ジェイテクトは、鉄鋼設備用ドライブシャフトに金属対応RFIDタグを採用した製品履歴管理システムを導入した。これにより、製品履歴(製品型番・製造番号)の確認を簡単かつスピーディーにすることを実現するほか、補修履歴や使用履歴を登録できることから、履歴管理を容易にして製品寿命や交換時期の予測にも役立てることができる。
グループ会社の光洋機械工業で製造。全世界の鉄鋼メーカー、プラントメーカー向けに、3億円/年の売上を目指す。
従来は、製品表面に打刻された製品型番や製造番号の読み取りで、製品履歴を確認していたが、使用後の製品では粉じんの堆積で読み取りが困難となっており、また、堆積した粉じんの除去作業にも大変な手間がかかっていた。さらに、定期補修などの履歴を製品自体(履歴管理番号の刻印など)では管理できていなかった。
こうした課題に対してジェイテクトでは今回、鉄鋼設備用ドライブシャフトにニッタ製の金属対応RFIDタグ(MT-PH1)を採用した。
RFIDとは、電波を用いてRFタグ内に記憶されたデータを非接触で読み書きするシステム。RFIDタグに予め必要なデータを入力すると、リーダーライターを用いて、そのデータを読込みや書き換えることが可能になる。
ジェイテクトでは、金属対応RFID タグを鉄鋼設備用ドライブシャフトに採用することで、以下の効果を見込んでいる。
(1)数十cm離れた位置からRFタグの読み取り可能なため、粉じん除去作業不要が不要で、また、簡単かつスピーディーに製品履歴確認が把握でき、交換部品の手配工数短縮や突発不具合時に実機オンライン状態での迅速な対応に貢献できる。
(2)製品型番・製造番号・補修履歴管理番号・使用履歴など多くの情報入力が可能なため、履歴入力による履歴管理精度向上効果に加え、データの共有化により、製品寿命予測(新作交換時期)や補修時期予測の精緻化によるユーザーの生産性向上に貢献できる。