メインコンテンツに移動
ハノーバーメッセ2027

 

mst配信ニュース 表面改質&表面試験・評価の情報サイト

サーモテック2026とFoundry Tech+Expo2026が開催

2日 1時間 ago
サーモテック2026とFoundry Tech+Expo2026が開催

 工業炉・関連機器の展示会「サーモテック2026」と鋳造関連製品・サービスの専門展示会「Foundry Tech+Expo2026」が9月9日~11日の三日間、東京ビッグサイトで開催された。サーモテック2026が出展社数185社で来場者数11246名、Foundry Tech+Expo2026が出展社数120社で来場者数6926名となった。

 ジェイテクトサーモシステム( https://www.jtekt-thermos.co.jp/)は、熱処理分野において技術者不足や品質高度化・安定化、開発期間短縮への対応が求められる中で設備提供からプロセス全体の最適化を図るソリューション提案への転換が進んでいる課題に対し、ソリューションプロバイダーを目指す同社のCAE、AI、IoT活用による「熱処理DX」の事例として、状態監視による定量的な劣化データ取得により故障予兆をとらえ計画保全につなげる工業炉向け故障予兆検知システム「K-Predis」を紹介した。熱処理炉のライフサイクルコスト(LCC)削減と突発停止の回避を実現するとともに、製造時の省エネ・CO2排出量削減に寄与できる。

ジェイテクトサーモシステムのブース

 新東工業( https://www.sinto.co.jp/ )は、鋳物づくりの品質・生産性向上と環境負荷低減を両立するデジタルソリューションを紹介した。設備ごとの消費電力を「見える化」する「電力計測パッケージ by C-BOX®」は、既設設備にも導入しやすく、無駄な電力使用や設備異常の把握から省エネ改善につなげる。油圧式からの置換で消費電力・CO₂排出量を約70%削減できるケースがある電動シリンダも訴求。さらに、生砂特性自動計測、遠隔モニタリング、砂型3Dプリンタなどを組み合わせ、品質不良や保全ロスを抑えながら、持続可能で働きやすい鋳造工場づくりを提案した。

新東工業のブース

 中外炉工業( https://www.chugai.co.jp/ )は、水素・アンモニアなど次世代燃料への対応と省エネルギーを軸に各種燃焼技術を披露した。空気燃焼から酸素燃焼まで酸素濃度を任意に設定できる「オキシフレックスバーナ」は、排ガス量低減や高効率化に寄与。炉内O₂濃度をフィードバックして空気比を最適化する「ラムダリンク」、水素・LNG兼用バーナ、自動空気比制御装置「EBC³」なども紹介した。既設炉の省エネから燃料転換まで段階的な脱炭素化を提案するとともに、水素燃焼金属加熱実証炉への採用実績も示し、カーボンニュートラル対応を燃焼・制御の両面から訴求した。

中外炉工業のブース

 DOWAサーモテック( https://www.dowa.co.jp/thermo-tech )は、コンピュータによる各炉の操業の全自動運転を可能にするなど工場管理をFA化しているほか、使用条件が過酷化する部品・金型などに対し寿命を大幅に向上させる特殊表面処理(PVDコーティング、DLCコーティング、TDプロセス、コーベットプロセス、スル・スルフプロセスなど)、さらに材料の強度を大幅に向上させることにより部品の小型・軽量化を可能にした画期的な金属表面加工(ショットピーニングなど)の実用化を積極的に進め、ユーザーの問題解決とカーボンニュートラル実現に寄与していることをアピールした。

DOWAサーモテックのブース

 ナイトレックス・メタル日本支店( https://www.nitrex.com/ )は、窒化・軟窒化炉のターンキーシステムとプロセス自動化技術を紹介した。バッチ炉NX/NXK、連続炉NXLなどを用途に応じて展開し、NITREG®による窒化ポテンシャル制御で処理の再現性と品質安定化を図る。環境面では、排ガス中の残留アンモニアを処理しNOx排出を抑える中和装置「INS/INシリーズ」を用意。さらに断熱材による熱損失・エネルギー消費の低減など、ガス利用効率、炉の自動化、排ガス処理を組み合わせた低環境負荷型の熱処理システムを訴求した。遠隔診断やデータ記録にも対応し、設備運用の効率化も支援する。

ナイトレックス・メタル日本支店のブース

 中日本炉工業(https://nakanihon-ro.co.jp/)は、真空熱処理炉をはじめ、電気炉や燃焼炉など各種工業炉の設計製作からアフターメンテナンスまで一貫して行う工業炉専門メーカーであることや、社内に熱処理技術部を有し自社製炉を用いて熱処理およびCVDコーティングの受託加工も行っており、実際に設備を使用する側の立場でもノウハウを有していることをアピール。加圧冷却式真空熱処理炉「NVFシリーズ」について、高性能断熱材の採用により約7%の省エネ化を実現する省エネ仕様オプションを設定したことなどを紹介した。

中日本炉工業のブース

 ニッチュー( https://www.blast.co.jp/ )は、鋳造・ダイカスト製品向けのハンガー・インデックス式ショットブラストマシン「HBF-153X」と「HBNF-156」を紹介した。HBF-153Xは4室、HBNF-156は2室のインデックス構造を採用し、ワーク着脱中も別室でブラスト処理を行うことで待ち時間を抑制。ハンガー治具の利用で製品同士の衝突や打痕を避けつつ、バリ取り、砂落とし、スケールはく離、梨地加工などに対応する。粉じんリスクを伴う用途には適切な集塵・安全対策も提案。同社が掲げる資源再利用、省エネ機械開発の方針と合わせ、生産性と安全・環境配慮の両立を訴求した。

ニッチューのブース

 パーカー熱処理工業(https://pnk.co.jp/)は、バッチ型低圧浸炭炉「ICBP ECO」を紹介した。加熱セルと焼入れセルで構成された、ダブルチャンバー構成のバッチ型低圧浸炭炉で、従来のガス浸炭炉からの置き換えにも対応する。変成ガス発生装置を必要とせず、フレームカーテンも使用しないため、安全性の高い運用が可能なほか、加熱セルには水冷ジャケット構造を採用しており、炉体からの放熱を抑える。エネルギー消費の最適化とサイクルタイムの短縮により、効率的な熱処理を実現。さらに、低圧浸炭ならではの安定した処理により、冶金品質の向上も期待できる。
 

