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SEMICON Japan 2024

 

THK、製造業向けIoTサービスでプライベートクラウドの対応を開始

 THKは、製造業向けIoTサービス「OMNIedge(オムニエッジ)」のプライベートクラウドの対応を開始する。ユーザー専用のクラウドサーバーを用いることで、特定ユーザーのみが閉域網でアクセスできるセキュアな環境が構築できるほか、専用SIMによる無線通信なのでLAN配線の煩わしさがなく、棟内工事は一切要らず、短期間での導入が可能。

THK OMNIedgeプライベートクラウド構成図
OMNIedgeプライベートクラウド構成図


 OMNIedgeは、現場で稼働している装置の機械要素部品にセンサを後付けして、部品の状態を数値化し、予兆検知を実現するIoTサービス。対応部品は直動案内機器「LMガイド」、ボールねじ、アクチュエータなどの直動部品をはじめ、モーター、ポンプなどの回転部品とラインナップを展開してきた。今回、ユーザー専用のプライベートクラウドに対応することで、より強固な高いセキュリティと拡張性をリーズナブルな価格で確保しながら、多台数で運用できる環境の提供を開始する。

 ユーザーが社内でIoTサービスを本格展開する場合、セキュリティに対する要望は依然として高く、その一方では、自社に見合うシステムの構築は容易ではなく、また費用面での負担も少なくないという問題があった。そこでTHKでは、運用面の課題解決に加えOMNIedgeのメリットを最大限に享受してもらえるよう、ユーザー専用に安全性をより強固にしたプライベートクラウドの対応を拡げていく。さらには、専用サーバーならではの拡張性として、他の類するIoTデータも同時に集積できる機能の搭載も今後展開していく予定だ。

 OMNIedgeをすでに導入しているユーザーでは今後、複数の生産ラインへの多台数展開が考えられるが、その場合、より強固なセキュリティの高さに加えて、既存の社内ネットワークに影響を及ぼさないか、導入・設置はスムーズに進められるかなど、様々な課題が懸念される。

 そこでTHKでは、“より強固な高いセキュリティを保ちながら多台数を社内に展開でき、かつ、OMNIedgeのクラウドサービスのメリットである「製造ゼロ待ちチケット」、「IoTリスク補償」という二つの「あんしん特典」も同時に受けられるようにしたい”というユーザーの要望に対応すべく、プライベートクラウドへの対応を開始する。また、環境構築のために発生するユーザーの工数を非常に少なくできるほか、費用面においても年間にかかる費用はできるだけ抑え、将来的な拡張性も視野に入れた長期にわたる運用を可能とする。

THK OMNIedgeプライベートクラウド(LTE通信)における導入/運用時のメリット bmt ベアリング&モーション・テック
OMNIedgeプライベートクラウド(LTE通信)における導入/運用時のメリット

 

 同社では引き続き、導入ユーザーから寄せられる多くの評価と要望を反映しつつ、ユーザーにとって最適なソリューションサービスの拡大を図り、製造現場の持続的な生産性向上に貢献していく。今後の展開としては、IoTで必要となる様々なシステムへの対応(データ収集用デバイスの追加、エッジサーバ拡充、および生産管理や設備監視アプリケーションへの接続・追加など)やローカル5Gへの対応(大規模で広範囲の多台数設備やシステムを、安全で通信障害の影響を受けにくく、柔軟なIoTネットワークの構築への対応)を予定している。

THK 今後の展開:IoTで必要となる様々なシステムへの対応、ローカル5Gへの対応 bmt ベアリング&モーション・テック
今後の展開:IoTで必要となる様々なシステムへの対応、ローカル5Gへの対応