ジェイテクトは、光洋精工と豊田工機の合併による2006年の発足以降も産機・軸受事業ブランドの「Koyo」、工作機械・システム事業ブランドの「TOYODA」を継承し営業を展開してきたが、このほど事業間の垣根を取り払って真の合併を遂げ、すべての顧客ニーズに応え、さらなる成長を遂げる目的で、本年4月に自動車、産機・軸受、工作機械・システム、新規事業の全事業ブランドを「JTEKT」に統一する。
自動車の電動化、生産設備の自動化・省人化、脱炭素社会の実現など、同社顧客と社会のニーズが高度化・多様化していることに加え、新型コロナウイルスの蔓延や半導体供給体制のひっ迫など問題なども起こり、企業を取り巻く環境は、先行き不透明で将来予測が困難な状況となっている。
こうした環境下で旧態依然の体制を維持したままでは、持続的な成長の実現できないとの考えから、同社では2021年を「リボーン元年」と位置付け、役員体制の刷新、本店所在地の刈谷市移転、既存事業の技術シナジーの創出、営業機能の拡充、グループ会社の再編などを積極的推し進めてきた。
同社では事業部間の一層のシナジーを実現し、合併企業として真に一つの企業となる目的で事業ブランドをJTEKTに統一。事業ブランド統一というリボーンにより、技術・営業・生産のシナジーをさらに高め、すべての顧客のニーズに応え、取り巻く環境が予測不可能であっても持続的成長を実現していく。
事業ブランド統一により今後は、各事業本部が有する技術のシナジーを一層創出するなど製品力の一層の強化を進めるとともに、軸受ユーザーへの工作機械の提案などクロスセールス活動の推進などの営業力の強化も活発化させる。
同社では、「グループ各社の商材、技術の強みをさらに引き出すグループ間シナジーの創出を進め、軸受メーカーであり工作機械メーカーであり、No.1のステアリングメーカーでもある自動車部品メーカーの強みを活かし、ブランド力を一層高めすべての顧客のニーズに応える提案力を強化していく。トヨタグループへの一層の貢献をするとともに、すべての顧客にとってNo.1&Only Oneの存在になることを目指していく」とコメントしている。