パーカー熱処理工業のブース

 山本科学工具研究社( https://www.ystl.jp/ )は、硬さ試験機の日常管理・間接検証に用いるJIS・ISO準拠の高精度「硬さ基準片」を紹介した。同社は「硬さばらつきゼロ」を追究する専門メーカーで、ロックウェル、ビッカース、マイクロビッカース、ブリネル、ショア、ナノインデンテーションなど幅広い硬さ試験に対応する。2026年2月制定の微小球反発硬さ試験方法JIS B 7743に対応するHNMシリーズも展開。熱処理後の品質保証では硬さ測定の再現性確保が不可欠であり、標準片による測定系の健全性確認という基盤技術を訴求した。顕微鏡組織標準片やシャルピー衝撃基準片などもラインアップする。

山本科学工具研究社のブース

 

admin 2026年10月1日 (木曜日)
admin

三洋貿易、薄膜の機械的物性評価技術をテーマに、ユーザーズミーティングを開催

3日 1時間 ago
三洋貿易、薄膜の機械的物性評価技術をテーマに、ユーザーズミーティングを開催

 三洋貿易は9月15日、東京都葛飾区の東京理科大学 葛飾キャンパスで、ユーザーズミーティング「実践講座 機能性薄膜の機械的物性評価技術」を開催した。

 まず第一部として、東京理科大学 教授で日本トライボロジー学会 会長の佐々木信也氏による座学「レーザ励起表面弾性波法による薄膜のヤング率測定」が行われた。

 薄膜のヤング率測定では、圧子の押込み荷重を除荷した時の荷重‐変異曲線からヤング率を求めるナノインデンテーション法(ISO 14577)が一般的だが、例えば膜厚100nmの薄膜を測定する場合、母材の影響を排除するため圧子押込み深さは経験則より膜厚の1/10以下である10nm程度としなければならない。しかし、このような微小領域の圧子先端形状を精密に把握することは難しいため、圧子形状に依存するヤング率測定には自ずと限界がある。

 ここでは、こうしたナノインデンテーションによる測定値を補償する手法の一つとして、ドイツのフラウンホーファー研究所IWS(材料・ビーム技術研究所)のD.Schneider博士らによって確立されたレーザ励起弾性波法について解説。レーザ励起弾性波法は短パルスレーザを表面に照射することで弾性波を誘起し、その分散挙動から表面近傍のヤング率を求める非破壊測定方法である。数nmオーダーの薄膜でも測定が可能、測定時間が短く繰り返し精度が高いほか、ヤング率測定だけでなく表面損傷状態の評価にも利用できる。本座学では、レーザ励起弾性波法の基本的な測定原理とレーザ励起弾性波測定システム「LAwave」の概略を説明しつつ、水素フリーDLC膜の品質管理や(ナノインデンテーション法では評価が難しい)多孔質な溶射被膜の欠陥測定といった薄膜の測定例をもとに、その特徴を紹介した。

佐々木信也氏による座学のようす

 

 続いて第二部として、佐々木研究室が保有するLAwave装置を用いてSi基板上に成膜した膜厚80nmのDLC薄膜のヤング率などを測定するデモンストレーションが行われた。

デモ測定のようす

 

 その後、具体事例に基づく評価方法・改善対策などに関する個別相談会・情報交換会が活発に催された。

kat 2026年9月30日 (水曜日)
kat

東京理科大学・佐々木研究室、第47回トライボサロンを開催

3日 21時間 ago
東京理科大学・佐々木研究室、第47回トライボサロンを開催

 東京理科大学・佐々木研究室(主宰:佐々木信也 教授)が主催する「トライボサロン」(https://www.tribo-concierge.com/topics/296/)の第47回目が9月26日、東京都葛飾区の同大学 葛飾キャンパスにてオンサイト開催された。

第47回トライボサロンのようす

 トライボサロンは、トライボロジーに関係する情報・意見交換の場として、毎月1回のペースで開催されている。もともとは佐々木研究室の博士課程学生の勉強会として発足し研究成果の発表や最新の研究動向などに関する意見や情報交換を重ねてきたが、2022年9月からは佐々木研究室のメンバーに限らず広く参加の戸を開き、関係者のネットワーク作りも目的の一つとして活動している。

 第47回目となる今回のトライボサロンでは、ジェイテクトの獅子原祐樹氏が「アコースティックエミッションセンシング(AE)で捉える潤滑状態と損傷予兆」と題して話題提供を行った。

 機械設備の重大な故障に直結する転がり軸受や歯車しゅう動部の潤滑不足に伴う固体接触を損傷に至る前に捉える「潤滑状態検知手法」として、「AEセンシング」に着目。摩擦面の微視的な接触・変形に高感度なAEセンシングの損傷予兆検知における有用性について、すべり・転がり試験、歯車試験、軸受試験の結果とAE信号振幅の変化とを相関させながら紹介した。AE信号振幅による接触状態変化の高感度検知と周波数特性による摩擦面現象識別の可能性を強調した。

 トライボサロンに関心のある方は、以下のURLを参照されたい。
 https://www.tribo-concierge.com/topics/296/

admin 2026年9月29日 (火曜日)
admin

JAST、トライボロジー会議 2026 秋 名古屋を開催

3日 21時間 ago
JAST、トライボロジー会議 2026 秋 名古屋を開催

 日本トライボロジー学会(JAST)は9月9日~11日、名古屋市天白区の名城大学 天白キャンパスで、「トライボロジー会議 2026 秋 名古屋」(実行委員長:名城大学・宇佐美初彦氏)を開催した。会期中は約700名が参加した。

会場となった名城大学

 今回は、「減少・理論」、「摩耗」、「潤滑剤」、「摩擦材料」、「流体潤滑」、「摩擦」、「シミュレーション」、「メンテナンス」、「機械要素」、「マイクロ・ナノメカニズム」、「表面処理・コーティング」、「境界潤滑」、「分析・評価・試験方法」、「表面・接触」のテーマによる一般講演と、「学生・若手ポスターセッション」、「自動車に関わる最新のトライボロジー技術」、「スポーツにおけるトライボロジー」、「摩擦下における白層形成に関する研究動向」、「ヤングトライボロジストシンポジウム」のテーマによるシンポジウムセッションで、約270件の発表がなされた。

研究発表のようす学生・若手ポスターセッションのようす

 また、10日には特別講演会が開催され、海洋研究開発機構 高知コア研究所 上席研究員の伊藤元雄氏が、「小惑星リュウグウ試料のナノ解析プラットフォーム:大気非曝露キュレーションから高度分析への挑戦」と題して、講演を行った。

