東陽テクニカは、自社開発のカラーアナライザー「CA-200」(https://www.toyo.co.jp/onetech/products/detail/id=43665)を、6月2日に販売開始する。LED光源を採用し、測定時のみ点滅することで電力消費を抑えながら高精度な色彩・光沢の測定を可能にする。従来の金属製で強力な光源を使用した製品と比較すると、樹脂成形でLED光源を採用することにより本体重量140gと非常に軽量で、さらにコードレスで使用できるため、ハンディ使用における長時間測定や広範囲・複数対象の測定に適している。販売予定価格は45万8000円(税抜き)。

色彩の判定は、光の強度や色温度特性の影響を大きく受け、また、光沢に関しても視野角による影響があり、数値での定量化が困難とされている。これに対しCA-200は、これらの課題を解決するため、測定対象(サンプル)への入射光を均一にする積分球技術を採用した。
積分球は、内部で光を乱反射させることで均一な光をサンプルに照射し、より精度の高い光計測を実現する。また、装置内のデジタル色センサーはRGB波長の強度を正確に計測し、色調の数値化を可能にする。
さらに独自技術により、LED光源からの光は直接サンプルに当たることを防ぎ、球面内の反射材により乱反射を繰り返しながら均一化される。この均一な光をサンプルに照射し、反射光としてセンサーへ送ることで、高精度な測定が可能になる。

CA-200は省エネルギーと高精度測定を両立させた測定機器として、さまざまな分野での活用が期待される。
主な特長は以下のとおり。
・再現性の高い計測結果
・積分球による全反射の平均化
・光沢面の試料にも対応
・USB充電方式によるコードレス運用
・本体が軽量で長時間の計測にも適応
・ワンクリックによる簡単操作
主な用途は以下のとおり。
・製品の彩色・光沢などの色管理
・液体染色や塗装の管理
・塗膜・塗料の色調・光沢など経年変化の研究
・製品補修時の色調・光沢管理
・金属熱加工製品に対する焼入れの均一性管理