梅澤 修

トピックス

JIMTOF2024、1262社/5743小間の過去最大規模で開催

JASIS2024開催、表面試験・評価・分析機器などが展示

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admin 2024年10月22日 (火曜日)
admin

DLC工業会、2024年度講演会を開催

2ヶ月 ago
DLC工業会、2024年度講演会を開催

 DLC工業会は9月12日、千葉県柏市のナノテックおよびオンライン会議システムを利用したリモート方式により「2024年度講演会」を開催した。今回は、最新の半導体製造技術とDLC膜の応用をテーマに行われた。

 会の冒頭、挨拶に立った中森秀樹会長は「当工業会は設立当初、ISO規格を作る目的でニューダイヤモンドフォーラムとともに国に助成をお願いしながら10年近くやってきた。ISO規格を発行し現在に至るが、我々が現在持っているテーマとしてはISO規格をどのように産業界に広く知らしめていくかということが大事な要素となっている」と述べた。

挨拶する中森会長

 続いて、生田勝治氏(リックス)が「半導体製造の基盤技術と関連製品 ~洗浄技術と付帯機器~」、伊東祐介氏(ウエキコーポレーション)が「半導体製造とガストータルソリューション」、平塚傑工氏(トッケン)が「DLC膜の半導体製造技術への応用」、竹内光明氏(レスカ)が「半導体後工程における物理力評価及び試験装置」について講演。半導体に関する意見交換や質疑応答など、活発な議論が行われた。

admin 2024年10月21日 (月曜日)
admin

トライボコーティング技術研究会、令和6年度第2回研究会を開催

2ヶ月 1週 ago
トライボコーティング技術研究会、令和6年度第2回研究会を開催

 トライボコーティング技術研究会(会長:理化学研究所 大森 整 主任研究員)は10月3日、東京都板橋区の板橋区立文化会館で「令和6年度 第2回研究会(第153回研究会)」をリアルおよびオンラインによるハイブリッド形式で開催した。今回は、「第52回:マイクロファブリケーション研究の最新動向」、「第12回インテリジェント/AIものづくりシンポジウム」との同時開催で、また、「第11回板橋オプトフォーラム(IOF)」との同時開催となる。

開催のようす

 

 当日は、大森氏による趣旨説明の後、以下のタイトルで講演がなされた。

第一部:特別セッション
「微細加工関連の最新研究動向―MIRAI会議にみるマイクロ・トライボファブリケーション事例」理化学研究所大森素形材工学研究室 大森 整氏
「液中超短パルスレーザ照射によるナノ周期構造創製と化学的機能の同時付与」三条市立大学/理化学研究所大森素形材工学研究室 江面篤志氏


【基調講演】
「人間拡張技術とインターバース・サービス―仮想空間で価値を拡張し、実空間に還流する―」産業技術総合研究所 持丸正明氏


 【トライボセッション】では以下のような内容で講演がなされた。

「ガラスの機能性テクスチャリング加工のための延性モード微粒子ピーニング」 東京都市大学/理化学研究所大森素形材工学研究室 亀山雄高氏…斜投射微粒子ピーニングによる延性モード加工によってガラスを割らずに微小変形させて微細な凹凸を形成する技術を紹介。テクスチャリングによる粉体付着防止効果によって、太陽光パネルカバーガラスに処理することで、パネル表面への汚れ付着による発電効率低下を防止できる可能性を示唆した。加工条件を工夫することで、太陽光パネルの透過率90%(無加工面と同等)を維持しつつテクスチャリングが可能とした。

講演する亀山氏

 

 また、【マイクロセッション】では以下のような内容で講演がなされた。

「ELID 研削によるチタンの周期構造の創成と表面機能について」理化学研究所大森素形材工学研究室 大森 整氏…インプラントの確実な固定には、その表面形状が重要となるが、ケージについてはその外形には楔型の形状を付与することでずれ防止を狙う一方、その微視的な表面に梨地状の凹凸を残すことで、骨芽細胞誘導による骨癒合に伴うアンカリング効果を狙っており、マクロな形状とミクロな形状の組み合わせがポイントとなる。そこでELID研削法において、比較的粗い粒度の砥石を用いることで、インプラントに適したマクロな形状による骨との物理的固定と、ミクロな形状による細胞レベルでの親和性の両立という新しいアプローチに取り組んだ研究事例を紹介した。

講演する大森氏

 

 当日はまた、光学・精密機器関連の企業展示と大学研究室によるポスター発表が行われ、講演終了後の「第6回IOF Award企業展示・大学研究室ポスター発表奨励賞表彰式」では企業展示3件とポスター発表2件が表彰され、トライボコーティング関連では、三条市立大学 アドバンスド加工研究室(主宰:江面篤志氏)が選ばれた。超短パルスレーザを用いて形成されるLIPSS(Laser Induced Periodic Surface Structure)と呼ばれるナノ周期構造の産業利用に向けた研究として、金属箔や超硬、チタン合金の高付加価値化を目指した研究などが評価された。