特別講演会のようす

 同日に開催された「懇親会」ではまずトライボロジー会議2026秋 名古屋 実行委員長の宇佐美初彦氏(名城大学)が挨拶に立ち、準備日9月8日の記録的豪雨(24年前の東海豪雨を超える雨量・線状降水帯)の中、学生アルバイトやスタッフ、さらには宇佐美氏自らが合羽を着用し、ブルーシートで展示物の水素エンジン車を覆って、展示物を濡らすことなく一致団結して搬入したエピソードを紹介しつつ、関係各位への謝意を表明。「ご当地名古屋のお酒や名古屋めしを堪能してほしい」と呼びかけた。

挨拶する宇佐美実行委員長

 続いて主催者であるJASTを代表して佐々木信也JAST会長(東京理科大学)が、学会70周年を終え71期目を迎えた節目において、若手・学生を交えたポスターセッションの導入成果や、企業と学会の連携推進について言及。「本懇親会では、企業の期待として最も重要な人脈づくりを進めていただき、宇佐美先生こだわりの料理とお酒を楽しみながら、名刺交換や学術以外の交流を深めてほしい」と挨拶した。

挨拶する佐々木会長

 さらに、名城大学 学長の野口光宣氏が来賓挨拶に立ち、名城大学での大会開催が1993年、2008年に続く3回目であることへの謝意を表し、本年迎えた名城大学の開学100周年の歩みと、中部地区最大規模(10学部・10研究科・学生1.5万人・卒業生22万人)という現況を紹介。将来ビジョン『中部から世界へ 創造的実学』と、摩擦・摩耗・潤滑を探求し省エネや省資源など社会課題解決に寄与するトライボロジーの精神との深い共鳴を語り、大会の成功と参加者の飛躍を祈念した。

挨拶する野口氏

 懇親会ではまた、本年11月6日~8日に台湾で開催される「第8回 日台トライボロジーシンポジウム」や、2027年3月3日~5日に東京理科大学 葛飾キャンパスで開催される「トライボロジー会議2027 春 東京」、2027年9月19日~24日にアクリエひめじで開催される「International Tribology Conference Himeji 2027」、2028年9月12日~15日に富山県立大学 射水キャンパスで開催される「トライボロジー会議2028 秋 富山」について、それぞれアナウンスがなされた。

第8回日台トライボロジーシンポジウムについてアナウンスする九州大学・澤江義則氏

 会期中は「企業技術・製品展示コーナー」が設けられたほか、出展企業数社による製品PRやサービスについての企業プレゼンテーション(ランチョンセミナー)が実施された。

企業技術・製品展示コーナーのようす水素エンジン車の展示

 

admin 2026年9月29日 (火曜日)
admin

10/29に「ナノ科学シンポジウム2026」が開催、参加およびポスター発表を募集

2週 1日 ago
10/29に「ナノ科学シンポジウム2026」が開催、参加およびポスター発表を募集

 走査型プローブ顕微鏡(SPM)の幅広い応用と技術に焦点を当てつつ、複合的に表面解析手法を用いた材料科学、半導体およびライフサイエンス分野の最先端の研究情報を共有・交換するシンポジウム「ナノ科学シンポジウム(NanoScientific Symposium Japan 2026 : NSSJ2026)」(https://nanoscientific.org/nss_japan/main)が10月29日10時~17時30分に、東京大学 浅野キャンパス 武田ホール(東京都文京区弥生2-11-16)で開催される。主催はナノ科学シンポジウム実行委員会(実行委員長:高井 治氏(名古屋大学名誉教授、先端材料研究機構 代表理事、表面・超原子先端材料工学研究所 代表理事・所長))、後援はパーク・システムズ・ジャパンとメカニカル・テック社。

 NSSJ2026では現在、一般の参加申込と、ポスター発表の参加申込(提出期限:10月9日)を募集している。参加費は無料。

 一般の参加申込はこちらから。

 材料・表面技術はさまざまな産業において必要不可欠な技術となっている。今日求められる表面改質・表面処理層の厚さはナノメートルオーダーに達し、さらに微細化が進んでおり、その表面を計測・解析する手法も各種発展し続けている。特に、1982年に発表された走査型トンネル顕微鏡(STM)から発展した走査型プローブ顕微鏡(SPM)では、原子1個1個を観察・解析することが可能になり、ナノレベルでの表面計測・解析の基礎技術としての重要性が日々増している。

 ナノ科学シンポジウムは、2020年からSPMユーザーシンポジウムとして開催してきたが、SPMの幅広い応用と技術に焦点を当てつつ、複合的に表面解析手法を用いた材料科学、半導体およびライフサイエンス分野の最先端の研究情報を共有・交換するシンポジウムへと拡大している。

 MEMS技術、表面分析・解析技術、表面技術など多様な分野の第一線で活躍している登壇者による講演やポスターセッションを通じて、材料・表面技術とナノテクノロジーとの共創を明らかにするとともに、ナノテクノロジー支援の取り組みを発信する。

 ナノ科学シンポジウム2026の講演タイトルと登壇者は以下のとおり。

・Keynote Speech「GaN結晶が拓くグリーン・デジタル社会」

 森 勇介氏(大阪大学 大学院工学研究科 電気電子情報通信工学専攻 教授)

・Invited Talk「双性イオンポリマーで創る抗汚染・抗菌表面」

 高井まどか氏 (東京大学大学院工学系研究科 バイオエンジニアリング専攻 教授 マテリアル工学科兼担)

・Invited Talk「有型成形加工のナノインプリント技術が拓く半導体素子・人工光学素子」

 中川 勝氏(東北大学多元物質科学研究所 光機能材料化学研究分野 教授)

・Invited Talk「全固体電池における劣化解析技術」

 藤野渚彩氏(日産アーク)

・Invited Talk「全固体電池内部のインピーダンス分布を可視化するAFM計測技術」

 山岸裕史氏(産業技術総合研究所 電池技術研究部門 主任研究員)

 NSSJ2026ではまた、ポスターセッションを実施。SPMコミュニティで国際的に著名な教授陣や専門家の前で、自身の研究内容・成果を発表し議論することができるほか、『NANOscientific Magazine』やSPM企業Park Systemsの資料に掲載され、発表者の研究の影響力を高めるチャンスとなる。受賞した研究にはさらに、以下の賞金が贈られる。
 
