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SEMICON Japan 2024

 

IMV、IoT対応の超小型振動ピックアップを開発

 IMV(https://www.imv.co.jp/)は先ごろ、高周波加速度センサをベースに、独自の雑振動キャンセル構造を搭載したIoT対応の超小型振動ピックアップ(センサ)「VP-8021A」を開発した。

超小型振動ピックアップ(センサ)「VP-8021A」
超小型振動ピックアップ(センサ)「VP-8021A」

 

 機械が壊れる前の物理的な兆候を検知することで機械の突発停止による時間や費用のロスをなくす「予知保全」において、振動計測は最も一般的に採用されており、転がり軸受やすべり軸受、歯車といった重要な機械要素の予知保全において多用されている。

 その一方で信頼性の高い振動計測を実施するには圧電式などの高価なセンサが必要となる、振動波形データを処理する方法が分からないといった問題から、常時設備監視を行う現場においては普及しているとは言い難い状況にある。

 さらに近年取組みが進んでいる工場のIoT化においては、生産性向上や生産設備の保守コスト削減、ダウンタイムの削減に向けた予知保全への期待が高まってきているが、安価なMEMS加速度センサは市場にあるものの高周波振動を測定できないため設備診断に使える計測データが期待できず、一方、高価な圧電式センサでは計測箇所を絞らざるを得ないため現場の求める多点監視が行えないという課題がある。

 こうした課題に対しIMVでは、アナログ・デバイセズ社製の高周波加速度センサ「ADXL1002」をベースに、精度を確保するためのIMV独自の雑振動キャンセル(NVC:ノイズ振動キャンセラー)構造を搭載したIoT対応の超小型振動ピックアップ(センサ)「VP-8021A」を開発、上市している。

 従来のMEMS加速度センサの高周波振動を測定できないという問題を解決、MEMS素子ながら圧電方式並みの10kHzまでの振動周波数検知を実現した。

 φ17mm×27mm(突起部除く)とコンパクトで、マグネットなどで簡単に取付けが可能。制御用途にも使える価格帯と高い検知能力を実現したことで、IoTによる振動の多点監視やAIでの自動解析を可能にし、振動計測の適用拡大に貢献する。