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第9回ものづくりワールド名古屋

 

イグス、多機能3Dプリント部品を最大4種のマルチマテリアルプリントで実現

 イグスは、耐久性、耐摩耗性を備えた複雑な形状の3Dプリント部品を、最大4種類の材質を使ったマルチマテリアルプリントで実現した。これにより、多機能で耐摩耗性のある特殊部品を、ワンステップで迅速に経済的に製造できる。同社ではこの目的のために、マルチマテリアルプリント材質のラインアップを拡充した。

イグス 4材質マルチマテリアルプリント bmt ベアリング&モーション・テック

 

 一つの部品に複数の特性を持たせるためには通常複数の工程を経て部品を製造する必要があるが、この方法で少量生産する場合、コストが高くなってしまう。そこで同社は昨年から、複数の材質を使ったマルチマテリアルプリントを開発し、耐久性を備えた特殊部品の製造を実現してきた。異なる材質を組み合わせて一度の作業で製造することで、設計自由度が高くなり、工数を削減できる。

 同社では今回、マルチマテリアルプリントのサービスを拡充、最大4種類の材質を用いた多機能部品を一工程で製造できるようにした。耐摩耗性と弾力性を兼ね備えた部品や、インテリジェントな特殊部品を製造することが可能で、この実現のために同社では3Dプリント生産を拡大し、マルチマテリアルプリント専用の新材質を開発した。装置、工具、特殊機械向けなどの部品を最低発注数量なく、経済的に製造できる。

 同社のマルチマテリアルプリント材質は、それぞれ異なる特性を備えている。イグリデュール トライボフィラメントで3Dプリントした部品は、低摩擦・メンテナンスフリーで、通常の3Dプリント材質と比較して最大50倍の耐摩耗性を実現する。「イグリデュール I160-EL」は、例えばシールとして軸受にプリントできる新しい弾性材質。「イグミッド P150」は、マルチマテリアルプリント用の新しいフィラメントで、高い強度(曲げ強度87MPa)を実現する。

 また、センサーを内蔵したインテリジェント部品向けにさらに、摩耗限界を検知する材質、過負荷を検知する材質という2種類のスマート材質を用意。

 4種類の材質を組み合わせたプリントによって、耐摩耗性、高強度、高弾性、インテリジェントなど、様々な特性を一つにまとめた多機能な部品を製造できる。

 新しいマルチマテリアルプリントの詳細は、以下で確認できる。
https://www.igus.co.jp/info/multiple-component-3d-printing