・1名 - 最優秀賞 5万円 

・2名 - 優秀賞 3万円

 ポスター発表の申込期限は10月9日で、以下のQRコードから申し込みできる。

 問い合わせ先は、以下のとおり。

 ナノ科学シンポジウム事務局
 NSSJ@parksystems.com

kat 2026年9月17日 (木曜日)
kat

光触媒工業会、創立20周年記念祝賀会を開催

3週 4日 ago
光触媒工業会、創立20周年記念祝賀会を開催

 光触媒工業会(PIAJ)は6月29日、東京都港区の品川プリンスホテルメインタワーで、「創立20周年記念祝賀会」を開催した。

 冒頭、挨拶に立った吉本昇司会長(TOTO)は、「次の10年、20年に向けて、本会を発展させ、光触媒の技術をさらに、暮らしをやさしく包む快適空間を作り出す次世代技術の柱へと進めいきたい。当工業会は2006年、日本発の光触媒の技術を社会に喧伝・普及させる、そして光触媒の市場を創出する目的で創立された。活動の核は常に消費者視点であることで、安全を守るために信頼の証であるPIAJマークを認証制度として確立、試験方法に基づいた客観的な性能評価を行ってきた。この品質第一という姿勢によって、空気浄化、セルフクリーニング、抗菌・抗ウイルスという光触媒の確かな価値を提供して、その市場は住宅から公共用途に至るまで、暮らしの安全を支える社会インフラにまで成長したと考えている。会員企業各位の尽力の賜物と考えている。次の20年に向けたキーワードをいろいろと考えているが、工業会のステージを上げるべく、「世界へ」ということを念頭に置いて、次の10年に向けて活動を進めていく。これからのあるべき姿の第一は、日本の快適空間を出発点にして、それを支える次世代の技術が持続可能な未来の創造に貢献していくことが挙げられる。二つ目は、日本が発見した光触媒技術を、規格の面を含めて工業会主導で広めていくことで、すでに工業会ではアジアの国々と相互認証に向けたMRA協定(相互承認協定)を締結し動き始めている。今後、こうした活動の強化を視野に入れて、さらにパートナーシップを強めていきたい。光触媒を選ぶための信頼性の高い共通の物差しとして、安全性に関する規格作りも工業会の大きな使命と考えている。常に消費者視線で、消費者の信頼に応えることを忘れることなく、関連団体各位とこれまで以上に熱意をもって、コミュニケーションを図りつつ、光触媒という素晴らしい技術の価値を社会に伝えていきたい。これからも光触媒は、“日本発の技術で、よりよい未来を創る(日本発の光触媒による「美観維持」、「環境浄化」、「清潔な空間」の提供により、美しく安心な日本の街づくりに貢献していく)”のスローガンのとおり、今後も持続可能で美しい地球の未来に貢献していきたい。関係各位のご尽力で工業会が発展し、工業会の発展が社会貢献につながる。次の10年、20年に向けて工業会活動を進めるべく、関係各位の引き続きのご協力をお願いしたい」と呼びかけた。

挨拶する吉本会長

 

 また来賓の挨拶に立った経済産業省 製造産業局 素材産業課 革新素材室の山田純市氏が「20年間の光触媒工業会の活動が、業界の健全な発展のみならず、我が国経済や社会の発展にも大きく貢献したことに感謝したい。不確実な国際情勢の中、高市政権では危機管理投資、成長投資を柱に、強い経済の実現を目指している。成長戦略ではAI、半導体、エネルギー、GXなど17の戦略分野を中心に大胆な設備投資や研究開発の促進など、官民の積極的な投資を引き出していく。皆様方と一緒に強靭で力強い経済の実現に取り組んでいきたい。光触媒製品は建物の内外装、土木資材、日用品の製造など、幅広い分野で活用され、我々の生活を支える重要な技術であり、その幅広い役割ゆえに昨今の国際情勢が業界に与える影響は決して小さくないと認識している。この20年間で社会は大きく変化し、工業会としてもさまざまな局面に直面してきたことと思う。そうした中でも工業会会員企業が結束して光触媒技術の普及としてPIAJマークによる業界独自の製品認証、抗菌・抗ウイルス性試験方法の標準規格、安全性評価への対応などを通して課題解決や価値創出に取り組んできたことに敬意を表したい。経産省としてもイノベーションの創出や国際標準化、市場形成に向けた取り組みなどを通じて、工業会と連携しながら光触媒業界のために尽力していきたい」と述べた。

挨拶する山田氏

 

 光触媒技術の発見者である藤嶋 昭氏(東京理科大学栄誉教授、東京大学特別栄誉教授が来賓の挨拶に立ち、「1966年に私が酸化チタンの単結晶を使った光触媒技術によって水の分解を実現して、ちょうど今年で60年を迎える。橋本和仁先生と二人で協力しながら、例えばTOTOと一緒に製品化を進めるなど、光触媒技術の開発と普及に向けた取り組みに腐心してきた。特に、光触媒の超親水効果を見つけて特許を確立する時などには苦労したが、多くの方々に光触媒を利用していただき、特にセルフクリーニングとして利用していただく基盤を作った。光触媒の試験方法の標準化、JIS化、さらにはISO化を進め、その後、当工業会が設立され、ますます光触媒製品がJIS、ISOに即してきちんと作られるようになり、世の中に役立つものとなっていることは、本当に喜ばしい。これからもさらにさまざまな光触媒製品が登場して、世の中に役立っていただけることを祈念している。ISO化をベースに、日本国内だけでなく世界で光触媒製品が利用されることを期待している。自分自身も今なお光触媒の研究を進めており、光触媒によって水をきれいにして、半導体洗浄用の超純水を作れる段階にきている。極めて高純度の水を光触媒で作ることができるという特許も出願し受理されている。このように光触媒はいろいろな分野でもっともっと使っていただける可能性がある。TOTOをはじめとする企業のご助力で製品化し光触媒が多くの人に役立つ技術となっていることは非常にうれしい。光触媒技術の応用拡大と普及推進に努める当工業会の一層の発展を祈念している」と述べた。

 

