NTN( http://www.ntn.co.jp )は、軸受の品質情報と使用履歴に関する情報を電子情報として直接記録ができる「ICタグ内蔵軸受」を開発した。
同社は今回、軸受本体に電子情報が記録可能なICタグ内蔵軸受を開発、専用のリーダーライター装置を使用することで、軸受に直接埋め込まれたICタグの情報読み書きを可能にした。ICタグは軸受内に埋め込むため軸受主要寸法は変わらないという。また、管理情報はユーザー毎に設定可能であり、点検記録情報はもとより軸受品質情報の確認を行うことも可能。
定期的に機械の補修や点検を行う場合、重要部品である軸受は、検査実施日、稼働時間などが記録、管理される。一方、長期間使用される軸受の場合、繰り返し点検された情報の紛失や管理の煩雑さなどが課題となっている。解決策として、これまでICタグ(RFID:Radio Frequency Identification (電波方式による認識技術))が着目されてきたが、ICタグが金属に埋め込まれた状態では原理上読み書きができない点や、ICタグのサイズ自体が大きくなる点から実用化は進んでいなかったという。
同社は、ICタグ内蔵軸受を定期点検が行われ長期にわたって信頼性が求められる建設機械や鉱山機械、航空機、鉄道車両、風力発電装置等に向けて提案を行い、容易な軸受管理と軸受情報の信頼性向上を強みに拡販を進めていく。