第6回IOF Award 大学研究室ポスター発表奨励賞表彰式のようす
一番右が江面氏

 

kat 2024年10月16日 (水曜日)
kat

川邑研究所、プラスチック向けPFASフリー潤滑塗料を開発

2ヶ月 1週 ago
川邑研究所、プラスチック向けPFASフリー潤滑塗料を開発

 川邑研究所(https://www.defric.com/)はこのほど、独自の研究開発により、プラスチック基材への優れた密着性を実現する有機フッ素化合物(PFAS)およびシリコン不使用の新世代固体潤滑塗料を開発した。この塗料は、独自の組成と分散技術により、従来のPTFEベース塗料を超える耐久性と低摩擦特性を有する。

 開発品の特長は、①低摩擦性、②耐摩耗性、③薄白色透明な被膜を形成、④常温乾燥可能、⑤さまざまな基材への優れた密着性、⑥同社従来品より高硬度、⑦PTFEを使用した従来品と同等の撥水撥油性、など。

 ABS基材に対して、同社既存品塗料と開発したPFASフリー(PTFEフリー)潤滑塗料をスプレー塗装し、70℃で強制乾燥させ、各種評価を実施した結果、プラスチック基材への密着性向上と摩擦係数の低減効果により、従来よりも硬度の高い被膜を形成することができることが確認されている。 

PFASフリー潤滑塗料とPTFE塗料の特性比較

 

 また、ボールオンプレート摺動試験による、PFASフリー潤滑塗料とPTFE塗料の性能比較では、0.5kgの荷重をかけたPVCボールを用いた往復摺動試験を実施した結果、PFASフリー潤滑塗料がPTFE系塗料と比較しても、優れた摺動寿命を有することが確認されている。

PFASフリー潤滑塗料とPTFE塗料の摺動性比較

 
 新開発のPFASフリー潤滑塗料はまた、さまざまなプラスチック部材に対する優れた密着性を実現する。この密着性の最適化により、使用する基材の種類を選ばず、幅広いアプリケーションでの利用が可能となっている。

各種プラスチック基材への密着性の比較

 
 新開発PFASフリー潤滑塗料ではさらに、従来のPTFE塗料の使用時に見られた外観が白く変化する問題を解決し、外観の透明性を保持することが可能となった。

外観の透明性の比較

 

kat 2024年10月16日 (水曜日)
kat

東京理科大学・佐々木研究室、第24回トライボサロンをハイブリッド開催

2ヶ月 1週 ago
東京理科大学・佐々木研究室、第24回トライボサロンをハイブリッド開催

 東京理科大学・佐々木研究室(主宰:佐々木信也 教授)が主催する「トライボサロン」(https://tribo-science.com/salon)の第24回目が10月12日、東京都葛飾区の葛飾キャンパスでのオンサイト参加とオンライン参加からなる、ハイブリッド形式によって開催された。

開催のようす


  トライボサロンは、トライボロジーに関係する情報・意見交換の場として、毎月1回のペースで開催されている。もともとは佐々木研究室の博士課程学生の勉強会として発足し研究成果の発表や最新の研究動向などに関する意見や情報交換を重ねてきたが、2022年9月からは佐々木研究室に限らず広く参加の戸を開き、関係者のネットワーク作りも目的の一つとして活動している。トライボロジーに関する情報交換、人材交流等を通し、関連技術の向上と発展に資することを目的に、次の活動を円滑に行えるよう運営に努めている。

 第24回目となる今回のトライボサロンでは、「トライボロジーにおけるAIの活用を考える」のタイトルで、イーグル工業・王 岩 氏を講師に話題提供が行われた。

 講演では、メカニカルシールの密封性能と潤滑性能の二律背反を両立するためのテクスチャの最適化を目的に機械学習を適用した事例として、形状パラメータから性能を予測する機械学習モデルの構築・最適化の検証を実施して数値解析を機械学習モデルに置き換えることで、最適解に迫る形状を短時間で予測できた事例を紹介した。また、形状データそのものから圧力分布を予測する機械学習モデル構築の事例では、適切な事前処理+相性の良いモデル(U-Net)の選択によって表面テクスチャ形状から圧力分布の予測が可能であることを示唆した。今後は、トポロジーの最適化と生成AIを組み合わせて、メカニカルシールに最適な新しい表面テクスチャ形状を探索していく、と総括した。

 なお、トライボサロンに関心のある方は、以下のURLを参照されたい。
 https://tribo-science.com/salon

kat 2024年10月16日 (水曜日)
kat
Checked
41 分 39 秒 ago
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