 続いて科学技術振興機構理事長で内閣官房 科学技術顧問の橋本和仁氏が、「1996年に本格的な光触媒製品として、TOTOの超親水性光触媒タイルが製品化された。遡って1990年ごろに藤嶋教授の研究室に講師として呼んでいただき、それまでの光触媒研究のほとんどが、水を分解して酸素と水素を得る光触媒の研究だったのに代わって、光触媒で汚れを落とす、抗菌性を持たせるといった研究が始まり、その流れで超純水を得る光触媒の研究も始まった。最近の新聞紙上では、光触媒と言うと水素活用のための技術と騒がれているが、実はこれは光触媒研究の始まりで、先ほど藤嶋先生がおっしゃられた、1972年にNature誌に発表された「本多・藤嶋効果」と呼ばれる酸化チタンに光を当てて水を分解する現象をさす。光触媒研究の違う道を作ったのが、1990年ごろの光触媒で汚れを落とす研究で、当工業会はほとんどがその研究を基盤にしている。1995年に科学技術基本法ができるまでの当時は、大学の人間が企業と一緒になって製品開発のための研究をするなんて許せないという雰囲気の時代だったが、それよりも前にTOTOと光触媒の抗菌研究で共同研究を始めた。藤嶋先生は現役で光触媒研究を続けている一方、私自身は10年前に光触媒の研究をリタイアして科学技術政策を見るようになったが、我々のやった光触媒研究が皆様に支えられて社会実装されていることは大変ありがたい。今後はぜひ、世界を目指した製品技術にしていただきたい。光触媒は最初から世界を目指していたが、我々の力量不足でうまくいかなかった。普通にやったら同じように失敗するだろう。その時になぜ失敗したのか、どこがうまくいかなかったのかという我々の数多くのノウハウが残っている。現在、世界が日本を求めており、ここ2、3年でその傾向が急激に強まっている。欧州、カナダ、インド、アセアンなどが日本に対して大きな期待感を抱いている。こうした中でぜひ、国際協力をしながら光触媒を広めていただきたい。私自身は科学技術政策を進める立場なので、取り組みを後押しできればと思う。当工業会が20年を迎えたことを喜ばしく思うとともに、今後の20年の工業会の活躍にも大いに期待しつつ、引き続き応援していきたい」と語った。

挨拶する橋本氏

 

 最後に、乾杯の挨拶に立った野間 賢副会長(積水ハウス)は、「藤嶋先生、橋本先生から、光触媒が大変な苦労があって発展したという話を聞いたが、当社もその苦労があって発展した光触媒に携わっていることを幸せに感じている。この祝賀会において、発展のためにご尽力されてきた皆様方にはぜひ、これまでの苦労話や、これからの20年への先を目指した会話をしていただいて、当工業会をより盛り上げていただきたい。本日はどんどんとコミュニケーションを図っていただければ幸いである。光触媒産業、ならびに光触媒工業会、関係各位のますますの発展を祈念したい」と高らかに杯を掲げた。
 

乾杯の挨拶を行う野間氏

 

kat 2026年9月7日 (月曜日)
kat

JASIS2026開催、表面試験・評価・分析機器などが展示

3週 4日 ago
JASIS2026開催、表面試験・評価・分析機器などが展示

 日本分析機器工業会と日本科学機器協会は9月2日~4日、千葉市美浜区の幕張メッセ 国際展示場で、分析機器・科学機器の総合展示会「JASIS2026」を開催、443社/1287小間の出展があり、22926名が来場した。表面試験・評価機器関連では以下のような展示があった。

JASIS2026のもよう

 アントンパール・ジャパンは(https://www.anton-paar.com/jp-jp/)、ナノインデンテーションテスタ「Hit 300」を展示した。研究開発や生産管理など多様なユーザー・環境を想定して作られた、プレミアムながらリーズナブルなナノ硬さ試験機で、直感的に操作できる自動化によって、作業者が不在の時でも1時間に600回の測定が可能。アクティブな防振ダンピングが、あらゆる環境下での精度を保証しているほか、独自の2レーザーターゲティングシステムにより、1 mm以内の精度でサンプルをターゲティングできる。機能性重視の設計によりセットアップに要する時間は15分、トレーニングから最初の測定結果まで要する時間は1時間。

アントンパール・ジャパン「Hit 300」

 オックスフォード・インストゥルメンツ(https://nanoindentation.oxinst.jp/)は、マイクロおよびナノスケールで材料の機械的およびトライボロジー的特性を正確に定量できる世界最高分解能のナノインデンター「i04 Femto-Indenter」を披露した。2024年に買収したFemtoTools が特許を取得したマイクロエレクトロメカニカルシステム (MEMS) 技術を採用しているほか、20年以上にわたる革新の成果を生かした極めて高い分解能、再現性、動的安定性を実現。金属、セラミック、薄膜、コーティング、およびメタマテリアルなど、より順応性の高い微細構造物の機械的試験に最適化されている。

オックスフォード・インストゥルメンツ「i04 Femto-Indenter」

 大塚電子(https://www.otsukael.jp/)は、光波動場三次元顕微鏡「MINUK」を展示した。観察・測定対象(フィルムやガラスなどの透明材料)から生じる光の波の情報全てを指す“光波動場”を、結像素子を介さずに波面センサに記録して、任意の面の像を計算処理で生成する。非破壊・非接触・非侵襲での測定が可能で、nmオーダーの透明な異物・欠陥の評価が可能。視野700μm×700μm、深さ方向1400μmの三次元情報を対象にフォーカスを合わせることなく2秒未満(標準)の高速で取得できるほか、任意の面を高速でスキャンし測定位置の決定がしやすい。

大塚電子「MINUK」

 新東科学(https://www.heidon.co.jp/)は、測定条件の設定からサンプルごとの比較、波形解析、過去の測定データの検索、報告書作成まで、摩擦・摩耗試験に関わる一連の業務を一つにつなぐ統合ソフトウェア「TriboSoft Lab」を初披露した。試験ごとの試験条件・使用試験機、解析範囲・条件、比較結果と報告書などを試験記録として保存。材料、試験方法、測定日などから過去の試験を検索できる。また、各nの値と波形を連動表示、平均だけでなく個別差やばらつきも確認できる。さらに、摩擦変動を距離軸で解析し、波形だけでは気づきにくい周期やピッチを可視化する。世代間の読み込み制限がなく、過去の試験データを読み込み、検索、比較、解析に引き継げる。

新東科学「トライボギアTYPE:14FW」

 パーク・システムズ・ジャパン(https://www.parksystems.com/jp)はイメージングエリプソメーター「Accurion EP4」を披露した。分光エリプソメトリーと光学顕微鏡を1台に統合した、Imaging Spectroscopic Ellipsometryのハイエンドシステムで、ライブellipsometric contrast imagingと、定量解析を行う範囲(regions of interest)を直接選択する機能を備えており、1 µmまでの横方向分解能で、微細構造試料における膜厚および屈折率の空間分解・並列測定を可能にする。

Accurion EP4

 ブルカージャパン(https://www.bruker-nano.jp/page1)は、幅広い試験用途に対応する多機能ナノインデンテーションシステム「Hysitron TI Premier II」を展示した。モジュール設計であり、ニーズに応じて、より専門的な試験方法や、従来フラッグシップモデルのみで対応していた環境制御機能(加熱(800℃)、冷却(‐120℃)、温湿度(75℃、RH75%)でのナノ力学試験が可能)のアップデートが容易に行える。幅広い試験用途に対応する優れた多機能性を有するため、さまざまな試験評価に取り組んでいる日本の技術者・研究者に最適なナノインデンテーションシステムであることをアピールした。

ブルカージャパン「Hysitron TI Premier II」

 

admin 2026年9月7日 (月曜日)
admin

メカニカル・サーフェス・テック2026年8月号:特集「表面改質における試験・計測」8月25日発行!

