NTN( http://www.ntn.co.jp/ )は3月8日、大阪府・京町堀の本社ビルで来年3月1日に迎える創業100周年に向けて、これまでの事業と今後の概要について発表した。
発表を行う大久保 博司社長(左)と大橋啓二常務(右)
同社は100周年を迎えるにあたり、記念事業のコンセプトを「これからの100年の社会のためにNTNが出来ること」と策定。今後も継続していく取組みとして「“なめらかさ”を実現するトライボロジー技術の追求」を掲げ、自動車分野では世界トップシェアを誇るハブベアリング、世界シェア第2位のドライブシャフトを軸に世界各国の自動車関連メーカーに向けて新しい技術と商品を提供していくとした。産業機械分野では航空・宇宙、鉄道車両、医療機器、産業用ロボット、建設機械、風力発電装置などに対して継続してベアリングを提供していくほか、数年前より強化している鉄鋼・製紙設備、鉱山現場などで使用される補修市場向けベアリングの顧客満足度世界1位を目指すとした。
今後の新たな取組みとしては「なめらかに回りつづける循環型社会への貢献」をコンセプトに掲げ、ベアリングで培ったトライボロジー技術を核に、持続可能な社会の実現に貢献できる領域を拡げていく。具体的には、既存の用水路壁面に乗せるだけで設置できる小水力発電装置「NTNマイクロ水車」や、高効率の発電と稼働時の静粛性を両立させた小形風力発電装置、太陽光と風力を蓄電して夜間にLEDを点灯させる「ハイブリッド街路灯」などの自然エネルギーを活用した商品に注力する。
また、インホイールモータシステムや電動モータ・アクチュエータをはじめとする各種システム商品の開発・提案による自動車の電動化、「パラレルリンク型高速角度制御装置」やリニアモジュールといった独自技術を活用したロボット関連事業のグローバル展開、センシング技術を活用し風力発電や鉄道車両の状態監視システムなどを展開してサービス・ソリューション事業にも注力していく。
これら事業概要のほか、100周年事業として自転車レース「ツアー・オブ・ジャパン」への冠協賛、地域社会への自然エネルギー商品の提供などを行っていくことを発表した。併せて、創業100周年メッセージ「世界をなめらかにする仕事。」、キャッチコピー「な(N)ん て(T)な(N)めらか」も発表し、今後様々なメディアでPR活動を展開していくとした。