不二越は、材料・形状・コーティングを一新して長寿命・高能率・多用途を実現した超硬工具「アクアREVOシリーズ」として、市場からの強い要望のあった独自の青い超硬エンドミル「アクアREVOミル」を市場に投入した。ユーザーの生産性向上とコストダウンに貢献し、より一層のマーケットシェア拡大を図る狙いだ。
12月20日に世界同時発売(Sタイプ(シャープコーナタイプ)は2020年5月21日発売予定)し、2020年度で年間2億円、3年後には年間6億円の販売を目指す。
同社は2018年11月に材料・形状・コーティングを一新し長寿命・高能率・多用途を実現した超硬ドリル「アクアREVOドリル」を世界同時発売。2019年8月にはまた、新発想のオイルホール形状を採用した「アクアREVOドリル オイルホール」をラインナップに追加しマーケットシェアの拡大を進めている。
自動車部品や機械部品などの加工現場ではこのところ、生産性を向上させるために加工効率の改善や工具の長寿命化の要求が高まっているほか、びびり振動が発生しやすいステンレス鋼などの難削材への加工需要が増えているなか、長寿命で高能率な超硬エンドミルのニーズが拡大している。
これに対し同社では今回、「アクアREVOシリーズ」の第三弾として長寿命・高能率を実現した超硬エンドミルを市場に投入したもの。
新製品では、材料部門を有する同社独自の技術を結集、成分設計と粒径を最適化し、硬さと靭性を高い次元で両立したエンドミル専用の超硬材料を新開発。新コーティングREVO-Mコートと併せ、コーナ摩耗の進行を抑え、高炭素鋼の加工で、他社比1.5倍の寿命を実現した。
また、切れ刃を不等間隔に配置し、さらに異なるねじれ角を備える不等リードを採用することで、切削抵抗を低減し、加工面へのびびり振動を抑制、安定した高能率加工を可能にした。
さらに、REVO-Mコートは耐摩耗性、耐熱性だけでなく耐熱衝撃性にも優れ、ウェット加工でも高い性能を発揮。また、膜表面の超平滑化処理により、耐凝着性を高め、切りくずの噛みこみによる損傷を防ぎ、高硬度鋼やステンンレスでは他社比2倍以上の長寿命を実現するなど、一般鋼からステンレス鋼、高硬度材まで幅広い材質に対応している。