1ヶ月 1週 ago
メカニカル・サーフェス・テック2026年8月号:特集「表面改質における試験・計測」8月25日発行!

 表面改質&表面試験・評価技術の情報誌「メカニカル・サーフェス・テック」の2026年8月号:特集「表面改質における試験・計測」が当社より8月25日に発行される。

 今回の特集では、浴室床の親水性表面改質技術、DLC膜やペロブスカイト太陽電池の膜厚計測、摩擦摩耗試験の受託サービス、再生プラスチック評価における分光測色・ハイパースペクトル計測、摩擦・摩耗試験片の留意点を取り上げる。表面改質の開発、品質管理、量産化、信頼性確保を支える試験・計測技術の動向を紹介する。

特集:表面改質における試験・計測

◇浴室床の長期防汚性・意匠性を実現する親水性表面改質技術・・・TOTO 森井 勇次 氏、畑中 啓司 氏、篠原 賢次 氏に聞く

◇ハイエンド市場で求められるドライコーティングと表面改質層の試験評価技術・・・東研サーモテック 髙橋 顕 氏に聞く

◇顕微分光膜厚計の技術とDLC膜/ペロブスカイト太陽電池の計測評価事例・・・大塚電子 山本 実徳 氏、加藤 丈滋 氏に聞く

◇摩擦摩耗試験の受託サービスの取り組みと展開・・・新東科学 野村 篤史 氏に聞く

◇再生プラスチックの家電製品への水平リサイクルの取り組みと分光測色計/ハイパースペクトルカメラの活用・・・編集部

◇摩擦・摩耗試験における試験片の重要性と留意点・・・東京理科大学 佐々木 信也 氏に聞く

連載

注目技術:第87回 人とくるまのテクノロジー展2026YOKOHAMAに見る表面改質技術・・・出展各社

酒飲み世界紀行:第16回 韓国のお酒編: 爆弾酒と安東焼酎・・・横浜国立大学 梅澤 修

トピックス

SEAJ、半導体・FPD製造装置需要予測を公表、全装置の日本製装置販売高は2028年度に8兆円超えへ

雑誌ご購入

定期購読はこちらから

単号のみのご購入はこちらから(外部サイト)

admin 2026年8月21日 (金曜日)
admin

Rtec-Instruments・國井卓人氏の博士論文公聴会が実施

1ヶ月 1週 ago
Rtec-Instruments・國井卓人氏の博士論文公聴会が実施

 Rtec-Instruments日本法人社長で東京理科大学 博士後期課程の國井卓人氏の公聴会(博士論文公開審査会)が7月17日、東京都葛飾区の同大学 葛飾キャンパスで行われた。

 公聴会では國井卓人氏が、「e-Axleにおける耐マイクロピッチング評価試験法に関する研究」と題する博士論文研究の成果について、研究指導教員の佐々木信也教授、酒井健一教授ら審査委員、一般聴衆の前で発表し、その後、質疑応答が行われた。

 論文では、新しい試験機を開発してe-Axleを想定した歯車表面疲労挙動を高速・潤滑・電気要因の観点から段階的に明らかにするという研究の目的から、従来の歯車試験機では難しかったSRR(すべり率)や接触条件の独立制御、潤滑供給状態・高速条件の再現、電気的要因を含めた評価などを可能にする三円筒型ローラーピッチング試験機の開発、e-Axle油潤滑下におけるマイクロピッチング挙動に及ぼすSRRの影響評価、開発した三円筒型ローラーピッチング試験機によるマイクロピッチングの評価、三円筒型ローラーピッチング試験機による電食・マイクロピッチングの複合評価について、結果および考察を報告した。

 e-Axleにおける耐マイクロピッチング評価用試験機を新たに開発することで、既存試験では不可能だったe-Axleにおける高速・高負荷、潤滑方法、電食総合評価を実現、これにより①e-Axle用潤滑油のマイクロピッチング挙動、②潤滑供給条件がマイクロピッチングに及ぼす影響、③DC電源(アノード/カソード)での表面電食、電食/マイクロピッチング複合条件下における損傷モードの変化をとらえることができる、という新規性について訴求した。今後のEV(e-Axle)における研究および評価技術の発展に寄与できる研究成果であることを強調した。 

公聴会で博士論文研究の成果について発表する國井氏

 

admin 2026年8月21日 (金曜日)
admin

ELID研削研究会、第105回ELID研削セミナーを開催

1ヶ月 1週 ago
ELID研削研究会、第105回ELID研削セミナーを開催

 ELID研削研究会(委員長:大森 整 理化学研究所 主任研究員)は7月17日、東京都板橋区の板橋区立ものづくり研究開発連携センター(MIC-2)でオンサイト参加とオンライン参加からなるハイブリッド形式により、「第105回:超精密加工・ELID研削セミナー」を開催した。

 当日は大森委員長より開会の挨拶・資料説明、活動報告、ELID研削に関わる最新開発状況・国際状況の報告がなされた後、以下のとおり講演がなされた。

特別講演「ELIDを源流とする超精密加工の流れ‼ 理研から広がるものつくり・超精密加工の輪」林 偉民氏(群馬大学)…超精密マイクロファブリケーションやハイブリッド加工プロセスといったこれまでの研究内容の紹介と理研との関わり、さらには群馬大学理工学部の先端加工技術について紹介した後、自転/公転型研磨法の研究や、加工空間の熱流体工学的考察に基づく研削加工の高度化、工業ロボットによるローラーヘミングの研究(ロボットの先端に取り付けたローラーを回転させながら金属板のエッジを押し曲げ、2枚の板を重ね合わせて接合・固定する機械的接合方法)について紹介した。

