日本精工(NSK、 http://www.jp.nsk.com )は、自動車製造設備や半導体・液晶製造装置向けとして、一軸アクチュエータ「タフキャリア」に「高推力シリーズ」を新たにラインナップした。7月から販売を開始し、シリーズ全体で2014年に10億円の売上を目指す。
ボールねじの軸径アップとともに最適化設計を行なうことで、従来品に対して動定格荷重を最大 1.9倍、寿命では最大8倍を達成した。また、サポート軸受部にTACベアリングを採用することで動定格荷重が従来品の2倍以上となり、装置全体の長寿命化につながる。
また、ボールねじの循環方式をチューブ式からエンドデフレクタ方式に変更することで、許容回転数を従来の1.7倍となる5000min-1までの高速回転を可能とし、生産効率の向上に寄与する。さらにボールねじおよびサポート軸受部の動定格荷重を向上させたことで、同じ荷重条件では、従来シリーズからのサイズダウンが可能となり、装置全体のコンパクト化を図ることもできる。
自動車製造設備では、生産工程の集約化に伴い、ワークを載せたまま位置決めをする工程が増えており、送り機構部には大きな荷重が作用するようになってきているという。また、半導体・液晶製造装置においては、生産効率向上のため装置が大型化する傾向にあるという。このため、一軸アクチュエータには、送り機構部の耐荷重性能向上による長寿命化や高速化によるタクトタイム短縮の要求があり、今回のシリーズはこれら要求に応えたものとして販売を行う。