特別講演を行う林氏

話題講演「乾式電解研磨の最前線‼ オーステナイト系ステンレス鋼の複雑3次元形状に対する乾式電解研磨」木津晃平氏(慶應義塾大学)…オーステナイト系ステンレス鋼SUS316Lは、その耐食性から近年、金属3Dプリンター素材として注目され3次元形状の需要が高まっている。しかしながら機械研磨、エッチング、湿式電解研磨といった3次元形状の従来仕上げ加工法にはいずれも課題が残る。そこで電解粒子中で自転と公転を行うことで研磨する「乾式電解研磨」を用いて、複数の形状がついたSUS316Lの表面仕上げを実施、パルス時間比など各種因子の寸法・表面粗さ・堆積物への影響を調査した。

話題講演を行う木津氏

最新報告「ELID研削による機能性表面創成の基礎研究‼ ELID研削における粗粒砥石による光散乱表面創成の試み」大森 整委員長…ELID研削においてはこれまで、粗粒度のメタルボンド砥石を用いてAlやSUS、Ti材に対し研削痕を意図的に残して光散乱機能を持たせ意匠性を付与する試みがなされ、例えばコンパクトカメラの筐体にエンボス加工されたロゴやトレードネーム表面へ研削痕を付与するなどの実用化・量産化の実績がある。光散乱機能には、反射型のみならず透過型もあり、型材になり得る被削材に対し、粗粒度の砥石を用いて表面創成することが考えられることから、今回、粗粒度の電着砥石を用いて研削痕を付与する試みを行い、加工面性状を確認した結果、Al材に対し粗粒度の電着砥石によりELID研削を実施したところ、研削痕をはっきりと形成できた。また、SUS材に対し粗粒度の電着砥石によりAl材と同様の条件でELID研削を実施したところ、研削痕は形成できるが、Al材に比べ光沢のある表面が得られた。Al材の加工面は光沢は見られず、光散乱機能が期待できる。送りピッチを小さくすると加工面粗さは小さくなる傾向にあり、Al材の加工面にははっきりと研削痕が形成されていることから、樹脂に転写して透過型散乱板の形成も期待される、と総括した。

最新報告を行う大森委員長

 当日はまた、「第2回ELID研削賞」の贈呈式が行われ、群馬大学・林 偉民氏が功労賞を受賞した。

贈呈式のようす:大森委員長(左)と功労賞受賞の林氏(右)

 

admin 2026年8月21日 (金曜日)
admin

メカニカル・サーフェス・テック主催講演会「モビリティにおけるトライボロジー・ドライコーティングの技術と適用 」

2ヶ月 3週 ago
メカニカル・サーフェス・テック主催講演会「モビリティにおけるトライボロジー・ドライコーティングの技術と適用 」

 当社編集部は11月13日、東京都丸の内で講演会「モビリティにおけるトライボロジー・ドライコーティングの技術と適用」を開催します。

 本講演会では、トライボロジー技術(摩擦・摩耗・潤滑技術)ならびにトライボロジー特性や装飾性など基材表面にさまざまな機能を付与できるドライコーティング技術のモビリティにおける適用について、第一線でご活躍の講師の方々にご講演をいただきます。トライボロジーおよびドライコーティングの新しい適用を模索すべく、交流会を含めて、皆さまのご参加をお待ちしております。

主催:株式会社メカニカル・テック社 『メカニカル・サーフェス・テック』編集部
開催日時:2026年11月13日(金)
講演会:13時~17時(開場:12時30分)
交流会:17時~19時
会場:TKPガーデンシティPREMIUM東京駅丸の内中央 (東京都千代田区丸の内1-9-1 丸の内中央ビル 12階)ホール12A
参加費用:37,950円(税込み、資料代、交流会参加費含む)

プログラム(予定) ※各講演後に質疑応答の時間を設けております
                        ※※都合により講師の方が変更になる場合があります。ご了承ください

・13:00~13:40 「水素エンジンなど将来パワートレーン研究とトライボロジー」トヨタ自動車株式会社 パワーソース先行開発部 自動車用内燃機関技術研究組合(AICE) 研究部 専門技術者 村上 元一 氏

・13:45~14:25 「自動車におけるナノ膜コーティング技術の開発と適用展開」サクラ工業株式会社 先行開発課 高橋 尚久 氏(元ヤマハ発動機株式会社 材料技術部)

・14:30~15:00 表面改質関連の計測評価メーカーによるショートプレゼン①

・15:05~15:25 休憩

・15:25~15:55 表面改質関連の計測評価メーカーによるショートプレゼン②

・16:00~16:40 「自動車におけるDLCコーティングの技術、メカニズム解明と適用展開」マツダ株式会社 技術研究所 次世代環境技術研究部門 河口 健太郎 氏

・17:00~19:00 交流会

【お申し込み方法】
以下の受付フォームよりお申し込みください。

お申込みはこちらよりお願いいたします(googleフォーム)。 

問い合わせ先
株式会社メカニカル・テック社 TEL:03-5829-6597 E-Mail:info@mechanical-tech.jp

昨年の開催のもよう

 

admin 2026年7月10日 (金曜日)
admin

メカニカル・サーフェス・テック2026年6月号:特集「金型・工具の表面改質」キーテク特集「熱処理」6月25日発行!

3ヶ月 1週 ago
メカニカル・サーフェス・テック2026年6月号:特集「金型・工具の表面改質」キーテク特集「熱処理」6月25日発行!

 表面改質&表面試験・評価技術の情報誌「メカニカル・サーフェス・テック」の2026年6月号:特集「金型・工具の表面改質」キーテク特集「熱処理」が当社より6月25日に発行される。

 今回の特集「金型・工具の表面改質」では、工具用CVD被膜、高密着水素フリーDLC、窒化物系硬質膜、アルミ加工金型向けDLCを取り上げ、低摩擦性、耐凝着性、密着性、じん性、平滑性など、実加工に求められる表面改質技術の動向を紹介する。

 また、キーテク特集「熱処理」では、アクティブスクリーンプラズマ窒化の技術動向と、第5回熱処理コンテストの結果を紹介し、熱処理技術の高度化と現場技術者の工夫に焦点を当てる。

特集:金型・工具の表面改質

◇被削材との凝着現象に着目した工具用CVD被膜・・・三菱マテリアル 奥出 正樹

◇高密着水素フリーDLCコーティング・・・北熱 嶋村 公二

◇窒化物系硬質膜の基礎特性と工具への適用・・・ジェイテクト 鬼頭 佑典

◇アルミ加工金型へのDLCコーティング適用の取り組み・・・DOWAサーモテック 羽深 智

キーテク特集:熱処理

◇アクティブスクリーンプラズマ窒化の技術動向・・・中日本炉工業 田中 隆太郎

◇表面改質試験片の衝撃強度を競う第5回熱処理コンテストの結果が発表・・・編集部

連載

注目技術:第86回 宇宙領域におけるドライコーティングの適用展開・・・東研サーモテック

酒飲み世界紀行:第15回 バーボン編: やっと大人になりました・・・横浜国立大学 梅澤 修

トピックス

日本トライボロジー学会、第71期会長に佐々木信也氏(東京理科大学)が再任

日産自動車、DLC被膜適用の高耐食低摩耗ピストンシール機構で令和8年度文部科学大臣表彰 科学技術賞(開発部門)を受賞

第19回岩木賞の業績募集を開始、表彰費用の賛助も募集

全鍍連、令和8年度通常総会を開催

トライボコーティング技術研究会、令和8年度第一回研究会を開催

雑誌ご購入

定期購読はこちらから

単号のみのご購入はこちらから(外部サイト)

admin 2026年6月23日 (火曜日)
admin

パーカー熱処理工業、SRV受託試験サービスのウェブページを新設

3ヶ月 2週 ago
パーカー熱処理工業、SRV受託試験サービスのウェブページを新設

 パーカー熱処理工業はこのほど、潤滑油・グリースや自動車部品の摩擦摩耗試験機のデファクトスタンダードである振動摩擦摩耗試験機「SRV®」の最新機種「SRV®5」を用いた受託試験サービスについて、専用ウェブページ(https://srv-pnk.jp/contracted-testing/)を新設した。

 同社では1980年から日本総代理店としてSRV®の販売を開始。以来、潤滑油・グリース・固体潤滑剤などの潤滑剤向けや自動車部品向けなどに販売を展開、現在までに国内で100台以上の納入実績を持つ。

 同社では長年の販売実績と蓄積した知見をベースに2017年からSRV®の受託サービスを開始しているが、需要の高まりを受けて今回、専用ウェブページを新設した。

 SRV®受託試験サービス専用ウェブページでは、“潤滑剤性能を比較評価したい”、“規格試験を外部委託したい”、“フレッチングを評価したい”、“開発段階で条件設計から相談したい”といったさまざまなユーザーの課題に対して、SRV®を用いた各種試験で対応できることを紹介。

SRV®試験がASTM・DIN・ISOなどに準拠した27種類の国際規格試験に対応していることや、高温試験・低温試験・特殊用途評価への対応が可能なことなどの強みや、オイル・グリースの摩擦摩耗性評価試験評価やベアリング部材のフレッチング試験といった豊富な受託試験事例を紹介しているほか、試験依頼の流れやQ&Aを掲載している。試験条件の相談や見積依頼なども同ウェブページから簡単に行える。

 詳細はSRV®受託試験サービス専用ウェブページ(https://srv-pnk.jp/contracted-testing/)をご覧いただきたい。

 同社は引き続き、SRV®を用いた受託試験サービスを通じて信頼性の高い試験データと分析結果を提供、これによりユーザーの研究開発を支援するとともに、試験機の拡販につなげていく。

kat 2026年6月17日 (水曜日)
kat

トライボコーティング技術研究会、会和岩8年度第一回研究会&総会を開催、大森 整会長(理化学研究所)が再任

3ヶ月 2週 ago
トライボコーティング技術研究会、会和岩8年度第一回研究会&総会を開催、大森 整会長(理化学研究所)が再任

 トライボコーティング技術研究会は6月12日、埼玉県和光市の理化学研究所で「令和8年度第1回研究会(第161回研究会)・総会」をリアルおよびオンラインによるハイブリッド形式で開催した。

 当日はまず総会が開催され、令和7年度活動報告・会計報告がなされた後、令和8年度活動計画が報告され可決・承認された。役員改選では、会長に大森 整氏(理化学研究所 主任研究員)、副会長に熊谷 泰氏(ナノコート・ティーエス)と野村博郎氏(理化学研究所 大森素形材工学研究室 嘱託)がそれぞれ再任された。

再任された大森会長


 総会後は、以下のとおり2件の講演がなされた。

 「ナノサイズ二硫化モリブデンの技術とトライボ用途への応用」小寺史晃氏(DIC)…ナノサイズ二硫化モリブデン(nanoMoS2)は形状的に粒径D50=250nm、厚さ10nmと小さくて薄く比表面積が高いナノ材料で、構造的には層間距離が狭い3R結晶構造を大量に含有するため、層間へき開が起きやすく潤滑性能に優れることを説明。同社のインク分散技術・プロセスとnanoMoS2の粒子微細化によってより安定した分散性が得られることから、潤滑油添加剤として適用できるとした。nanoMoS2のアプリケーションとして、エンジンオイルに添加することで燃費改善率(FEI)が改善した例や、グリースに添加することで低摩擦・耐摩耗特性が改善する例、MoDTCと併用することでエンジンオイルとグリースにおいて機能が改善された例、さらには固体潤滑被膜に添加することで高荷重下での耐久性が改善した例などを紹介した。

講演する小寺氏

 

 「SiドープDLCと機能化コポリマーによる次世代潤滑システムの開発」大宮 尊氏(ダウ・ケミカル日本)…ポルトガルのコインブラ大学での自身の博士課程研究である「ドープDLCと機能化コポリマーを組み合わせた新規潤滑システム」について、話題提供を行った。エンジン油中のZnDTP(金属添加剤)の配合を低減させつつエンジン部品の境界潤滑領域での摩擦摩耗特性の向上を図ることを目的に、化学的に不活性であるDLCコーティングの表面に新たな反応性を付与すべくドーパントとしてシリコン(Si)を導入し直流マグネトロンスパッタリング(DCMS)で成膜したSiドープDLCと、SARA ATRP法によって自ら合成した機能化コポリマーPLMA-b-PDMAEMAを組み合わせた新規潤滑システムを開発した。トライボロジー試験の結果、摩擦・摩耗低減効果が認められ、機能化コポリマーの構成要素の分子吸着挙動の解析やトライボロジー試験後のToF-SIMSおよびシンクロトロンXPS、FIB-TEMによる表面分析の結果、機能化コポリマーがSi-DLC表面上でN-Si化学吸着を起点としたトライボフィルムが形成され、摩擦摩耗特性が改善されたと総括した。

講演する大宮氏

 

kat 2026年6月13日 (土曜日)
kat
Checked
26 分 42 秒 ago
mst配信ニュース 表面改質&表面試験・評価の情報サイト フィード を購読